「ゴ、ゴ、ンゴ」 血がアスファルトに斑点はんてんを作った。 それだけでは終わらなかった。 何度も何度も、狂ったように牙を突き上げる度、残った上着うわぎの切れ端を赤く染めていった。 血が放物線ほうぶつせんを描えがいて舞い散る――。 <完> [最初へ戻る]>>0[あとがき]>>3