ダーク・ファンタジー小説
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- ザ・プロミス
- 日時: 2017/01/28 17:56
- 名前: 茶色のブロック (ID: qRt8qnz/)
前にイルとか書いていましたが、ちょいと大幅な修正を加えておりますゆえ、別作品を投稿致します。
この作品の主としているのは、『殺意』です。主は『殺意』というだけで、他にも要素はあります。
投稿されるたび、楽しむ、もしくは珍しく思ってくだされば。
たらたたらったー!
- Re: ザ・プロミス一 ( No.1 )
- 日時: 2017/01/28 19:23
- 名前: 茶色のブロック (ID: 69bzu.rx)
森、その印象は強者に彩られている平和の無い世界のよう。
いくら自然で良かろうが、そこに『平和』は当てはまらない。森に住むものは奪うか奪われるかの勝負が常だ。
僕は、苦手だな、森は。あそこは嫌な場所だ。
「ええあ!? お前、エルフの癖に人に逆らおうってのかよ!?」
僕の居る店の外から男の怒りの声が聞こえる。状況はやや読めた。
「その、あの、東の日本出身で、エルフが奴隷とかそんなの決められていないと言いますか……」
「ああ!!?」
「す、すみません! 私はに、西です。西ですけれど、元々耳が長いからってエルフって訳じゃないというか、その、普通の人ですよ?」
「そんなデタラメが通ると思ってんのか!?」
「すみません! え、エルフです。ですけれど、は、ハーフですから!」
「エルフだろうがッ!」
「そ、その通りです〜!」
つまり『エルフ、人間より格下』現象が起きているのだ。
僕は店員に断りを入れてから店内を出て、二メートルは身長があるんじゃないのかという褐色肌の大男と、青色の長髪の少女の所へ向かった。
「と、トート様!」
少女、シパルが僕に気付き、涙目で僕の姿を確かめる。対して大男は僕を鼻で笑った。
何故なら、中一の坊主だからだ。端的に言えば弱そうなのである。因みにシパルも同じく僕ぐらいの歳である。
「ああああん? なんか用か?」
「シパル、このくらい楽々でひね伏せるよね? どうしてしないんだよ」
「そんなトート様、暴力はしたら負けですよ? そんなことも分からないんですか?」
「やれやれだね。涙目で言うもんじゃないよ……。まず勝負もしてないじゃないか」
「そ、そうですね。そうでした、はい」
「じゃあ、逃げても負けじゃないよね」
僕はシパルの右手を掴み、店内へ走り込んだ。
「あ、こら待ちやがれ!!」
大男が僕の腕を掴もうとするが、僕の速さに付いてこれず空振り。無事に逃げた。
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