ダーク・ファンタジー小説
- Re: 死ぬ前にすべきこと。 変わり身編 ( No.28 )
- 日時: 2012/09/17 18:14
- 名前: 朱雀 (ID: P/sxtNFs)
- 参照: 変わり身
震える澤田の指先を舐めるようにたどっていく……。
あは、はははははははは、はハハハハハはハハハハハはハハハハハはははははははははははははあはははははははははっはあははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは。
残念だったねぇ、どうしたのー?お顔が真っ青だよ?信じてた?自分は大丈夫、助かる、お友達だからそんなことしないって、信じてたのかなぁー??
馬鹿な奴ら。みんな馬鹿だ。サルにも及ばない脳細胞してるねぇ、ほんとうに!馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴ら馬鹿な奴らッ!!
他人を都合のいい時だけ信じるからいけないの!自分が信じたいときだけ信じて、あとは勝手に信じてただけなのに、それなのに信じてたのにって相手に怒りをぶつけて!
それはただの妄想にしか過ぎないの。ぜえーんぶ、ぜぇーんぶ妄想なの。他人のために自分は死んでみせること、他人のために自分だけ傷ついて見せることなんて、結局できないの。
最後は自分可愛さに他人を捨てるのが、お前らなんだよぉ??
そう、だから澤田は正しいことをしたの。
ニンゲンらしい、正しい判断だよ。よく出来まちたねぇ!
「残念だったねぇ〜、ふ・じ・きちゃん?」
あはははははははは、澤田をにらんでるよ。こっわぁあああー!!
……でも、都合がよくないかなぁお前。
もう忘れちゃったのかな。お前だって裏切ったくせに。それなのに澤田を睨んで心の中で澤田を打倒するんだぁ、へえ。自分だって、同じことをしたくせに、やっぱり自分が同じことされるとムカついて許せなくて、悔しくて、殺してやりたくなっちゃうんだぁ?
やっぱりお友達お友達って仲良子よししてるやつらほど、化けの面剥がせばそうなるんだよね。相手がちょっと自分より優位に立ったら、自分の立場が危うくなるんじゃないかって、怖くて怖くて、周りの奴ら味方につけたりしちゃうんだもんねー!
「かわぁいそうに、藤木ちゃん。自分可愛さに捨てたお友達が、今度は自分が裏切った相手に、裏切られちゃって。ははははははははははははははははははははははははははははははは!
信じてたぁー?ねえ、もしかして信じてたー?馬鹿だねえ、世界のどこに自分を裏切った奴を、かばう頭カスカスな奴がいると思う?!
ねえ、都合よすぎるんじゃない?それ、都合よすぎるよねぇ?ねえ?!
下向いてちゃ、分かんないよぉ?どうなの、どうなんだよッ!!」
ねえ、見せてよ。これからされることが怖くて親友を捨てたのに。それなのに自分がその親友に捨てられた顔は、どんな顔してるの?
私は支えていた澤田のことなど構わず、立ち上がる。
ふあはははははははっははははははははははははははははははははははははははははは、私が近づく足音がするたび、こいつ肩がたがたふるわせちゃって!!
「ねえ?」
「ひっ……」
耳元でささやいてやる。
はははははどうしたの。女の子が私をいじめるときにいつもしていたひそひそ話だよ?他人に聞かれないようにって私を見下した目でいつもしてたじゃない。怖がることない、ないんだよぉ?
「裏切ったのに、裏切られるのは……許せない?」
「…ぁ……ごめっ、ごめんな、っさ……!」
あー駄目だね、こいつ。
私の声が届いてないよぉ〜
指先を動かすと、澤田の飛び散った血がところどころについて、赤黒く浮き上がった膜がゆらゆら揺れてる。
あー、最悪。こいつは喋れないし澤田の蛆虫みたいな血はついてるしさぁー!!!
「ねえ…」
「ひ、ぁ……」
手についた血を藤木のほほにつける。
ざらっとした感覚よりももっと、生黒い。べちゃぁああ、粘着のある渇き始めたボンドみたいな感触が、私の手のひらに伝わる。
「ね、教えてよ」
「…ぁ……、っひ、ひ……」
あらま。息が吸えなくなってきちゃったかぁ。そんなに私が怖い?怖いのかなぁ?ふふははははははははははははははは、怖いの?そうだよね、そうだよね、いつもいつもいつもいつも澤田とべったりマジックテープにいに張り付いて私を見下してきたもんね。そうだよね、そうだよね、相方がいないと怖くて怖くてきもできなくなっちゃうもんね?
そうだよね。
澤田がいないと、だめだよね?