ダーク・ファンタジー小説
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- 一夜限りの図書館【参照300超え感謝!】
- 日時: 2013/03/03 14:06
- 名前: 雄蘭【ゆうらん】 (ID: 1JT7H2ne)
- 参照: http://www.kakiko.info/bbs2/index.cgi?mode=view&no=7092
初めまして。
私は此の図書館の館長をやっているの。
御覧の通り、人なんて一人も来なくてね。
ずっと暇だったのだけど、貴方が来てくれた。
一応お礼を言っておくわ。
それにしても良く此処に辿り着いたわね。
きっと大変だったと思うの。
え…?迷っただけなの?
ふふっ、それは運がいいわ。
良かったら本でもどうぞ。
此の図書館には結構面白い本が在るわよ。
例えばね………
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{初めに}>>2
{お題提供をして下さった方}
工藤 杏様
蠱毒夢露様
風来坊様
【出会い、別れて。】>>38
{目次}
【そして、今日もまた。】>>1
【ストッパーを外して】>>3
【リピート02】>>4
【時と僕の比例】>>5
【仮面を付け、】>>6
【香りに消え果る】>>7
【好き。だった】>>8
【急行海道】>>9
【softdrink】>>10
【愛を欲す】>>11
【デビルを呼んだ】>>12
【ハッカーの所為】>>13
【pizzicato】>>14
【私+君=何も無い。】>>15
【砂漠に立ち止まる。】>>16
【チョコレェト】>>17
【善いひとは。】グロ注意>>19
【光を頂戴】>>20
【美姫は此の手ニ】>>22
【追憶の内側】>>23
【春宵での悲況】>>24
【少女は今日も落下する。】>>25
【爽やかブルーの毎日を】>>26
【漣が襲う場所】>>28
【真夜中十二時の鐘】>>29
【鎖を引く冷たい手】>>30
【運命の人と手を繋ぐ】>>33
【見下しの毎日】>>34
【懐中時計の秒針】>>35
【世界の全てを君の掌に】>>36
【幻覚ナイト】>>37
【瞳の瞳孔】>>39
【横顔の儚さ】>>40
【愛と言う名の】>>41
【灯台の強弱に惹かれて】>>44
【言葉は要らない】>>45
【霙と空と君の温度と。】>>46
【ネット回線の罠】>>47
【黒猫ロード】>>48
【枯れ葉が過ぎ去る時】>>50
【零に等しい】>>51
【狂愛Parade】>>53
【タップダンス】>>54
【香りが漂い、】>>55
【不足の確認をしようか。】>>56
【学校破壊衝動】>>57
{シリーズ}
述語シリーズ
【花檻‐溢れる‐】>>27
童話シリーズ
【泡へと儚く】>>49
【毒林檎を食す姫】>>52
- Re: 一夜限りの図書館 ( No.3 )
- 日時: 2013/01/18 19:55
- 名前: 雄蘭【ゆうらん】 (ID: w62UqG.W)
【ストッパーを外して】
私は、我ながら不運だと思う。
家族はいない。
正確に言えば…「いなくなってしまった」
涙をあんなに流したのは久し振りだ。
それもその筈、私は反抗期真っ只中。
そんな中起きたのは…——
今考えてみれば、後悔をしている。
後悔なんかじゃ伝え切れない程。
私の中に残った罪悪感。
それらは如何する事も出来ない。
なんて私は無力だろう?
人間は多寡が動物なのだ。
集団で行動しないといけないのだ。
今の私に集団という言葉は似合わない。
一人だ。
孤独だ。
どうせ私は運が偶々良かっただけなのだ。
冒頭で不運だと言った筈だが見事に矛盾してる。
堕落したらもう終わり。
- Re: 一夜限りの図書館 ( No.4 )
- 日時: 2013/01/19 16:29
- 名前: 雄蘭【ゆうらん】 (ID: rZ9NVVGG)
【リピート02】
刺激が欲しいと思うのは、普通だと思う。
変わりたいと思うのは、普通だと思う。
抜け出したいと思うのは、普通だと思う。
それが普通だ。
皆同じが嫌だった。
最初の内こそは抵抗もしていた。
けれど、その力さえ失せてしまった。
所詮、私は弱虫なのだ。
群れを成さないと生きて行けない。
それがたった一つの理由。
それが私を束縛して来た。
これからも同じ日々を過ごすのは辛い。
だが、これが私の人生だ。
自分で自分の道は選べる訳が無い。
可能性は零に等しいのだ。
だから私は食み出さない。
でも…
皆同じなのは何だか気味が悪い。
- Re: 一夜限りの図書館 ( No.5 )
- 日時: 2013/01/20 12:21
- 名前: 雄蘭【ゆうらん】 (ID: XLtAKk9M)
【時と僕の比例】
分かってるんだ。
自分自身が一番理解してる。
けど……
諦められない。
このままの関係がイイって知ってる。
だって此の関係は永く続いてるから。
君だってきっとそう思ってるだろ?
その笑顔を見れるだけで幸せだから…
僕は可笑しいかな。
こんなにも君を求めているのに。
セカイは意地悪だ。
でも、イイから。
僕は此れで。
…何て僕は阿呆なんだろう。
僕は…僕は…。
ぼくは…———
時計が一周する度、気持ちは比例してく。
- Re: 一夜限りの図書館 ( No.6 )
- 日時: 2013/01/20 17:36
- 名前: 雄蘭【ゆうらん】 (ID: XLtAKk9M)
【仮面を付け、】
疲労が溜まった私の顔。
鏡に映り、照らされる。
蛍光灯がもう少しで切れそうだ。
「頑張った、私」
響く、声。
反響する、声。
学生の本業は勉強って誰が決めた?
そんなの嘘に決まってる。
学生の本業は…———
笑顔製作じゃないのか?
大人の前でも、友達の前でも。
疲れちゃうよ。
水が張った水面器に顔を突っ込んだ。
一応言っておくが、現在は一月だ。
今の私には寒さなど感じる事が無い。
ただただ、疲労。
其れだけなんだ。
あー…明日も、其の明日も…
笑顔の自分は嘘だけど、無表情なのはホント。
- Re: 一夜限りの図書館 ( No.7 )
- 日時: 2013/01/20 21:28
- 名前: 雄蘭【ゆうらん】 (ID: XLtAKk9M)
【香りに消え果る】
不思議な人だった。
何だか怖くて、可笑しい。
夜のネオン街で見掛けた。
悔しいけど見惚れた。
奇麗な顔立ちが目を惹く。
…惚れる。
そして、また会った。
何て偶然だろうか?
近くで見ればもっと魅せられる。
ああ、如何にか成ってしまう。
誰でもイイから私を引き止めて。
そして其の人は何かが違う。
人間とは少し違う。
私、何言ってんだろ。
日に日に私は魅了されてく。
私は私じゃ無くなってく。
まるで、他人の様な…そんな何か。
少しの恐怖が私を縛っていた。
謎に満ちた其の人に堕とされる。
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