ダーク・ファンタジー小説

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意味がわかれば怖い話『分からなかったら終われないよ』
日時: 2013/08/26 22:36
名前: 悪ノメガネ (ID: 0fWfwKh9)

世界に罪がなくても私は罪を作る

例えば目覚めない夢があったとしたら余計に目覚めなくしてあげよう

全ては私が動かす、善悪を無くしてやるよ、見捨てた世界の仕返しのためにね


登場人物

ピエロ(カシク)

産まれたときから独りで生きていき、他人に暴力やいじめを受けて死んだ少女の幽霊、カシクの噂は広まりいつしかピエロと言う名前の話になった
その噂はカシクにはちょうどいい世界に向かっての仕返しで快楽殺人鬼となっている







プロローグ『ピエロの噂話』


女子高生A「ねぇ、しってる?夜中の2時に『ピエロさん、○○○(苦しめたい相手)を苦しめてください』って人形を何か刃物で刺しながら呟くとピエロさんが気紛れに現れて相手を苦しめてくれるんだって〜」

女子高生B「それこの前やったけどピエロさん来なかったわ〜」

女子高生A「まぁ、ピエロさんは気紛れって噂だしさ、第一こんなの本当なわけないじゃん」

女子高生B「確かにw」


カシク「…この噂が本当なわけない?じゃあ私がここにいるのは何なんのよ…」

全てが本当で全てが嘘、そんな世界を終わらせるために私は居る…仕返しのために私はただ殺す

Re: 意味がわかれば怖い話『分からなかったら終われないよ』 ( No.2 )
日時: 2013/08/26 22:33
名前: 悪ノメガネ (ID: 0fWfwKh9)

第1話『見えない光(2)』


カシク「お目覚めですか、罪人さん」

佑希「ここはどこだ…俺に何をしたァ!はやくこれを外せェ!」

ピエロの世界に落ちた佑希は赤い手錠を付けられていた

カシク「残念、まだ罰も受けてないのに逃げられると思ったの?あなたの世界を壊して私の絶望に変えてあげる」

そしてカシクは一冊の本を手に取った

カシク「この物語はあなたの物語に変わる、勿論楽しいのは私だけの物語、意味がわかれば救われたのにわかると思っても物語に取り付かれてしまう」

佑希「うるせェ!早く錠を外せよ!」

カシク「あなたの絶望は『見れない光』…悲しき運命の物語、落ちろ!罪人よ、妹の苦しみを味わい死ね」



この扉は絶対に開けては行けないよ、開けたら死ぬかもしれないし襲われるかもしれない、この部屋の外は危険なんだ、真っ暗で怖いかもしれないけど絶対に出ちゃ行けないからね

佑希「絶対に…出ない…暗くてもいい、もう苦しみたくない…」


カシク「あなたのように結末の来ない物語はどこにも続かないのよ、続くとしたら無か絶望。洗脳のような言葉の奴隷になって苦しみな」

カシクは本を閉じて棚にしまった

カシク「意味がわかれば救われるのに…ここに入ると冷静に戻れないのよ」

そう言い捨てて現実に戻った


カシク「罪人を処刑したらその罪で罪人が増える、その役をもう死んでいる私が変わりに演じるだけ、けれど依頼者のあなたにも苦しみを味わってもらうわ、愛希さん」

『殺人の代償は苦しみ』とでも言いたげに本を開くカシク

愛希「えぇ…分かってる、永遠に罪は償うわ」

カシク「了解、罪人の絶望には意味がある、依頼者の絶望には意味がない、ようするにあなたは現実で苦しみ続けるのよ、幻覚に惑わされてね」

カシクは手に持っていた本のページを一枚破り燃やした

愛希「ありがとうございました、さようならピエロさん」

そして愛希は眠りについた

カシク「まだ、心は満たされないのね…また明日も仕返しをしよう」






次回『眠らせない』

Re: 意味がわかれば怖い話『分からなかったら終われないよ』 ( No.3 )
日時: 2013/08/27 15:45
名前: 悪ノメガネ (ID: 0fWfwKh9)

第2話『眠らせない(1)』

やめて……なんで殴るの?…あなたは誰なの…痛いよ…痛いよ…これ以上痛いのは嫌だよ…

「悪魔は弱い人を狙うんだよ、僕のようにね」

嫌…嫌…痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い

「___生きて__方が__なん___」

死にたくない…助けてよ…










カシク「また…」

私は時々生きていた頃の記憶が見える、今日のは恐らく死の直前だろう

カシク「私は…死ぬ時も独りだったな…」





「ピエロさん…殺して」



カシク「…気分転換だ、殺しにいこう」



波瑠「ピエロさん…ピエロさん」

カシク「ハァ…私はピエロじゃない、カシクって名前だ、覚えときな」

毎度の事ながら依頼者は私を呼んでおきながら出てきたら驚きやがる

波瑠「ピエロさん?…あの、殺して欲しいんです」

カシク「知ってるっての、殺して欲しくないのに私を呼ぶ人なんている?、で、誰を殺せばいいの?」

いつもはそれも聞いてから現れるのだが今回はそれを忘れていた

波瑠「心 波瑠(こころ はる)」

カシク「え?それってあなたと同じ名前だけど」

波瑠「はい、だから私を殺して欲しいんです」

カシク「え?…自殺を手伝えって言ってん?」

波瑠「いや自殺ではありません、ただ、生きていても意味が無いからピエロさんの苦しみを味わって見たくて」

こんな依頼を受けたのは私も初めてだ、どうする…依頼を受けるか…ん?何で私は悩んでいるんだ…私はただ人間を殺したいだけなのに…

Re: 意味がわかれば怖い話『分からなかったら終われないよ』 ( No.4 )
日時: 2013/08/29 22:29
名前: 悪ノメガネ (ID: 0fWfwKh9)

『眠らせない(2)』

カシク「…でも何で?いじめられているならいじめているやつを殺せばいい、虐待なら親を殺せばいい、自分だけで抱え込んで死んだって意味がないだろう?私に依頼する人なんて悲しんでくれる人も居ないだろうし…」

波瑠「悲しんでくれる人が居ない…か、あなたは孤独な人ね」

私は孤独…依頼者も孤独…関わるものは孤独に変わってしまう…私は何なの?何でこんな事をしているの?

解らない…解らない…、私はただ殺したいだけ、なんで殺したくないの?解らない…ワカラナイ

カシク「依頼は…引き受けられない、あなたを殺したくはないの…」

え?なんで?私は人間が憎い…私を殺したいから人間を殺したい…それなのになんで殺したくないの?

波瑠「…そう、ならいいの、あなたは噂とは違うのねピエロさん、噂よりずっと優しい人…いや、人じゃないか…」

???「死の依頼をしたら現実には戻れない、だから君は死ぬしかないんだよ」

いきなり後ろから声がした

カシク「誰!?」

???「僕はスレイ、君と同じ孤独な噂の存在さ、まぁ、僕は生きているけどね」

カシク「生きてる…けど何故、普通に私が見える?」

スレイ「普通の人間じゃ無いから…僕は不死だ」

不死…

カシク「でも…どうやって依頼者を殺す気?」

スレイ「勿論、君と同じで世界に落とすさ、ピエロさんだけの能力じゃ無いんでね、僕はサンタって呼ばれている、幻影を魅せるピエロと絶望を配るサンタ、似た者同士さ」

何が似た同士…ふざけないでよ

Re: 意味がわかれば怖い話『分からなかったら終われないよ』 ( No.5 )
日時: 2013/08/31 21:50
名前: 悪ノメガネ (ID: 0fWfwKh9)

『眠らせない(3)』


カシク「…違う」

スレイ「ん?何か間違いでもあった?」

カシク「私は…あなたとは違う、あなたは残酷、生きていい人間を殺す、それはただの殺人じゃないの?」

スレイ「ただの殺人?笑わせないでくれよ「冗談じゃない」

カシク「この依頼者はこの腐った世界で生きる資格がある、それは私達とは違う、私達は世界に捨てられただけ、この人は自分から捨てた、だから拾うのも自分なだけ」

スレイ「…で?、どうしたい訳?この依頼人を逃がして君に何の得があるって言うんだ?」

カシク「得するのは私じゃない、この先の依頼者…波瑠さん」

私は何も得しない、けど、幸せになれるのにならない人を幸せにする事も大切な事だった…この人を私と同じようにしちゃいけないって思うから

スレイ「この世界は届かぬ願いに希望を乗せるバカばかり…俺は届いた思いをぶち壊すだけの絶望を配る殺人サンタ、君にも絶望を味あわせてあげるよ」

波瑠「え?…キャァ!!」

いきなり波瑠さんの足下から無数の手が現れて波瑠さんを闇に引きずり込んだ

波瑠「嫌!!ピエロさん…カシクさん、助けてェェェ!!!う…嫌だ…まだ死にた…」ズズズズ…

カシク「波瑠さん!!」

波瑠さんが立っていた場所には何も無くなってしまった…

スレイ「バカが、死にたいと言ったのは自分なのにな」

スレイはそれをあざ笑うかのように見ていた

カシク「何で…落としたの…」

スレイ「何でって苦しめるためさ」

カシク「そんな事…私はさせない」

絶対に…助ける

スレイ「…無理だね、もう物語に入っちゃったみたいだしね、今の状況から『眠らせない』を選んでみたんだ、そろそろ絶望が開かれたかな〜」

カシク「許せない…「あ、死んじゃったみたいだ」

!!

スレイ「じゃあ、僕も観に行くとするよ、じゃあねピエロさん」

そしてスレイは闇に消えていった

…私は何も守れない


次回予告『終わり選択』

の前に『眠らせない(終)』を投稿します、波瑠のサンタの世界での最後の物語です

Re: 意味がわかれば怖い話『分からなかったら終われないよ』 ( No.6 )
日時: 2013/08/31 23:19
名前: お萩 (ID: l38dU1rK)

面白いです!カシクさんかっこいい(・ω・´*
続きが気になります!!
更新頑張ってください!


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