ダーク・ファンタジー小説

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ブラックフューチャー
日時: 2017/05/01 14:06
名前: イーリー (ID: vcFNHsGm)

頭はいい方だった。
2017年の初頭、来年の受験の成功を神社で祈願した。人でほぼ埋め尽くされた辺りを縫うように潜り抜け、下りの階段を降りた。ふーっと息を吐くと、白い冷たい息が空間に漂い、一瞬で消えた。去年までの自分なら、まさか年始にくだらない神社に赴き神に一念など考えもしなかった。だが、受験生というレッテルほど、今の自分を取り巻く嫌気なものは無かった。取り払いたい、それだけのために、神社に来た。
万が一、ということもある。
学年で1,2を争うほどの優秀な成績を誇っていた。両親は医者。母親は内科医で、父親は外科医。そんな立派な親が子にもたらす教訓とやらは、どうやら自分の鏡を押し付けることらしい。気付けば、僕も将来の夢が医者になっていた。
今迄の自分が辿って来た道を振り返ってみても、医者になれないはずはないだろう、と知人が口をそろえて言うくらい完璧なものだった。それは自負だが、多分夢は叶ってしまうだろう。勉強だけは誰にも負けない。そして、医者という目標への情熱も。
コンビニへトイレへ行くと言っていたタカハシが戻って来た。青いロングコートにニット帽を被ったその男は、本当に寒そうだった。
「よし、今からリョータたちも来るんだろ?先にカラオケに向かっとくか?」
1月、僕たちは、このときはまだ、未来にどんな結末が待っているのか、知る由もなかった。

Re: ブラックフューチャー ( No.1 )
日時: 2017/05/01 14:10
名前: イーリー (ID: vcFNHsGm)

電話がかかって来た

「・・・嘘だろ・・・」
タカハシは電話を切ると、口を開いた。

「・・・リョウタが・・・、リョウタが・・・!












・・・・・・ホリプロタレントオーディションでグランプリ獲ったらしい」









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