ダーク・ファンタジー小説
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- 殺戮キョウカイ
- 日時: 2017/07/13 18:20
- 名前: ハガ音 ◆qlZ12PpBk. (ID: vzo8adFf)
「ここに殺戮キョウカイを設立しよう」
そうしよう、と誰かが言う。
名案だ、と誰かが言う。
あるいは愚案だ、と誰かが言う。
その声は一人のようで、複数人。
その声は違うようで、同一。
ここにいる皆、雪野静苦である。
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意味わかんねープロローグから始まります。
相変わらず更新は止まる。亀ですらない。
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目次
『愛若 尊命』の場合
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殺戮キョウカイ
会長 雪野 静苦
会員 ……審査中
- Re: 殺戮キョウカイ ( No.1 )
- 日時: 2017/07/14 09:34
- 名前: ハガ音 ◆qlZ12PpBk. (ID: aOQVtgWR)
「はぁ、はあっ……っうぁ」
足元の小石に躓き転ぶ。
ぐしゃり、と無様に顔面から地面に伏せ、頬や鼻の頭を擦り、痛みに顔を歪める。それでも尚、再び立ち上がって走り出した。
薄暗い夜闇の中、必死に僕は逃げていた。
何から逃げていたのかはわからなくなってしまいそうだが、それがわからなくなってしまうことは出来なかった。
僕が逃げているのは____
「止まれッ!」
己の罪だ。
いや、違うかも。
僕が逃げているのは己の病かもしれない。
逃げ出したのだ、自分の病気と向き合うことを。
殺戮症候群。
身体的に、
精神的に、
社会的に。
相手の魂を殺せ。
徹底的に殺せ、傷付け、呪え。
そう脳内で響く声。
それに従って僕は妹を殺した。
徹底的に衝動的に自虐的に、破壊して虐殺した。
絞殺だった。
じわじわと喉を絞めた。
鬱血して、えぐい顔色の妹は、とてもとても美しかった。
「はは。殺した妹の死に顔思い出してニヤけるって……僕、もうダメじゃん」
つぅ、と涙が頬に流れる。
こんなにも悪どい事をした癖に、まだ生きようとしている自分が嫌になる。
どれくらい、走っただろうか。
朝日が見える。
「いたぞッ! 捕まえろ!」
もう捕まってしまおうか。
僕みたいな『殺人鬼』、死んだ方がいいんだ。きっとそうなんだ。
けれど、神は僕を見捨ててはくれなかった。
パンッ、と乾いた音が響いたと同時に、僕を追っていた警官達の呻き声。
「やあ、愛若尊命(あいじゃくみこと)くーん! あたしの名前は雪野静苦っ! よろしく頼むよーん!」
手にした純白の拳銃を器用に回転させ、にぱっ、と屈託のない笑みを浮かべたその少女こそ、殺戮キョウカイが会長、雪野静苦だった。
- Re: 殺戮キョウカイ ( No.2 )
- 日時: 2017/08/03 14:37
- 名前: 四季 ◆7ago4vfbe2 (ID: MSa8mdRp)
こんにちは。以前作品を紹介していただきました四季です。今回は自ら覗かせていただきました。
ダークな感じの作品ですね!緊迫感があって凄いと思います。
マイペースで大丈夫なのでこれからも頑張って下さいね。応援しています!
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