ダーク・ファンタジー小説
- 決戦前夜 ( No.10 )
- 日時: 2023/02/19 23:44
- 名前: ミートスパゲティ (ID: LQINEF0U)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
ーーピーンポーンーー
「んん…。」
何やら音が聞こえたため俺は起き上がった。
ーーピーンポーンーー
どうやらインターホンがなっているらしい。
スマホにも着信がたくさん来ていた。
全て龍心と宗樹によるものである。
玄関のカメラも確認してみるとやはりそこには龍心と宗樹が立っていた。
俺は鍵を開けて扉を開く。
すると宗樹は俺の顔を見て嫌な顔をした。
「まさかお前、寝てたのか?」
龍心が呆れた様子でそう言った。
「寝てたって…まぁ?」
「はぁ。」
俺がそう言うと龍心はため息をついた。
寝起きでまだ頭が回っていない。
「そんなことより、仲間誘ってきたぞ。」
そう龍心は言う。
後ろでは宗四郎、蓮、陽汰など見慣れたメンツが揃っていた。
「まぁこんだけしか集まらなかったけどな。」
龍心はそう言い頬をポリポリと掻いた。
「喧嘩はいつすんだよ?」
血の気の多い宗四郎がそう言った。
運動もできるし頭もそこそこいいが短気で怒りやすいのが玉にキズだ。
「淳平の仇は俺が取ってやる。」
そう蓮が言った。
蓮は小柄だが力は以外にあってそこそこ武力はある。
元々純平と仲がいいため仇を討つのに必死なようだ。
「ふぅああぁ…。」
その中で一人眠そうにしているのは陽汰だ。
華恋と同じく、保育園からの付き合いで仲がいい。
仲間が増えたのは嬉しいが、相手がどのくらいの人数なのかわからないので反応しづらい。
「まぁまぁ、落ち着いて。で、喧嘩はいつなんでぇ?」
宗樹が皆を落ち着かせ俺にそう聞いた。
珍しく宗樹が楽しんでいるように見えるのは俺だけなのだろうか。
「…わからねぇ。」
「は?」
俺の言葉に一番に反応したのは蓮だった。
「そんなんじゃいつになっても仇討ちできねぇじゃねぇかよ!」
蓮が珍しく強気で言った。
「一回落ち着け。」
そう陽汰に抑えつけられ黙り込む。
「もうちょい待ってみろ。」
龍心が横から急に言葉を挟んだ。
「それってどういう…」
ーーピロリロリン♪ーー
そうメールの通知音が鳴る。
開いてみるとそこには「堀川軍」と書かれた人物から一通のメールが送られてきた。
5月9日、淀川橋下まで来い。
その一文だけだった。
5月9日とは今日が5月8日なので明日を意味することになる。
「なんでわかったんだ?」
宗四郎が龍心にそう聞いた。
「なんとなくだ。今日涼たちの様子が変だったからな。やけに誰かとメールしてたりな。」
そんなところまで見ていたとは、流石である。
「とりま!明日に備えようってことで、解散!!」
宗樹はそう大きく声を張り上げ、家から出ていった。
他の奴らも同じように出ていく。
皆出ていった頃にはもう9:00を過ぎていた。
かなり長い間話していたらしい。
明日に備えて寝ようと思ったがなかなか眠れそうになかった。