ダーク・ファンタジー小説

Re: GHOST×TRICK ( No.2 )
日時: 2026/02/15 15:28
名前: ほうれんそう (ID: mwHMOji8)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

一章第二話 窓

 美桜「お、蒼空だ。早く〜!」
あぁ、ついに来てしまった…。僕は今から死にに行くんだな。今までありがとう、みんな…。
健「歩羅市の廃墟まで30分くらいだって。」
穂香「案外すぐだね。市境近くにあるからかな。」
なんでこいつらはこんなにポジティブなんだ?僕達は死ぬかもしれないのに…
 蒼空「山中先生は来ないのか?」
美桜「来たら色々まずいって言ったのはどこのだぁれ?」
蒼空「はいすいません。」
大人が居ると安心感が段違いだ。でも、この状況を作ってしまったのは自分自身。仕方ないな…。

 30分後、僕の不安は消え去ることになる。何故かって?廃墟の前に山中先生がいたんだ。なんとうれしい誤算だろうか。
健「おっ、山中先生来てたんだ。」
穂香「蒼空がああ言った時にはヒヤっとした。」
穂香のヒヤっと感覚はイかれてるのか?普通、こんな廃墟に今から行くという事実のほうが、ヒヤっとするだろう。
 美桜「では、出れない家、探索れっつごー!」
あぁ、死んだな…。

 ギィィとドアがきしむ。ってか開くんだ。
山中「開くんだな。」
まぁそうだろうな。音信不通になった人間がいて、その家のドアが開くんだ。…ん?これ、もしかして
蒼空「外からドアを開けた時に中から出ることは出来るのか?」
穂香「盲点だった。試してみよう。」
これが出来れば、命がある限り家から出られる!
蒼空「じゃ、じゃあ僕が一旦外に出て、試してみよう!」
こうすれば行かずに済むかもしれない!
美桜「どーせ、怖くて行きたくないからでしょ?」
 健「部長として美桜、戦力が俺、頭脳が穂香、蒼空は決定だとして…。」
んー、僕が行くのは決定事項なのね!?
健「じゃあ、山中先生。ドアが閉まってから10秒後に開けて。」
山中先生「わかった。ところで、健君の〝戦力〟ってどういうことかい?」
うん、それも思ってたんだよね。明らかにおかしいよね。
美桜「あーそれ、健は昔から腕っぷしだけはあるから、ボディーガードやってもらってるの。」
 穂香「はやく試すよ。」
心臓の音がはっきりと聴こえる。冷や汗が噴き出る。ギィィ…。ドアが閉まった。10,9,8,7,6,5,4,3,2,1,0…。外から聞こえるのはガチャガチャとドアを開けようとする音だけだった。
 健「あ〜、これは」
一同〚閉じ込められちゃったね。〛
終わりだ。僕はこの廃墟で死ぬんだな。遺体も見つからないまま…。あっ、そういえば…
 蒼空「そうだ、さっき気づいたんだけど…」
穂香「何かあった?」
いや、どうしようか。この事実を美桜が知ったら、間違いなくヤバイことになるぞ…。
美桜「早く言って。」
あー、もう仕方ない。言うしかないみたいだな。
蒼空「この家、〝窓〟がない。」
皆の目が輝きだした。これだから嫌なんだ。
 健「出る方法は完全に閉ざされたってことか。燃えるな…!」
何で燃えんの!?
美桜「何かしら方法はあるはず。学校新聞のために頑張ろう!」
は…はははははっ…。もうやるしかねぇんだな…。はははは…。