ダーク・ファンタジー小説
- Re: 魔界にうまれた僕達の、 ( No.14 )
- 日時: 2024/03/31 14:09
- 名前: のゆり (ID: 7NQZ9fev)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13818
<遅れてごめんなさい‼︎>
私の胸の暖かさは、女王に貰った大切な暖かさだ。
絶望の底に居た私を、救い出してくれた。女王が苦しみをかき消そうとしてくれた。
私はそういう、王族らしくないお茶目でポジティブな女王が大好きなんだ___!
すると上空から黒く澱んだ液体のようなものが、私達を包み込んだ。
うぉっと声を上げるのは束の間、兵士長達と私達を引き裂き、私だけはまた仲間の中から引き裂かれた。
「どうなっている」
兵士長が私達の言いたい事を代弁した。
「わかんないですけど、これって多分…」
あの兵士長でさえかなり戸惑っている。正直、私も。
あの日の女王の優しさが今、呪いみたいに聞こえるんだ。
「闇?って言うのかな、これ。誰の何だか知らないけど、邪魔はしないでよね」
フィアが魔術を放った。全然関係無いけど、意外と好戦的なんだな、と感心する。
でも、そんな思考は今ぶった斬られることになる。
「え…」
魔法が効かない。というか、吸収されている。
「臆測だが、これは闇魔法だ。闇魔法は王族しか使えないはずだからな、これは…」
「女王のものだと思われる」
「そうだね」
兵士長の馬鹿でも分かる考えに即賛同する。最近、疑問がたくさん浮かぶんだ。
どうして私は魔法(仮)が使えたんだろう。
そもそも、兵士が来ればよかっただけだった私の生態調査をわざわざ女王がやる必要あったのか。
なんで、どうして。数々の疑問が消化しきれないままで残されている。
でもこれで、まだわかんないけど多分、わかった気がする。
兵士長と姫騎士、フィアシャノネイト、私。
黒い液のような何かで仕切られ、動く事は不可だ。
剣で切る事も、魔法で破壊する事も不可。これの持ち主だけが自在に操る謎の物体。
これはきっと女王の魔法、黒く澱んでいるのは闇魔法。
闇魔法というのは魔法の譲渡に失敗すると扱える魔法。
譲渡とは、結婚などで違う属性の魔法使いを王族の魔法属性にするための儀式。
点と点が繋がる。
と同時に、黒い魔法物体がぐらりと揺らぎ、兵士長とシャノ、姫騎士とフィア・ネイトを大きな円で囲み、私は___
「ん~?」
ぶっ飛ばされた。私、現在進行形で空を飛んでます。
「トワ~!?」
「おい嘘だろ?」
「ト、トワさん大丈夫ですか?」
みんな、驚いてるように見えるけど楽しそう。ちょっ、フィアめちゃくちゃ笑ってんじゃん!
「も~!なんで私だけ~?!」
気が付けば私は床のある場所へと飛んできていた。
失礼の無いうちに撤退しなければと思い立ち上がると、
「おはよう、久しぶりね.マディカさ……いえ、トワさん」
すごく懐かしい声がした。