ダーク・ファンタジー小説

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精霊狩りの貴方たちは、過ぎ去っていった世界に何を想うのか
日時: 2017/01/19 11:19
名前: こてつ (ID: 3i70snR8)


かつてこの世界には緑があった。
湖があった。
森があった。
動物たちがいた。
精霊がいた。
野に咲く花と、人間と、戯れていた。

けれどある日、緑が消えた。
湖は枯れた。
森は燃えた。
多くの動物が死んだ。
精霊は姿を変えた。
砂漠となった地面に、人間のエゴの中に、埋もれてしまった。


人は精霊を恐れ阻害し、自分たちの世界から追い出してしまった。

『なんと愚かなことだ』


嗚呼、精霊狩りの貴方たちは、過ぎ去っていく世界に何を想うのだろうか




○○○○○○○○○




初めまして、こんばんは!
作者のこてつといいます、以後よろしくお願いします。

できる限り最後まで書き上げていきたいと思います。
コメントくださった方で、もし現在執筆している小説がございましたら覗かせていただきたいと思うので、よければ私に紹介してください^^

それではごゆるりと。




目次

第一章「砂漠にて生きる」
>>1

精霊狩りの貴方たちは、過ぎ去っていった世界に何を想うのか ( No.1 )
日時: 2017/01/19 11:39
名前: こてつ (ID: 3i70snR8)

ブルルルルルッ

砂漠に響くけたたましいバイク音。
大気をゆらし、砂埃を撒き散らしながら走っていた。
サイドカーにいる男が、バイクを運転している坊主頭の男に向かって叫ぶ。

「ねえ!」
「あぁ!?」
「この荒っぽい運転、うわっ、なんとか、うっ、ならないわけ!?ちょっ」
「なんだって!?」
「だから!この運転っ」
「てめえ、声小せえんだよ!もっとはっきり喋れ!」

その言葉に対してサイドカーの男の額に青筋が浮かんだ。
そして口角を歪ませ、ボソッと呟く。

「これだから脳筋は。死ね」
「おいこら!タイガ聞こえてんぞてめえ!!」
「この声は聞こえるのに、なんでさっきのは聞こえないかなあ!!」

半ばキレてる状態で、タイガと呼ばれた男が叫んだ。
そして会話が終わるのと同時に、バイクが急停止した。
その衝撃でサイドカーのベルトが外れ、タイガは頭ごと砂漠に突っ込む。

「よし、無事到着だな」
「え、俺のこの状態見てそんなこと言ってるの?なんなの、馬鹿なの?死ぬの?」
「おいタイガ、もたもたせず早く立ち上がれ」
「…無茶な運転で人を飛ばしといてよく言えるよね、そのセリフ」

ブツブツと文句を言いながら、タイガは頭を振って砂を落とし立ち上がった。

「はっ。そんな変な髪をしてるから砂がつくんだ。俺みたいに坊主にしろ」
「変な髪って言わないでくれる?自慢の天然パーマなんだからさ。あと、絶対坊主はいや」
「長さのことを言ってるんだよ。チャラチャラのばしやがって」
「男の子はちょっと結べるぐらい長い方がモテるんです〜」

そう言いながらタイガは時計に目をおとす。

「もうすぐくるよ、リュウ」
「ああ」

リュウと呼ばれた坊主頭の男は、めんどくさそうに大きく伸びをした。

精霊狩りの貴方たちは、過ぎ去っていった世界に何を想うのか ( No.2 )
日時: 2017/01/19 12:00
名前: こてつ (ID: 3i70snR8)

二人の視線の先には少し盛り上がった砂山があった。
風がふぶいていて、今日はやけに視界が悪い。
乾ききった風は、二人から水分を奪っているようだ。

しばらくすると、ビリビリと大気が震え、地鳴りが響き始めた。
それと同時に砂山のむこうから走ってくる人影。
そしてそれをおいかける、黒く巨大な物体。

「…あれは、子供だな」
「なんだってこんな砂漠に一人で出てきたんだろうねえ。街の中でおとなしくしときゃいいのに」

目標を確認するのと同時に、二人は戦闘準備にはいる。
リュウは腕に鉄甲のようなものをはめ、タイガはゴーグル型のメガネをかけた。

「てめえは子供の確保だ。おれはあのデカブツをやる」
「はいはい。言っとくけど、危なくなったら君を置いて逃げるからね」
「上等」

ガシっと手を合わせ、気合をいれるリュウ。
そしてそのまま走り出す。
タイガはリュウの足に向かって、ピッとなにかをさした。
それと同時に、リュウの足がほのかに光る。

「おらああああああああっ!」

叫び声をあげ、リュウが巨体に向かって大きく飛び上がった。
大洋の日差しを背中に背負い、にやっと笑う。
巨体の頭上ど真ん中、そのまま腕に力をこめて振り下ろす。

ずどおおおおおおおおおおおおおおんっ

大量の砂埃がまい、さらに視界が悪くなる。

「な、なに?なにが起こったの?」

追いかけられていた子供は呆気にとられて、後ろを振り返り立ち止まっていた。

「さあさ、立ち止まっている暇はないよ。僕たちはあんな奴らほっといて早く逃げないとね」

突然背後から聞こえた声に、子供は驚いて振り返る。

「え、あ、あの…」
「さあ、乗って。早くここから逃げるよ」
「で、でも」
「早く!僕、グズグズするやつ、嫌いだから」

タイガの迫力に押され、子供はサイドカーに乗り込んだ。
ブルンっとエンジンをかけ、そのまま発進する。

Re: 精霊狩りの貴方たちは、過ぎ去っていった世界に何を想うのか ( No.3 )
日時: 2017/01/22 13:44
名前: こてつ (ID: 3i70snR8)

話を続けていく上で、複雑・ファジーの方へ移動させていただきます。
見かけましたら、今後ともよろしくお願いします。


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