ダーク・ファンタジー小説
- 2日目 全裸からの卒業? ( No.10 )
- 日時: 2023/10/28 21:03
- 名前: オコボ ◆TVCSPRoRFE (ID: jo2UR50i)
「はっ、ゆめ!?」
Z戦士になった夢を見た気がするのだが。
まったく、記憶が無い。
きっと、気のせいであろう。
辺りに人は無く私は崖に張り出した木に全裸で吊るされていた。
今頃一行は洞窟の中だろう。
周りは薄暗く空は曇りがかっていた。
気温が低下し、湿度を感じた。
「カツッ、カツ」
足元に気配を感じて視線を送ると犬?と目が合った。
全体的に灰色で背が黒い。
大きさは頭から尻まで70cm位か。
家かという落ち着きはらった感じで足下をうろついている。
確信歩きというやつか、生で初めて見た。
そのときいきなり突風が打ち付けロープを揺らした
木の根元に近い部分に括り付けられているせいかたまに体をこすられて痛い。
たまがこすられて痛いわけではない。
突然の風によってか小規模ながけ崩れが発生した
崖から最大20cm位の大小の石が崩れ落ちる
犬は転がった落石をかわす
岩面が湿って滑るのだろう
バタバタ滑ってコロっとぴったり仰向けに岩の間に挟まった。
「キャインキャイン」と仰せです
なおも、突風は断続的に続いた
激しくロープが揺さぶられる
いったいこの現象はなんなのか
ビル風のような現象だろうか
ビル風とは高層建築により起こる乱流のことだ
めまぐるしく回転する視界の中ふと違和感を感じた
対岸の枝が揺れていないのだ。
つまり、ここだけ突風が吹き荒れているということだ
やがて突風は勢いを増したように感じた
まるでブランコを漕ぐように揺れが大きくなったのだ
縄が枝から外れ崖の棚となった部分に腰を打ち付けた
これは痛みが長引きそうだ
腰を気にしてバランスを崩して落ちかける
が、枝をつかみ180度回転してバランスを崩し落ちかけるが岩棚の位置関係を記憶していたことが幸いした
一か八か張り出した岩に足をかけて耐えた。
私の崖の上の全裸開脚(ぽ○にょ)をみよ!!
しかし立ったまま岩の隙間に挟まって岩棚に固定されてしまった。
まだ、ロープの一部が上の枝に引っかかっていた
上を確認していると緑色の光が目に入った
緑色の光球
といったほうがしっくりくる
それがふわふわと漂っている
私の肌色の球も負けじとふわふわと漂っている。
ふと周りを注意深く見渡すと緑の光球はいたるところに浮遊していた
なんだかよくわからないが早く逃げたほうがよさそうだ
飛び降りるには風が怖すぎる
挟まっているおかげで風でもって、下手な方向へ飛ばされずに済んでいるが。
如何せん動けない。
洞窟から逃げてきたのかいつの間にか足元の崖下でゴブリンが風で転がされて岩の間にカップインしてる。
ナニこの混沌な状況。
何処からともなくゴブリンが次々湧いて出ては風で転がされ行動不能になってゆく
もしかして、岩の隙間で見えないが洞窟とつながった通路が張り巡らされているのか?
それで、洞窟の中のゴブリンが逃げて出てきている?
洞窟はゴブリンの巣窟で一行の目的は、ゴブリン退治だったということか
日が傾くとともに緑の光球は唐突に消え去るとともに風もすっかり凪いでしまった
そして、ゴブリン共も解き放たれた。
ゴブリンが殺到、
しなかった。
なんというか、動きが老人のように緩慢なのだ。
そう、さんざん転がされ続けて疲労困憊となっているのだ。
まぁ、こちらも似たようなものだが…。
今まさに、悪夢の泥仕合のゴングが鳴らされたというわけだ。
そして、気づいた。
消え去ったあと、ゴブリンの出現がなくなったということは連中の目的が達成されたという可能性がある
であるなら、間もなく戻ってくるはず。
可能性といったのは、彼らの突入に記憶がないことと突入があったとして、それとゴブリン出現の因果関係にいまいち確信が持てないためである
なぜなら、洞窟正面から出てくるゴブリンがいないからだ。
岩陰に縦横無尽に脇道が走っているなら正面通路とも合流していてしかるべきだし。
ゴブリン自体が脇道を自力で掘ったとも考えにくい
2023/2/7銚子市で行われた穴掘り大会は参加人数最大6人で
協力して畑を20分で2m50cmの穴を掘って優勝したという
掘削は非常に労力を必要とするのだ。
しかし、この場から離れるべきと私の勘が告げる。
嫌な予感しかしない。
私は、全裸でゴブリンたちの視線を独り占めしながら渓谷をカサカサと四つん這いで駆け上がるのであった。
と、その時私の目の前にブラジャー(確信)が舞い落ちた
私はおもむろにそれを身に着けるとマジックアワーの向こう側へ走り出したのであった。
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・緑の光球
風の精霊,谷間に風が吹き荒れていたのは彼らが風を起こしていたずらしていたせい
・何故ブラ?
むりやり完結させるためにこじつけました。「このすば」のスティールみたいな能力があったと思ってください。