ダーク・ファンタジー小説

チーム結成!? ( No.13 )
日時: 2023/02/28 22:41
名前: ミートスパゲティ (ID: LQINEF0U)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

「へぇ。そんなことが…。」
俺たちが堀川軍との話をすると淳平は興味深そうに頷いた。
「あーあ!俺も参加したかったなぁ!」
「参加したとしてもお前は真っ先にやられてただろ。」
淳平が言った言葉を遮るようにして宗樹は煽った。
「てかさ、思ったんだけど…」
それまでずっと口を閉じていた荒が急に口を出す。
「こんなことが何回も起こるなら俺らもチーム創ればよくね?」
「「「は?」」」
あまりにも予想外な答えに誰もが驚く。
「お前何ふざけてんだよ。」
宗樹がそう言い絡みに行く。
「ガチやって!」
普段は内気な荒が珍しく大きな声で言った。
そういや、荒も家族を誘拐されたと聞いていた。
「どうする?拓海?」
「え?」
急に話を振られ戸惑う。
確かに、チームを創るのはいざというときに便利だと思うが、そうすれば他のチームから狙われる可能性も上がる。
「いいと思うが…」
だが、やはりこれ以上他の奴らを巻き込むのは嫌だ。
「ってことはいいってこだよな?」
「は?」
俺はいいと思うがしか言っていないが荒がそう言って喜んでいる。
「まぁいいんじゃないか?」
龍心が隣から声をかけてくる。
「家族を拐った正体もわかるかもだぞ?」
「っ…!」
それだけはできるだけ早く知りたい。
だが、それでも巻き込んでいいということにはならない。
「じゃあ誰が総長がいいか決めようぜ!」
陽汰がそう言い出した。
「それなら俺に任せろ!」
宗四郎がそう言い手を挙げる。
「いや、あんたはだめでさぁ。喧嘩っ早いし。」
「おい。てめぇこっち来い。
そう言った宗樹を宗四郎は連れ去る。
「もう投票でよくね?」
そう、蓮が呆れたように言った。
「それがいいな。」
淳平もそう言った。
「わかってると思うが、総長になるからには全ての責任を負うことになる。それでもいいか?」
龍心が皆にそう聞く。
「そんな半端な覚悟なやつなんざ、ここにはいねぇよ。」
「そんくらい皆覚悟の上だよ。」
宗四郎や荒がそう言う。
「なら一斉に指をさすぞ。」
龍心が緊迫した様子でそう言った。
俺は龍心に投票するつもりだった。
頭もいいし喧嘩も強い。総長には匹敵な人物だと思ったからだ。
「せーの!」
さされた指の本数が一番多いのは俺だった。
「…は?」
「決定だな!」
宗四郎がそう言いニヤつく。
「何で俺なんだよ?」
「だって…なぁ?」
陽汰がそう言い皆を見渡す。
「筋肉バカだし。」
「仲間思いだし。」
「喧嘩強えし。」
「これ以上総長に最適なやつがいるか?」
そう全員が言う。
「え…?それでも俺なんかで…?」
「な~に照れてんだよ!」
宗四郎が方を組みに取っ組みかかってくる。
「頑張れよ。"総長"。」
龍心にわざとらしくそう言われる。
「じゃあ決まりだな!」
そう言いチームの総長は俺に決まったのだった。