ダーク・ファンタジー小説
- 新たな敵 ( No.41 )
- 日時: 2023/04/26 22:54
- 名前: ミートスパゲティ (ID: LQINEF0U)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
「ってことがあったんだが…」
先程までのことをレオに話す。
が、レオが見せたのは意外な反応だった。
「何やってんだ…」
そう頭を抱えている。
「そんなまずいことしたか?」
俺は思わず聞いてしまう。
「お前らが心配だからってのもあるが、言ったろ?奴らの傘下って。」
ーーー「関東連合か。」ーーー
龍心がそう言っていたのを思い出す。
自分たちの傘下が倒られたら、キレるのは当然だろう。
俺は綾也の方を睨んだが、すぐに目を逸らされた。
「まぁ、どうせいつかは戦るんだからいいだろ?」
そう綾也がレオに言う。
「もうなっちまったことは仕方ねぇ。急いで人数を増やすぞ。」
そう言いレオは頭を抱えるのをやめた。
「人数を増やすって言ってもどうするんだ?」
淳平の言う通り、今からすぐ集めることはできないだろう。
「他の大きなチームを潰して人数を増やす。」
それだけ言いレオは奥に奥にと言ってしまった。
「まぁ、とりあえずがんば!」
そう綾也が肩を軽く叩く。
かなりムカついたが、なんとか抑えることにした。
「はぁ。面倒くさいですねぇ…」
宗樹がそう呟く。
確かに。宗樹が言う通りわざわざ大阪市から羽曳野市まで行くことになってしまった。
「「武道」ってとこを倒ればいいんだろ?」
宗四郎がそう辺りをキョロキョロしている。
「あぁ。そうなんだが…」
その武道というのがかなり面倒くさいチームらしい。
噂によれば木製のチャカを使うとか…。
まぁ、そのときはそのときでどうにかすればいい。
「あれー?ぶどう狩りどこでやってるんだろう?」
そう聞き覚えのある声がする。
その声の方を向いてみるとそこにはクラスメイトの池川怜、秋本心、山﨑若菜、木口華恋の仲のいい女子4人組がいた。
どうやらぶどう狩りに来たらしい。
「おいおい君たち。」
そう明らかにタチが悪そうな連中が寄って行っている。
「俺達と楽しいことしない?」
漫画や小説の中の物語でしか聞かないようなセリフを言っている。
「は?キモ。どっかいってよ。」
そう怜が反応してしまう。
「そうよ。気持ち悪い。」
それに便乗して心まで言う。
黙っていればいいものの、連中の怒りに触れてしまったようだ。
「あんまり調子に乗ってんじゃねぇぞ?」
そう言い、一人の男がポケットから何かを取り出す。
木製のチャカだ。
「キャッ!」
(あいつらが武道…!)
運良く見つけることができた。
が、今はそれよりも4人を助けることが大事だ。
当たってもそこまで重い怪我はしないだろうが、念の為助けることにする。
「死ね!」
男が引き金を行くのと同時に地面を蹴り飛び出る。
龍心が4人を突き飛ばし、弾を避けさせる。
そのうちに俺が男を殴りつけた。
「ぐあっ!」
幸い男は後ろががら空きだったため、すぐに倒すことができた。
「クソっ!」
だが、仲間の奴らが俺に襲いかかる。
流石に全員相手にするのはキツい。
「ソリーゾ!後ろががら空きいぃ!」
「後方不注意糞野郎共はおきをつけくださーい。」
そう言い宗四郎と宗樹が突っ込んでくる。
全員倒し、俺らはその場を後にする。
が、この後の戦いでこの4人が勝敗を握るなんて思ってもいなかった。