ダーク・ファンタジー小説

2日目 吟味 ( No.6 )
日時: 2023/10/22 22:22
名前: オコボ ◆TVCSPRoRFE (ID: jo2UR50i)


「きゃ」

と言って
それぞれの手で乳首を隠す。






などといったことは。しない
そんなことをした日には
フルボッコ確実だろう。

「******」

というか、蹴られた。

岩の隙間なので
力の入らない蹴りではあるが
硬い靴が、シャレにならない。

言葉はわからないが
嗜虐的な表情を浮かべている

血まみれの
初見の人間を蹴りつけるとか
意味が分からん。
確実に、常軌を逸している
足がかゆいの?

男のお仲間が岩陰に集まってくる


「******」

一人が私を指さしながら
隣の男に話しかけている
絶対ロクな内容じゃないな

「**」

気の早いのが短剣を手にした
いったい、それでナニすンの?
ほっといても死にそうなヤツに
というか、何故短剣なのか

「******」
「*******,*********」

後ろで、誰かが制止したようだ。
岩の影になっていて見えん
リーダー格だろうか

というか、密集すると臭い。

「****,*****。*****,*****」

説得中?
まな板のコイである。

「「*****」」

どうやら、話がまとまったようだ
岩陰から手荒に引きずり出される
先行きは悪いらしい。
引きずり出されて気づいた
コイツら、背がそんなに高くない

男たちの中の一人が
何やら荷物を漁り始めた


結構時間をかけてようやく
ロープを取り出す。

要領が悪いのだろうか
荷物の整理をしていないのか
周りも気にした様子もない

おおらかな様子に
不思議な感覚を覚える。

男たちの人数はかなり多い、
岩陰で見えないのも合わせると
20人以上はいるだろうか。
この大人数によくたった3匹で
向かっていったものだ

ところで
数人女性もいるようだ
こんな、物騒なカンジなのに
荒事を扱う集団に武装した女性が
混じっていることに強い違和感を感じる

いったいこの集団はナンなのか。

観察する間もなく手早く縛り上げられてしまう
荷物は整理できないのに
縛るのは上手いのは如何に?

「*****,**」

リーダーが、女性とその隣の男に
声をかける。
リーダーはエスニックな感じで
基本強面だが
目元は優しげだったりする。
人望系リーダー?

金属板から鎖帷子が覗く
鎧を着こんでいる
飾りなどが彫りこんである
凝ったものだ
身分の高い人間だろうか。

集団の中では重装備の部類に入る
最も中には
1名だけ甲冑を着こんでいる
メンバーもいる
超重量を着こんでいるだけあって
歩みが遅く
集団の足を引っ張っている印象が
あるが 今のところ誰からも
批判めいた態度は感じられない。

女性の容姿であるが
化粧をしていないので
まぁ。根菜類が食べたくなる顔だ

黒髪で、目は黒ではないが
彩度は低い。色相は判別できない
装備は軽装で
背嚢はいのうの容積も大きくはない
1m位の短めの槍を背に固定
刃渡20cm位の短剣を腰に差し
小型の弓を背負っている。
矢は背嚢はいのうの側面にあるのだろうか

隣の男は茶髪で
目の色は遠くてわからない。
顔は中の上といったところか
装備は革主体
短剣に、2mはありそうな槍
幅広な刀を腰に佩き
おそらく短剣を腰の後ろに固定。
背嚢はいのうは大きい

二人とも、槍と剣を使うようで
他もそのスタイルが多い印象だ。

流行なのだろうか?

「****」「**,******,****…

男は、かなり口数が多いようだ

「****」
「***」

男と女が、こちらへやってくる
女性は側にしゃがみ込むと
頭へ無造作に棒をを当てた

ちょんまげでござるか

「******」

頭の痛みが引いてゆく

…、
治癒魔法?

なるほど…。

女性たちは救護要員だった訳だ
納得するには若干抵抗感はあるが
目の前で見せられては
受け入れざるを得ないか…。



「*****」

リーダーの号令で
村とは反対方向に
移動を開始する一行

それぞれが、足場の悪い岩場の上を慣れた様子で
見るからに重そうな荷物を背負って軽快にわたってゆく

縛られていては
当然ついてゆくのは出来ない訳で
何度も岩の隙間に落ちては
蹴られるのを繰り返すうち
川に到着した。