ダーク・ファンタジー小説
- 逆恨み ( No.7 )
- 日時: 2023/02/19 23:55
- 名前: ミートスパゲティ (ID: LQINEF0U)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
ーーキーンコーンカーンコーンーー
「やっと終わった…。」
今まさに6時間目の授業が終わったとことである。
「一緒に帰ろうぜ。」
そう植谷陽汰が誘ってきた。
「いいぞ。」
陽汰とは保育園からの幼馴染である。
ランドセルに荷物を詰めて教室を出ようとする。
「待てよ。」
「ゲェッ!」
後ろから服を掴まれ変な声を出す。
「俺達とも帰ろうぜ!!」
そこには宗樹達10人程度がいた。
「まぁ、いいけどさ…。」
クラスの半分くらいと帰ることになってしまった。
階段を降りて靴箱から靴を取り出し校門に向かう。
「あ、そういや涼達と喧嘩したんだってな。」
またその話か、と思う。
今日一日その話ばかりだった。
「拓海らが涼達ボコしたらしいな。」
「そうそう…。ってえ!?」
適当に頷いておこうと思ったが予想とは違うことを言われて驚く。
「それ、誰から…。」
「宗樹。」
そう言い陽汰は後ろにいる宗樹に向かって指を指す。
宗樹は何となく察したようで両手を合わせた。
ごめん、という意味らしい。
「あいつ…。」
「まぁいいじゃねぇか。」
陽汰がそう背中をバンバン叩く。
「はぁ。」
「おい!」
後ろで大声が聞こえ振り向く。
なんとそこには一人にの男子小学生に殴れら、頭から血を流しているクラスメイトの浅田淳平がいた。
「テメェ!!」
淳平の近くにいた槌井蓮はキレてそいつを抑え込む。
手には鉄の棒のようなものを持っていた。
「大丈夫か!?」
そう聞いたが返事はない。
とにかく、病院に連れていくことを最優先にする。
この前も行った病院に連れていき急いで血を止めてもらう。
数分後、幸い命に関わることではなかったようで、すぐに戻ってきた。
「大丈夫なのか?」
淳平にそう問いかける。
「頭はくらくらするけど大丈夫だよ。」
淳平は頬をポリポリと掻きそう言った。
頭には包帯がグルグル巻かれている。
「だけど、あいつ、何で淳平のことを狙ったんだろうな?」
クラスメイトの福田荒がそう言った。
確かに、他校のやつだったし、なんの目的もなく淳平を殴ったというわけではなさそうだった。
淳平を狙いっていたのかもしれない。
だが、一つの言葉が脳裏を過る。
"俺はお前に勝つ"
涼が言った言葉だ。
もし、これが涼の逆恨みなら。
「まぁ、外歩くときは気をつけるんだな!」
龍心がそう言いドワっと笑いが生まれる。
だが、その中で一人、俺は考えていた。