ダーク・ファンタジー小説

Re: おねえちゃんとオオカミ子供。【期間限定】 ( No.3 )
日時: 2022/12/19 07:16
名前: ぷちとまと。 (ID: rdX62NDu)

記憶とアイス店
私はおばさんがいない間に、メモを残して夜のお散歩をしに行った。狼面人、あの天国かのような林。そして、遊園地のアイス店。なんらかのものと関係があるのだろう。
でも、いったい何と関係があるんだろう…。
ふと空を見上げると、星がとっても綺麗だ。いくつものいくつもの星が、きらきら光っている。ここが田舎のいいところ。そう思っていると、どこからか私を呼ぶ声がした。
「ね、■■■ちゃん。〝アナタはずっとアナタだもの。〟」
「■■■〜!ご飯できたけん、テーブル片付けたって〜。」
「おー、■■■ちゃん、おはようなあ〜。ハイキュウ持ってきたぞー。」
「■■■おねえちゃん!あいす、あいす!遊園地行こうや!」
アナタはずっとアナタだもの。私が好きだった、あの物語の言葉。
優しか語りかける母の声。
ハイキュウを持ってきてくれた、あのおじさん。
そして、、、
 いるはずたった、妹の声。
    なんで?なんでいないの?
      どうして、いなくなったの?
 アナタはずっとアナターーーおねえちゃん!!ーーーュウ持ってきたぞー。ーーー
 もう母さんはいないんだ!ーーーごめんね、ごめん、おばちゃんのせいでーーー 
ああああああ、やっぱり、〝私はワタシ。〟〝私は、■■■。〟
「ねぇ、そんなこと、いわないで。」
「……だ……れ…?」
涙目になっている私の頭を、彼女が、狼面人が、ぽんぽんと優しく撫でた。
「アナタは確かにあなただけど、■■■は■■■。もう、この世界にはいないもの。」
「ほら、狼面人は狼面人。でしょお?」
   いるはずだった、妹の声。
    いるはずだった、妹の声で。