ダーク・ファンタジー小説

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 キ エ ナ イ 
日時: 2017/02/16 20:29
名前: 狂yuki (ID: bmJ5BkM0)

杉本 介(すぎもと かい)
會嶋 由埜(えじま ゆの)
友野 雄太(ともの ゆうた)
真野倉 由紀(まのくら ゆき)
梁屋 クロ(はりや くろ)
東亘 舞(ひがしわたり まい)

六人の少年少女がいた。幼馴染み、仲良し。
彼等の住む世界は、壊れようとしていた。謎の侵略者<アンノウンズ>によって。
六人の少年少女<ゼータ>はそれを食い止めようと抗う力を求めた。

「さあ、悲しみを殺そう」
「喜びを祝おう」

絶望の世界に咲いた希望の花が散る時、何が起こる?

花には、決して見せない裏の顔がある。そう。希望の花にも。
だから、戦う。


    さあ。世界を救おう

Re:  キ エ ナ イ  ( No.1 )
日時: 2017/02/17 21:59
名前: 狂yuki (ID: bmJ5BkM0)

「ねえ、介君。どうして私達の世界はこんなに絶望に苦しめられなければならないの…?」
「由埜ちゃん、いいじゃないか。それでも僕らは仲間なんだよ」

雄太が割り込む。
「あ、じゃあ昔からの仲間同士ってことで…由紀さん、付き合って!」
「やめなさあああぁい!」
由紀が雄太を軽く殴る。雄太は意外な顔で由紀を見る。
「…………」
「何?」
「もっかい殴…」
「アンタ心臓握り潰されたいの?」
「スミマセン」

クロと舞は黄昏ていた。
「…ねぇ…、クロ。本当に私達、死んじゃうの?」
「死なねぇよ」
「……でも」
「大丈夫だ…コイツらは俺が救う。俺の我が儘にコイツらはついて来ただけだ」
幼馴染みというだけの理由で、彼等はクロについて来た。
「バカだよ。ホントに。でも…」
「そんな彼等彼女等が好き…だよね。私はそんなクロが好き」
「はっ。……ありがとな…」

<アンノウンズ>は六体。決まった日にやって来る。

六人の勇者<アーサー>は、超兵器『死器』を使って戦う。
死器は、使用者の全てを蝕む。
そして最後は、死ぬ。
戦闘中に死ぬ可能性もある。

しかも<アンノウンズ>は強く、その超兵器でも勝てない可能性がある。
負ければ最後、全ての臓物を食われて死ぬ。

戦闘放棄すれば、秘密部隊<ハイエナ>に殺される。

だが、クロはこんな過酷な戦いに参加する。
国の秘密機関によって、親を人質にとられたから。
クロは足掻いている。

だが、それは結果的に仲間の参加という第二の悲劇を招いた。
クロは仲間や家族を失うのが何より大嫌いなのだ。

続く

Re:  キ エ ナ イ  ( No.2 )
日時: 2017/02/19 22:28
名前: 狂yuki (ID: bmJ5BkM0)

介・由埜タッグ
鎌状の死器「サイズ」を持つ介と、弓状の死器「エルク」を持つ由埜。
二人がタッグを組んで、初戦を迎える。
<アンノウンズ>との戦いはタッグが基本だ。

「…来た。アンノウンズだ」
三体存在するアンノウンズのうちの一体。
蛇型の氷獣「フェンリル」。この獣が這ったあとはたとえマグマ地帯であろうと凍てつくという。

介が早速仕掛ける。大型の鎌を振り上げる。
凄まじい衝撃波。それをフェンリルは軽々とよける。が、その先
由埜の死器必殺「炎手観音」が迫る。
それを全て受け止める。が、そのうちひとつがフェンリルの腹に当たる。
その部位が溶ける。フェンリルの凄まじい悲鳴。

溶けた部分から内臓が飛び出る。
そして、ヌチャッと地面に落ちた。
地面を這うオレンジの臓物は一部が焦げていた。
そしてその勢いでもう一発当たる。
肺に刺さったようだ。
氷のような皮膚が例によって溶け、破裂した肺が剥き出しになる。

介が再び、鎌で首を狙う。一閃「狼獄斬」を放つ。
首に命中する。首がちぎれる。
ブピュッ
と間抜けな音がする。
透明な液体が喉から噴き出す。
続いて血液が、それより多く噴き出て、フェンリルはくずおれた。

介と由埜。まずはこの二人が勝利した。そして契約通り…。

「由埜………ちゃん……。僕ら…やっ…ぱり……バカ…だ………よ……ね」
「……や…り…きっちゃっ……た……」

二人は重なりあうようにして、契約に従って命を落とした。
その命が、死器を封印し、元存在していた地獄へと戻す。

続く


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