ダーク・ファンタジー小説

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 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

オミナエシ・運命は貴方が示せ【オリキャラ募集・2ch風味】
日時: 2014/03/13 22:27
名前: 梅雨前線 (ID: gF4d7gY7)

色々と拙いですが宜しく御願いします。

*只今オリキャラオバケ&怖い話募集中です。
注意事項→最強っ子ちゃん以外は何でもOK!
扱いを雑にしたり(パシリとか)成仏、悪役OKな方はオールOKや、〜はOKなど書いて頂けると助かります。
基本的に書くことは、名前・容姿・特技・その他。
設定されてない場合は付け足す場合が御座います。
物語上勝手に変更する場合が御座います。御了承下さいませ。一応人数は、今の所決めていません。

怖い話は題名を教えて頂けてばggります(*^o^*)


まとめ
注意事項>>1
中心人物紹介>>2
その他>>3

1チャンネル>>4
2チャンネル>>5
由月>>6
>>7
3チャンネル>>8
4チャンネル>>9
5チャンネル>>10
6チャンネル>>11
由月>>12
>>13
7チャンネル>>14
8チャンネル>>15

緊急アンケート・その1【締め切りました】>>16

Re: アネモネ『チャンネル風ホラー』 ( No.4 )
日時: 2014/02/20 08:00
名前: 梅雨前線 (ID: gF4d7gY7)

>>5

31:名無しの花
うわぁあああぁぁぁぁあっああ!!
マジでぇえええっぇ!?

32:名無しの花
折角和んでた空気が一掃された!?

33:名無しの花
いやぁぁぁぁあああっぁぁあ!
釣りって一手ェぇええええ!!

34:名無しの花
33、trm落ち着け。

35:名無しの花
お前らと高1何だよな!?
精神的にキツすぎんだろ!??

36:名無しの花
皆スルーしてるけど四季がチート!
他の皆は!?霊感有るの?

37:名無しの花
他学校って気付くの遅くね!?
あと犬のスペック!!

38:名無しの花
許可だしたのは副担任!?
校長とか担任どうしたし!

39:名無しの花
方向音痴ってどれ位!?
強運って…?

40:名無しの花
かつてない程の質問ラッシュwww

41:冬
35>書いてたり、突っ込んでたりしたら落ち着いた。何かバイオハ◯ードとかサ◯レンをリアル体験してるみたい。

36>俺達、心霊体験なんて初めてだから良く分からないけど…
俺→視/感/触/聞
四季→視/感/触/聞/祓
他の奴らは分からない。

37>ボロい=俺らの学校だから、
多少壊れてても あれ?いつ壊れたっけ?って思う程度www
あとスペック投下ー

秋の犬。室内で飼っているらしいけど良く脱走して学校に迷い込む。
犬扱いすると怒る。生き物は平等に

38>俺らの学校の頂点は副担任。
他は 言っちゃ悪いけど空気。

39>移動中に30秒目を離すと もう迷子。強運というか異常に運が強いだけ。ジャンケンは最強。

42:名無しの花
んー何か長いな…
誰か纏めろよw









そんな貴方に朗報☆纏めたぜ^_^

・スペック・
冬(1)
苦労人。ヘタレ。双子の兄。


双子の妹。自由人。


自由人。残念イケメン。


自由人。俺らとナカヽ( ´∀`)人(´∀` )ノーマ

四季
チート。若干仲間依存?天然。

・経緯・
肝試しやろうぜ!

あれ?ココ知らない…

不審者出現したよ!


43:名無しの花
纏め乙。あれ?ツンデレを期待した俺が居る…

44:名無しの花
ん?ここはいつから思った事が勝手に出てくる最新式になったんだ?

45:名無しの花
おおーw最新だなwww

46:名無しの花
あれ?俺が居るぞ?

47:名無しの花
えwこれが噂のドッペルゲンガー?

48:名無しの花
HEY!ドッペルゲンガーのドッペルよー!

49:名無しの花
呼んでないwwwお帰りくださいw

50:名無しの花
wwwwww本当wにwwねっwwwww
ツンwデレwってwwツッコミwwwたいwってwww思ったwwのwwwにwwwファッーーーーーーwwwwwww
ヤバイw死wぬwwwwwwwwwwwww
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
ドッペルちゃーーーんwwwwwww
wwwwwwwww50ゲッチュwwwwww

51:名無しの花
うおっw大草原www

52:名無しの花
見にくい事 この上ないなw
それとキリ番取られたwww

53:冬
OK、誰かは確認。コテ付けろ。

54:夏
wコレで良い?www
つーかwスペックwwwがwwww
俺そんなに上戸www?わっかんねーwwwwww腹痛いwwwwwwwww

55:名無しの花
いや?合ってるぞw

56:名無しの花
おめでとう コレを君に捧げるよ。
つ【草製造機認定書】

57:名無しの花
ちょっwwwwww認定書wwwwww
不覚にもw珈琲吹いたwwwまだ仕事中なのにwwwwww

58:名無しの花
おつかれwってwwwおいwwwwww
そんな認定書wいらないwww

59:夏
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

60:名無しの花
あの!お医者様の中にお客様はいらっしゃいますか!?

61:名無しの花
逆w逆だからwww

62:60の花
やっべw間違えちゃったwww^_−☆

63:名無しの花
おいwwwおいwwwwwww

64:冬
どうしてこんなにココは緊張感無いんだよ…orz

65:名無しの花
答え→夏の出現

66:名無しの花
A,夏の草の多さ加減

67:名無しの花
答え・夏の存在

68:夏
wwwえw俺www存在でwww?www

69:秋
勿論wってスペック間違えてるよ?w

つ【真スペック】
冬(1)
シスコン、ロリコン、ヤンデレ、ツンデレ、本好き、策士、リア充、1番腹黒い人、イケメン、何でも出来る
ちゃーんと正確に書きましょうね?

70:名無しの花
ちょっwキャラ濃いwww1番薄かったのがw1番濃かったwwwwwwwww

71:名無しの花
ヤンデレ&ツンデレとかw妹の春w死んでるぞwwwwww面倒いよwww

72:夏
えwマジwwwマジで?wwwwww
うわっwこれからお前の事をw生暖かい目でしか見られないwwwwww
wwwwwwヤッダーwwwwww

73:冬
いや、違うぞ?皆大至急 秋のスペック確認しろ。こいつは計画的愉快犯だぞ?しかも自由人。

74:名無しの花
え?だからwww

75:冬
あと追加。【腹黒】&【引っ掻き回すの大好きお気楽人間】

76:名無しの花
あーwこりゃwww

78:四季
秋、冬を弄るのは後でにしろ。

79:秋
はーい。私達は途中でテケテケさんと鉢合わせして…かーらーのーリアル鬼ごっこしてたよーwww
めっちゃスリルが合って楽しかったー(*^^*)www今度皆でやろうよw
一応振り切って、教室で隠れんぼwあ、遠くから何かを引きずる音が聞こえるwww

79:名無しの花
trmリアル鬼ごっこを楽しみ、また行おうとしたり、殺されるかもしれない状況下で 草を生やす秋の異常な鋼メンタルには もう驚かない。

80:名無しの花
tk冬の苦労人は了解。春もこんな感じなら、そりゃ苦労するよ…

81:夏
そう?w結構冬も自由人だよ?www

82:冬
お前に言われてもな…

83:名無しの花
確かにwwwwww

84:名無しの花
説得力がないw

85:名無しの花
そういえばさ、さっきから春の書き込みが1つも無くね?

86:名無しの花
( ゜д゜)

87:名無しの花
( ゜д゜)

88:名無しの花
( ゜д゜)

89:名無しの花
( ゜д゜)

90:夏
( ゜д゜)

91:名無しの花
( ゜д゜)

92:名無しの花
(゜Д゜)

93:名無しの花
こっちw見んなwwwwww.
さっきから夏がサラーと来すぎw

94:名無しの花
なんつーか、他の奴よりも安全の様な気がするんだよな

95:名無しの花
あーわかる。苦労人の妹(しかも双子)
で強運修得者…自由人ってチートにも匹敵するんじゃね?

96:名無しの花
何かフラグ的に平気そうw

97:四季
何か最初は展開早かったのに、遅くなったな。

98:名無しの花
ここは流れるのが早いw

99:名無しの花
もう100だぞwww

100:夏
www見つかったったwwwwww100get☆w

・・・・・・・・・・
・・・・・

Re: アネモネ『チャンネル風ホラー』 ( No.5 )
日時: 2014/02/20 07:57
名前: 梅雨前線 (ID: gF4d7gY7)

>>6



ギィ…ギィイ…

重々しい何かを引きずる音が 段々近づいてくる。そんな音が聞こえる度に呼吸も荒れ、上手く息が出来なくなり、回る頭も どんどん鈍くなってくるような錯覚が じわりと足元から忍び寄ってくる様だった。

先程掲示板で【草製造機承認】を貰った松島由月は、秋沢要と共に教室の掃除用具入れに隠れていた。

幸い掃除用具はなく、そこそこの大きさだったので高校生としても そこそこ大きめの由月も、女子として大きめの要もギリギリだったが入る事が出来たのである。そして今か今かと さっきまでリアル鬼ごっこしてた原因…テケテケさんが通り過ぎるのを待っていた。

しかし 音は由月達を嘲笑うかの様に ゆっくりと近づくので、由月はすっかり参ってしまってしまい、集中力が切れ、這い寄る恐怖と戦う羽目になってしまった。

要の提案で携帯で連絡を取ろうとしても雑音だけだったり、返ってきたり、書き込めなかったりと全滅。

頼みの綱…諦め半分でチャンネルに繋いだら、繋がるわ他の仲間がレス建てしてるわで2人共余りもの好展開に目を疑った。

一回の書き込みで流石幼馴染と言うべきか、七瀬零が直ぐにコテを付けるように促す。要も気分を紛らわそうと何時も通りに接した結果、何時も通りに流されたので 少しだけ落ち着きを取り戻したようだ。
由月の呼吸も段々落ち着きを纏う。

しかし現状は変わらない。

掲示板では草を生やしてみたりと、なるべく他の仲間達が心配しない様にと振舞ったが…やはり怖いものは怖い。もしも今、隣に仲間が居なかったら…其処まで考えて由月は頭を振るう。

(もしもーーー何て後で考えよう。)

今は脱出方法を考えよう…と自分自身も認める少ない脳で状況情報を纏め出す。

まずは掃除用具入れの上部の隙間からの教室だ。
…明らか何年も掃除したません。と自己主張するかの様に、凡ゆる物に埃が積もり、其処らに穴も空いていた。…零の書き込みに異論したい。流石に俺等の学校も此処まではボロくない。

(…あれ?)

教室をザッとだが見て、何処か違和感が有る様に感じる。しかし再度見ても その原因は分からないので、流す。

(ここは…高校だな、机は見慣れた大きさだし、大学の宣伝ポスター貼ってあったし。…見慣れない大学ばっかりだったけど)

見慣れないのは 唯単に自分が大学に興味が無いからかも知れないが…と付け足して更に追求しながらも携帯を見る。…時刻は16:26と有り得ない数字を表示していた。

(俺らが肝試しを始めたのは夜の7時
なのに…時間が戻った?いや…戻された、のか?)

ここらで雑談を入れると、松島由月は田舎故に娯楽が少ないので、日頃から少しずつだが溜まる鬱憤を、笑う以外に有る事で発散していた。



それはオカルト齧り。



よって結構怖いが、その反面楽しんでも居た。それはオカルト状況下での生き残る最低条件を知っているが故の余裕に他ならない。

聞き見た物を素直に受け止め冷静に状況を見極める事。…これが最低条件で有る。巻き込まれた仲間達も、多少のバラツキさえ有れど充分な柔軟性が有るので、これもまた由月を落ち着ける要素に大きく関わっていた。

(後は、考えたくもないけど…ここが異世界なのか現実なのか。って事か…)

正直異世界だと 詰んでる。
ろくに知識のない高校生4人と犬一匹。更に言えば皆多少なりと家系の事情で霊感が有るので…絶好の餌が霊がウジャウジャの場所に放り込まれた時には直ぐに取り込まれて終了な筈なんだけど…かといっても現実じゃないよな。と堂々巡りが頭の中で繰り広げられて居ると、クイッと服が引っ張られる感触を感じる。

見ると要が 俯いたまま、またクイッと服を引っ張る。肩を軽く叩いても顔を挙げる所か 服を引っ張るのを止めない。
どうやら何かをしてなければ気が紛れないらしい。

(いつもの計画な確信愉快犯はどうやら御留守中の様だな。たっく、こんな状況下でもなければ とっくに笑い出しているこっちの身になれっつーに)

眉を顰めつつも 心を繋ぎとめる行動なら突き離すのも可哀想なので其のままにして置いたままで再度 音に集中する。

(ーーーーーーーーーーーーあれ?)

音ガ…キコエナイ?

Re: アネモネ『チャンネル風ホラー』 ( No.6 )
日時: 2014/02/05 21:07
名前: 彼岸 (ID: 6Z5x02.Q)

始めまして、彼岸(または、戒や真鈴)です!
同じシリアスダークで小説を書いています!

えーと、一言で言うと、御上手です。そして、面白いです!
題名で興味を持ってきてみたら、
かなり本格的な、ホラーでした^ ^
読んでるだけで、怖くなってきます…!

短いですが、これからも影ながら応援させて
頂きます!

頑張って下さいね^ ^

Re: アネモネ『チャンネル風ホラー』 ( No.7 )
日時: 2014/02/07 06:34
名前: 梅雨前線 (ID: gF4d7gY7)


ひゃぁっほーーーーーーーー!ヽ(▽` )ノ/(_ △ _)ヽ(′▽)/ーーーーーーいっっ!!
コメありがとう御座います!!これで今日の朝御飯3杯はいけますよ!?
お互い頑張りましょうね!!これからも宜しくお願いします。


Re: アネモネ『チャンネル風ホラー』 ( No.8 )
日時: 2014/02/20 08:01
名前: 梅雨前線 (ID: gF4d7gY7)

>>7

「何なの!?あの細マッチョ小学生!!」

私…秋沢要は 叫ぶ。

今、私達が居るのは掃除用具入れではない。現在進行形で再度リアル鬼ごっこをしている。

廊下は相変わらずボロく、気を抜けば直ぐに穴に足を取られるだろう。
電気は 所々で 怪しげな光が付いたり消えたりとしているのみで 何処のB級ホラー映画だと叫びたい。
電気が半端なので、廊下や窓、教室の至る所にベタベタ付いてる赤い子供の手形や、文字が更に際立つ。
…ハッキリ付いて バッチリ直視するのも嫌だけど、やはり逃げる為には しっかり付いてて欲しい。

鉄と腐った生ゴミの様な臭いが鼻に纏わり付いて離れない。
ぐわんぐわん頭の中で鐘が鳴り響く
"うるさい"と自分に喝を入れて、
前へ、前へと足を動かす。

なんたって鬼はテケテケさん。
走りに特化していると言って良いオバケさん、今はコンパスの違いでどうにかなってるが現速度を少しでも
緩めれば あっ!と言う間に追い付かれるだろう。

しかし意外だったな。と思う。

噂通り小学生(低学年)で下半身が無く…ではなく、小学生(低学年)は同じだが足も有る。手がハサミとかでもない。…顔色が凄く悪いのを除けば唯の小学生と言っても何らの遜色も無いだろう。

しかし、その両手に持っているのはテケテケさん本体位の身の丈の超巨大ハサミ。…やけに磨かれているのは追求しては負けの様な気がする。

「それにしても…由月って期待を裏切らない人だね」

斜め前で笑いながら走る仲間、バ月に呆れ口調で声を掛ける。

「んーwそんなに褒めてもw何も出ないよ?www」

「…やっぱ黙ってれば良かったかなー?」

「ゴメンナサイ」

何に話をしているかというと、先程の私の様子…由月の服を引っ張る動作についてだ。

話を少し戻そう。
まだ私達がロッカーに隠れてた頃…
その時私は、全身を"何か"に掴まれている様な恐怖感が有った。
本能で この場所は危険だと察していたが、ココを出ても また鬼ごっこがスタートするだけで有って、もしかしたら気の所為かも知れない
いや、そうで有って欲しい。と心の中で ずっと念じていた。

しかし祈り届かないまま、更に煽られ続ける恐怖感。
本格的に逃げなくては、そう思ったが時既に遅く、体の自由が効かなくなったのである。

"何か"…無理矢理にでも形容すれば
重く絡みつく煙…いや鎖の様。…手とも言える。

仕方なく最大限の…服を引く行為に及んだのだが…この男の笑いを誘っただけとは………少し考えれば分かるのに考えなかった自分が憎い。

運良く一瞬だけ"何か"の拘束が緩んだので、ロッカーを開け、服を掴んだまま2人共外に流れ込んだから良かったものの、もし緩んでなかったら…数コンマでも遅れていたら…隣の教室からの攻撃により、ハサミが体を貫いて居た事だろう。

正直言って、隣のクラスからハサミが襲撃してくるとは思わなかった。木の壁を通り越え、鉄製のロッカーまで貫くとは驚き。

どんだけ筋肉質なテケテケさんな訳!?あだ名決定!細マッチョ小学生!!

突っ込むのも そこそこに 隣でツッコミながらも大爆笑している由月の腕を引き、教室から出て走り出す。
テケテケさんも追い掛けて来る。
…手には 巨大ハサミをもって。

そして今の状況に落ちる。

隣で走っている由月をチラ見すると
器用に携帯を弄りつつ笑いを堪えてる始末。

うん、零の気持ち分かったよ。…痛い程に。

………ギシッ。

踏み出す度に軋む床。

『くすくすクスくすクスクスくすくすくすクスクスくすくす』

迫り来る恐怖。
何処へ行けば分からないのが精神的にキツイ。
鈍痛で揺れる視界。

足に焼き付く様な熱さを感じ、横目でチラリ見ると、太ももから足首まで約40cm強、バックリ切り開かれいて、赤い鮮血がどくどくと動く度に 其処らに血を待ち切らし
ながら重力の法則に従い流れてゆく。…既に靴下は真っ赤だ

ふらり。

視界が激しく揺れ、頭の鐘も もっと鳴り響く。…気にしてしまったからかな?

感じてしまえば、しまう程、段々と足が鈍くなっていく。…ああ、ダメだ。動けない。

足に何かが引っ掛かる感触がする。
そのまま、促されるがままに体が倒れ込む。ぶわりと埃が舞い、視界を微かに白くする。べちょっ。と血だまりに全身ダイブ。…顔は逃れたけど、かなり跳ねたのが掛かる。

「おい、平気か!?」

由月が気付いて、戻って来てくれる
のは嬉しい。しかし、もっと遠くに逃げて欲しい。

声が出ない。まるで潰されたかの様にヒューヒューと音が出るだけ。

音が直ぐ後ろで止まる。と、同時に溢れんばかりの憎悪感が ズシリと体に乗し掛かる。

『かなめ おねーちゃん、つーかーまーえーたぁー』

幼児特有のソプラノの声。…オバケと言えど中々声が綺麗なのは否めない。

「要っ!」
由月は どうやら結界か何かで 3m先までしか来れないらしい。良かった。と安堵するのも束の間。

テケテケは嬉々と私の手を掴み、持ち上げようとした所で聞き慣れた…いや場違い過ぎる声が聞こえた。

「あれ?テケたん、どうしたんです?」
『れん!』

テケテケが手を離す。…普通なら ここで直ぐに逃げ出す筈なのだが…

今の私の頭の中は普通では無かった
"有る可能性"が頭の中でフラつく。

アルトとソプラノの中間…女子としては やや低めで透明感の有る声に、なめらかな敬語口調。
どうしよう…私の中で一人だけ該当者がいる。

恐る恐る後ろを見ると、じゃれ付くテケテケの頭を優しく撫でる同年代の少女。

肩に行くか行かないかの短い黒髪。
大きめの黒眼に白い肌には微かに朱が掛かっている。黒髪から微かに覗く痛々しい首の傷痕…それだけ、いや傷痕だけ見て確信してしまう。

体が震える。ああ、どうしよう。
分からない…分からない。分かりたくないのに…

「ほら、そんな所に蹲ってないで。
捜し物を探しましょう?」

ーーー否定したいのに その声は あの子の物で。

(待って)

『わかった、れん』
「行きましょうか」

テケテケは少女の手を掴み楽しげに笑いかける。少女も微笑み返す。

ーーー否定したいのに その名前は…

(待って…)

ーーーその後姿は…

ここでフッと2人の姿が闇に消える。
決して闇に溶け込んだ訳ではない。
いきなり消えた。
と、同時に余り物出来事に忘れかけていた驚きで冷静さと…激しい鈍痛、疲れが波打つ様に戻る。

「かなめっ!かなめっ!!?」
由月が私を抱え呼びかける。が、応えて挙げられる程の気力は今は無かった。

(…私の、親友の…)

(ーーーーーーーーーーー…蓮)

意識は闇の中に滑らかに沈んでいった。


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