ダーク・ファンタジー小説
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- 紅の死神は今日も窓を覗く
- 日時: 2017/04/12 14:10
- 名前: ぶたばらミルフィーユ ◆GwfDdNpqWQ (ID: Nt/V91yN)
『騙したなんて言わないで。一目見たその日から、私は貴方が好きだった。いつもの笑顔で包み込んで。私の心を混ぜ返して。お願い、私を騙して』
【閲覧ルール】
・残虐的な描写が入る予定です。苦手な人はブラウザバック。
・更新は不定期です。
・主は何の技術も持ち合わせておりません。
・コメント、アドバイスは大好物です。
【目次】
>>1 登場人物
>>5 序章
- Re: 死神は、今日も薔薇に唇を染める ( No.1 )
- 日時: 2017/04/12 14:12
- 名前: ぶたばらミルフィーユ ◆GwfDdNpqWQ (ID: Nt/V91yN)
【登場人物】
・ライネ…白銀の髪と紅の瞳を持つ。王子の“親友”
- Re: 死神は、今日も薔薇に唇を染める ( No.2 )
- 日時: 2017/04/11 14:32
- 名前: 赤湖都 ◆Q8ehryREQw (ID: xV3zxjLd)
楽しみにしておきますー
- Re: 死神は、今日も薔薇に唇を染める ( No.3 )
- 日時: 2017/04/12 08:54
- 名前: ぶたばらミルフィーユ ◆GwfDdNpqWQ (ID: Nt/V91yN)
>>2
嬉しいです。ありがとうございます(*´ω`*)
- Re: 死神は、今日も薔薇に唇を染める ( No.4 )
- 日時: 2017/04/12 09:20
- 名前: 赤湖都 ◆Q8ehryREQw (ID: EM5V5iBd)
>>3応援してますよぅ。凄い小説家が誕生するのを(^^ゞ
- Re: 死神は、今日も薔薇に唇を染める ( No.5 )
- 日時: 2017/04/12 09:41
- 名前: ぶたばらミルフィーユ ◆GwfDdNpqWQ (ID: Nt/V91yN)
【プロローグ】
この国には、奇妙な位置づけの人間がいた。常に国王の傍にいるのだが、執事や秘書とは違い対等の立場から物を言う。突然変異でしか有り得ない、希な紅の目と白銀の髪を持つ。難しい顔で言葉を交わすこともあれば、笑いながら乾杯する時も。これは後で知ったのだが、その存在は殆どの国民に知られていない。
……それが、ライネの父だった。
「親友なんだ。アイツも俺も、どちらかが居ないと成り立たない」
そう言って、父はいつも穏やかに微笑む。
ライネの血筋は祖父も曽祖父も代々国王の“親友” として人生を全うして来たので、当然ライネもその役職に付くのだと思い育って来た。黒かった髪も、次第に白く艶やかに染まっていく。ある日起きると、自分の目が紅に染まっていた。見えるものは同じなのに、瞳の色は違うなんて。感嘆の息を漏らして、鮮やかな色彩にライネはうっとりした。
ライネははしたない程に駆け回り、母や父に満面の笑みで伝えた。同じ様に喜んでくれるかと思ったが、その反応は期待はずれだった。残念そうに、期待はずれの様に、そして少しだけ嬉しそうに、苦笑したのだ。
「やっぱり、ライネが後継者になるのか。前例が無いから、苦労するかもしれないね」
ライネは女だった。これまで“親友”は男が務めてきたのは、国王も男だからというのが1番大きいのかもしれない。とにかく、100年以上続く“親友”を、女がやったという記録は1つも残されていなかった。
これは、ライネが“親友”の意味を知り、手袋をはめる様になる3年前の事。紅の瞳は、不幸の台風の目となるのに。無邪気なあの頃を思い出し、ライネは溜息をつく。
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