ダーク・ファンタジー小説
- Re: Modern新選組 ( No.1 )
- 日時: 2023/01/16 20:06
- 名前: hikaru0221 (ID: xFdKC5ra)
【沖田三菜】おきたみつな・年齢︰32歳・職業︰刑事・性格︰ドジ
私、沖田三菜はとある警察署で刑事をしています。
今日から新年度を迎えます。新年度を迎えるにあたって、嬉しいことがあります。新しい相棒が入ってくることです。しかも期待の新人くんです。私に後輩ができました。
先輩としてしっかりしないと...と思うんですが早速ドジをしてしまいました。
――目覚まし時計をセットし間違って寝坊しました。遅刻しかけてます。
なので一生懸命今走っています。
やっと建物の中に入りました。後は登っていくだけですね。
あら、エレベーターが降りてこないですね。しょうがないです。階段で登りましょう。
何階か登った時、階段を踏み外してしまいました。
相変わらず自分のドジぶりには辟易します。
そんな時どなたかがバランスを崩してしまった私の体を受け止めて下さいました。
「すみません。ありがとうございます」
「いえ」
受け止めてくださったのは若い男性でした。彼は素っ気なく答えると、さっさと登っていってしまいました。彼もまた刑事なのでしょうか?ですが見ないお顔です。
お顔はチラッとしか見えませんでしたが――イケメンでした。
無事時間にも間に合いました(ギリギリでしたが)。
「三菜。ちょっと」
新年度の集会も終わり、仕事場についた時、近藤さんに呼ばれました。
「彼がこれからのお前の相棒だ」
近藤さんはそう言って彼の後ろに控えている男性を指します。彼はどこかで見たことがある顔でした。
「土方敏範です。宜しくおねがいします」
「あ」
私は思わず声を出してしてしまいました。恥ずかしい。
彼は今朝私を助けてくれた方でした。美しい顔をしてらっしゃいます。
そうですか。彼が私の後輩で新しい相棒なんですね。会って早々、ドジな部分を見られてしまいましたが。
「お、なんだ。知り合いか?」
「いえ、今朝階段を踏み外しそうになってたので助けただけです」
敏範くんはズバッと真実を言います。真実だから余計胸に刺さります。彼は意外と毒舌家なんでしょうか。
「いやっその、違うんです。違わないんですけど――」
「早速ドジなところを見られたな。まっ頑張れよ」
私が弁明しようとすると、近藤さんは私の方に手をおいてニヤニヤしながら言います。
ほんともう止めてほしいです。恥ずかしいです。穴があったら入りたいです。自分の顔が火照ってるのが分かります。
「じゃあ、俺は」
「はい」
近藤さんが去っていきます。とりあえず、自己紹介をしなければ。
「沖田三菜です。今朝はどうも助けていただきありがとうございます」
「こちらこそ宜しくお願いします」
「私のことはなんとでも呼んで下さい」
「じゃあ、“先輩”と呼ばさせていただきます」
何でしょうこの感じ。“先輩”...懐かしい響きですね。学生時代の部活以来でしょうか。
「...なにか呼んでほしい呼び方でもありますか?」
「“土方”で大丈夫です」
「なら“土方君”と呼ばせてもらいますね」
後輩ができることがこんなにも嬉しいことだとは思いませんでした。
色々と説明してると、土方くんの顔が険しくなっていました。
鼻筋が通っていて、美しい顔をしている土方くんはどんな顔をしても美しいです。さぞ、モテるんでしょうね。
それにしても険しすぎます。お手洗いにも行きたいんでしょうか?
「あの...お手洗いだったら――」
「喫煙室ってどこですか?」
「へ?」
「あ、いや、その。タバコが吸いたいなと...思って」
「あ~。そういうこと。喫煙室ならあっちにあるから。ごめんなさい。私ったら一人でベラベラと喋っちゃって。つまんなかったですよね?」
「いえ。気にしないでください。これから大切なことなので。...じゃあ、ちょっと失礼します」
そう言って土方くんは喫煙室に向かった。
土方くんって喫煙者だったんだ。
私はタバコを吸う土方くんを想像する。
やっぱりかっこいい人は何やってもカッコイイですね。
「何ニヤニヤしてるんですか。気持ち悪い」
私は妄想の世界から現実の世界に引き戻される。
そこには一人の男性がいた。彼は鑑識の山崎隼くんだった。
どうやら事件が起こったらしいですね。