ダーク・ファンタジー小説

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監獄少女
日時: 2017/02/05 16:58
名前: 柊 由真 (ID: 3JHCIeEH)

僕が足を踏み入れたのは、小さな廃墟。
声が聞こえたのだ。小さな声が。
「…誰かいるのか?」
よくよく考えてみれば、こんなところに人などいるはずがない。
いる方がおかしいだろう。ドアの鍵の部分などにタンスが落ちたりしている。
「…やっぱりいないよな…。帰るか」
その時だ
「待ってくださいっ!!助けてくださいっ!!」
「!?な…」
扉から声がした。鉄の扉だ。
「ど、どうしたの!?誰!?」
「助けてくださいっ!!私、殺されてしまいます…!!男の人に誘拐されたんです!」
その声は、必死に助けを求めていた。
「扉は!?」
「今さっき、扉を壊そうとしてものをぶつけたら、取っ手が凹んで出られなくなったんです!」
「え…!?でるところは!?」
「あります…。でも、私の力じゃ到底無理で、重くてあきませんでした…怖いです!助けて…」
僕は、小窓から中をのぞいた。
「…あれか、脱出できるところは…」
「ぐすっ…っ!出たいですよぉ…お家に帰りたいですよぉ…ううっ…」
「な、泣かないで!絶対助けるからっ!名前は…?」
「私の名前…ですか…?」
「うん、そう!なんて言うの?」
「…えっと…私は…あ、浅村四季と言います!四季で良いです…よ」
そう言った彼女は、小窓から小さく笑っていた。
「そうか、僕は伊本直樹。よろしく…!」
「は、はい…。あの、早く脱出したいのですが…。」
「あ、うん!わかったよ!」
「…はい!では、早くしてくださいね!」
そう言った彼女は、ささっと奥の方へ行って、なにかをしていた。
「…?四季ちゃん?」
「…!!は、はいっ!なんですかね…?」
焦りが見られたが、特に気にはしなかった。
「なにしてたの?」
「え…?ああ、カバンを整理してました…。何かないかと思い!なにもなかったですけどね…。」
「ああ、そう。ところで、壁に書いてある文字はなに?」
赤いペンか何かで書かれたその文字に目がいった。
「え…?わ、わかりませんっ!」
「え、え?」
「あ…ごめんなさい…。も、文字ですねっ!?はいっ!よ、読みますね…?」
「え、ああ、うんっ!」
彼女はためらいつつ、ベットに乗っかり文字を読んだ。
「と….友達の皮をかぶった悪魔め。許さない、覚えとけ、来世で永遠に恨み続けてやる。少女という皮を剥いだらただの化け物だ。…と書いてあります…わ、私が書いたのではないので…前にも被害にあった方がいたんでしょう…ね。」
「…少女?男にさらわれたんじゃないの?」
「!!それは…な、仲間ですかね!?怖いです、そんなにその方は怖い方なのですかね…?」
僕はあまりにも気になったもんだから、試しにドアを開けてみた。
「あれ…?鍵がかかってるだけで、開くよ?あ…タンスでしめられてたんじゃないかな!?」
「!?や、やめてください、入らないで!いやっ!こないでください!」
その時だ。
「助けてええええっ!!!っ!!!」
「え…?
「あ…こ、この…っ!!!」
「こいつが私を殺すのっ!!助けてええええっ!!!いやああああっ!」
「ど、え!?なに!?」
「…ドア、開けてくださいませんか?」
「え…う、うん。」
目の前に現れたのは、四季と名乗る少女。
「みられたのならば、あなたもご一緒に死にましょう?私、四季じゃないの。あれが四季。ドア開けてくれてありがとう!」
「やっやめてあげてっ!!私は良いからその人はっ…
「な、なに!?わからな…
目の前に移ったのは、カッターナイフ
「さよならです。また来世で会いましょうね!」


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