ダーク・ファンタジー小説
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- Derkness
- 日時: 2012/04/24 19:52
- 名前: 散杜 (ID: q4IWVUNW)
初めまして、散杜と申します。
普段から書いている小説をアップしたいと思います。
低クオリティは当たり前ですが、それでもみてくれるというお方、
どうぞ、ご堪能くださいませ。
- Re: Derkness-プロローグ- ( No.1 )
- 日時: 2012/04/24 19:59
- 名前: 散杜 (ID: q4IWVUNW)
人とは、なんて愚かな生き物だろうか。
そして、人の願いとはなんて残酷なものだろうか。
他人の不幸は願うくせに、他人の幸せは願ったりしない。
人の願いとは、酷く浅ましいものだ。
常に自分のために願い、決して他人のために願ったりしない。
酷く、滑稽だ。
——故に、面白い。
人の願いほど、滑稽で面白いものはない。
人の願いほど、興味をそそられるものはない。
俺は、そう思う。
願いとは、己の欲の塊だ。
だから、誰しもが持っている。
”ばっかだなぁ”
- Re: Derkness ( No.2 )
- 日時: 2012/04/25 19:50
- 名前: 散杜 (ID: q4IWVUNW)
「————さん」
誰かが、僕を呼んでいる。
「—————こさん」
嗚呼、君か。
君が僕を呼んでいるのか。
「———謡呼さんッ起きてるんでしょうッ!?いい加減狸寝入りはやめてくださいッ!」
「・・・・・君にしては、勘が良いじゃないか」
全く、耳元で大声を出さないでほしいものだね、と迷惑そうに顔をしかめソファーから起き上がる。
「・・・謡呼さん?そろそろ僕の名前くらい覚えてくれませんか?」
青年もさも迷惑そうに顔をしかめる。
「・・・・・藤崎くん・・・・だったかな・・・」
小首をかしげ、悩ましげに眉根を寄せる”先輩”に青年は大袈裟にため息をつく。
「藤井吉ノ(フジイヨシノ)です、いい加減覚えてください」
青年—吉ノは、少し怒ったような口調で畳み掛ける。
「・・・それはそうとして君は先輩への口の利き方がなっていないんじゃないのかい?」
「僕はしっかり敬語、使ってますんで。先輩こそ、いい加減名前覚えたらどうです?」
「藤くん?その話はさっき聞いたよ?」
先輩—朱市謡呼は、この朱市高校の理事長の娘である。
そしてその整った容姿とおかしな言動から、この学校で彼女を知らないものはいない。
朱市謡呼について、クラスメイトの証言①
「朱市先輩?あぁあのめっちゃ綺麗な人?なに?藤井ああいうのが好みなの?え?どうでもいいって?あはは、冗談だよ。んー、私あんま知らないけど、綺麗だよねー、めっちゃ羨ましい!あ、藤井さ、先輩に綺麗になる秘訣教えてもらってよ」
朱市謡呼について、クラスメイトの証言②
「朱市先輩ってなんか怖いですよねー・・、なんか不気味って言うか・・・あ!悪口じゃないですよ!?不気味さが更に綺麗に見えるって言うか・・・。クラスの男子とかもけっこう狙ってる人多いみたいですよ?はい、もてますからね、先輩は」
朱市謡呼について、先輩の証言③
「あー?朱市ー?あ、あいつか。あいつ顔綺麗だけど俺は好みじゃねーなー・・・。え?あいつについて?・・・あいつってさ、他の奴らとは違う感じがするんだよなー・・、なんていうかさ、人間じゃないみたいな?ま、実際人間なんだけどな」
「ふぅ・・・・」
僕は聞いた話を頭の中で反芻する。
謡呼さんと僕は、本来なんの関係もない間柄だっただろう。
少なくとも、あの事件があるまでは—・・・。
そう、
彼女は、普通じゃない。
異常、な人間だ。
———————ガラッ
「来ましたよ、謡呼さん」
僕は開いた扉を見つめながら、乾いた声で彼女を呼んだ。
僕らが異常と呼ばれる理由、それは。
「・・・あぁ、」
彼女は愉快そうに口角を上げた。
獣じみた瞳が輝きを増す。
「依頼かな?」
「・・・・はぃ」
彼女が異常と呼ばれる理由、
それは、彼女が異能の力を持つが故だった。
———————
一旦、切
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