ダーク・ファンタジー小説

司令 ( No.114 )
日時: 2024/02/08 00:04
名前: ミートスパゲティ (ID: LQINEF0U)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

「ぉーぃ。おーい。」
俺は誰かの声で目を覚ます。
「お。起きたか。」
そう言い龍心が俺の顔を覗き込む。
「心配したんだからな。舞台降りた瞬間気失ったんだから。死んだかと思ったぜ。」
気づかなかっただけで宗四郎もいたようだ。
「心配すんな。寝不足だ。」
そう俺は二人に言う。
「まぁ、本人がそう言うならいいが。気つけろよ。」
そう宗四郎は言いどこかに言ってしまった。
「あいつどこ行くんだ?」
そう俺は龍心に尋ねてみる。
「レオから召集かかってんだとよ。俺も後で行くぞ。」
そう龍心が言う。
「何の召集なんだ?」
「ん?さぁ。多分次の相手のことだろうよ。」
「あーね。」
結局、関西連合からの司令は魔異鼓の護衛で最後だったはずだ。
あれから恐らく2ヶ月くらい経っただろう。
そんな事を考えているうちに龍心は外に行く用意をしだしている。
「あ、ちなみに一応この二人に任せるから安心しろ。」
そう龍心が男二人を紹介する。
「山下日向って言います!こっちは…」
「山下亮介です。」
そう二人の男が自己紹介を済ませる。
恐らく兄弟なのだろう。
顔つきもよく似ている。
「じゃあ、お前ら。よろしくな。」
そう龍心が二人に俺のことを託す。
「任せてください!」
恐らく兄の方の日向が言った。
「じゃ、行ってくる。」
龍心はそう言い講堂から出て行った。
「拓海さん、大丈夫ですか?」
そう日向が聞いてくる。
「あぁ。ただの寝不足だよ。」
俺はそう答える。
すると日向は小声で「よかった…。」と呟いていた。
「あ、床に直接は背中痛いでしょう。こっち毛布挽いたんで。こっちにどうぞ。」
そう日向が入口側の方を指差す。
「ありがとな。」
俺は言葉に甘えそっちに移動する。
そして毛布に寝転ぶ。
その瞬間、睡魔に襲われ眠りに落ちそうになった。
「すまん。もうちょい寝るわ。」
そう俺は日向に言う。
「わかりました。」
そう確認だけすると俺はまぶたを閉じた。
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「兄さん。こっちでいいの?」
「うん。このまま乗せるよ。」
日向と亮介の声か?
何か話してるようだ。
聞こうとするが頭がぼーっとしてわからない。
眠い。
そうして俺は再び眠りについた。
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「次の司令だが、本格的に八苦座を潰しに行こうと思ってる。」
そうレオは俺達に司令を下す。
「八苦座って…。綾也の弟達と一緒に戦ったやつですかぃ?」
そう宗樹が聞く。
「あぁ。最近は関西だけではなく東の方にも勢力を伸ばし始めてると聞く。これ以上大きくなられても厄介だからここで潰すことにした。」
そうレオが説明する。
「今回も弟達と一緒にか?」
淳平が尋ねた。
「いや。HDは今他の所と殺り合ってる。だから俺らと悪英雄だけだ。」
そう綾也が言った。
「ついに関西連合直々にか。」
俺はそう呟く。
「もしかしたら化けるかもしれないからな。早めに潰すのが一番と考えた。」
綾也がそう言うなら仕方ない。
「その司令、受ける。」
俺はそう言う。
「ありがたい。まぁ、拒否権はなかったがな。」
レオは笑いながらそう言う。
いや、笑い事じゃねぇよ。
俺はそう思ったのであった。