ダーク・ファンタジー小説

悪英雄会議 ( No.67 )
日時: 2023/08/25 16:06
名前: ミートスパゲティ (ID: lCrzzWFh)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

『宗樹のお悩み相談室!!』
「………。」
「何やってんすか…俺ら…。」
ーーーーーーーーー1時間前ーーーーーーーーー
「ふぅ…」
倉庫…いやヤサにつくやすぐにレオは椅子に腰を落とした。
「だから八苦座攻めはやめろと言ったんだ。」
その隣では綾也がブツブツと怒っている。
おそらくその理由は陸のことだろうがあえて言わないでおこう。
「悪かったって。」
そうレオは言っているがすまなさそうに思っている気配はない。
綾也はそんなことは聞いておらずまだ文句を言い続けていた。
「あの、俺らは…」
俺がそうレオに聞く。
本当にこのタイミングで良かったのかはわからないが綾也の文句はなかなか終わりそうにない。
「あぁ、そうだな。」
助け舟が来たと言わんばかりにレオはその話にがっついてくる。
「お前らはよく働いてくれたし休んでいいぞ。」
そう綾也が横から口を挟む。
確かに、今よくよく思い出してみればこの1ヶ月間ほとんど関西連合の抗争に駆り出されていた。
そのくらいの休みはもらってもいいだろう。
「りょ、綾也ちょっともう少し考えた…」
そうレオが綾也をなだめようとする。
「そんなことよりさっきの話だ。」
そう言うと綾也はまたブツブツ話しだす。
なかなか終わりそうにない。
そう思い俺たちはその場から退散した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「第一回、悪英雄会議ー!」
そう陽汰ができるだけの声をだしてそう言う。
「せっかく休みもらったんですし休めば…」
そう言おうおした宗樹の口を宗四郎が殴り飛ばす。
「で、具体的なことなんだが…」
前の方で殴り合っている宗樹と宗四郎を放っておいて陽汰が話を続ける。
「まずは構成員の増加、それで詳しい役割を決めたいんだが…」
陽汰にとっては珍しくまともで真面目な提案だ。
確かに、今のところ悪英雄の構成員はこの10人たらずだ。
そんなものでは他の大きなチームには太刀打ちできない。
それに、人数が増えたらもちろんそれをまとめる奴も必要だ。
今の悪英雄にはどちらも欠かせない。
「えーと…なんだっけ?」
そう龍心に尋ねる。
なるほど。
珍しくまともだと思ったら龍心に言われたことを言っていたらしい。
龍心は昔から人の前に立つことを嫌っている。
その性格だからだろう。
「まぁそれは後でいいか。で、まず構成員を増やす案なんだが何か考えある人ー。」
「学校で集めればいいんですのにねぇ。」
宗四郎との殴り合いを終えた宗樹がボソッと言う。
「それいいな。それで決定!」
そう陽汰が一瞬で決めてしまった。
流石にこれには俺も黙ってみていれない。
「せめてもうちょい詳しく考えてくれ。」
俺がそう言うと再び場が沈黙する。
「悩み解決とかでどうだ!?」
そう淳平が自信満々に言う。
「確かに、それはいいかもな。」
そう蓮も賛成する。
「よし!じゃあ淳平君頑張って〜。」
そう宗樹が笑顔で送り出そうとする。
「お前もだよ。」
そう龍心に背中を押される。
「え…?」
そう宗樹は理解が追いついていない様子だ。
「後、宗四郎。頼んでいいか?」
そう龍心は宗四郎に言った。
宗四郎は心底嫌そうな顔をしている。
「ゴミを見るような目で見ないでくだせぇ。」
「実質ゴミだろ。」
そう宗四郎は冷たく吐き捨てる。
宗樹のメンタルは完全に破壊されたらしい。
ただただ何も言わずうつむいていた。
「じゃあ俺らはこっちのことしとくわ。」
そう陽汰達は背を向けさる。
「……。」
取り残された宗樹達は無言のままだった。