ダーク・ファンタジー小説

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街中トラベル
日時: 2017/03/03 13:47
名前: おもち (ID: nxaZWi37)

さっきから歩いても歩いても何も無い。
それどころか……
「どこだ、ここは」
黒いタキシード姿の茶髪の若者が不思議そうに頭をかく。辺りを見回すも草木が生い茂っているだけだ。
男は少しだけ狩られた草の向こうに小さな小屋があるのを確認するとかかとを踏み潰した靴で歩き出した。
小屋にはドアがなく簾のみだった。
「随分と無用心な家だな」
そう呟くと簾を押し上げ、すいませんと一声かけた。
……人はいなかったが出かけているのか中途半端に切った食材が台所に並んでいる。
男はあまりにも現代と違った風景に、もしや自分は…とタイムスリップしてしまったことに気がついた。夢だとは思わなかった。
つい30分前は結婚式場に居たからだ。
晴れておめでたい結婚式になるはずだったのだがこの男は式中に逃げ出したのだ。
その逃げる途中で……トラックにはねられて意識を取り戻した時にはこの時代にいた。
「俺、死んだのか?」
当然その問に答えられる者は誰もいない。その前に人にすら会っていない。
はぁ…っとため息をついて小屋の外へ出ようと振り返る。

「……っ!!」
小さな赤ん坊を抱いた若い女性が蛇に見られたかのように固まっていた。

「ど、どうも…」
男が一声かける。すると女は男の横を急いで通り抜けるとそのまま小屋に入っていってしまった。
少し傷ついたがまぁそうだろうなと頷く。

まだお昼前だが、そろそろお腹が空いてきた男はとりあえず何か食べれそうなお店を探すことにした。

草木の生い茂ったところを歩いていると美味しそうな匂いに吸い寄せられるかのように歩いた。
「…な、何者だ!?」
店の主人と見られる老爺が慌てた様子でこちらを見る。


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