ダーク・ファンタジー小説

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学園クイーン〜捕らえられた自由〜
日時: 2017/07/21 17:33
名前: リリーラ (ID: P5wxut4U)

この水鳩学園に、自由は無い。
そう────すべては、庵野陽和が生徒会長になった事から始まる。

Re: 学園クイーン〜捕らえられた自由〜 ( No.1 )
日時: 2017/07/21 17:41
名前: リリーラ (ID: P5wxut4U)

庵野陽和は、この水鳩学園の荒れた生徒の中では、比較的温和で心優しい少女だった。
しかし、そんな時。
生徒会長であった、越水拓斗が消えた。
そして、生徒会長の座をめぐる戦いが幾度かあり、結果的に、庵野陽和が生徒会長の座に落ち着いた。
この時とばかりに、陽和は生徒会を変えた。
もといた書記等を、入れ替え、彼女の知人や彼女と親しい者に代わった。
書記、月畠芽依子は、彼女の親友である。
こうして、心優しかった少女は、学園に革命を起こし始めた。
生徒会に反乱する者は、徹底的に排除する。
それもまた、彼女の学園に齎した革命の1つである。

Re: 学園クイーン〜捕らえられた自由〜 ( No.2 )
日時: 2017/07/21 21:16
名前: リリーラ (ID: P5wxut4U)

「はぁ」
と、月畠芽依子はため息をつく。
「どうしたの、芽依子?」
学園クイーン─────陽和が聞く。
芽依子は、苛立ちをぶつけるように、
「伊藤よ!アイツったら、また、スクープ写真撮ったって、騒いでたから」
芽依子の苛立ちを和らげるよう、陽和が穏やかに言う。
「それはどうってこと、無いわよ。年がら年中、相手してたら、疲れるわよ」
「違うのよ!陽和!」
芽依子は、机を叩いて立ち上がる。
「伊藤は、陽和のスクープ写真を撮ったって、騒いでいたのよ!どう思う、陽和!?」
陽和は、ツッと顔をひきつらせた。
けれど、二秒後には、穏やかな雰囲気を醸し出して、
「芽依子。伊藤さん、排除しなくちゃ駄目ね」
と、口元に笑みを浮かべ、そう言ったのだった。
芽依子もニヤリと笑って、
「仰せのままに。生徒会長」
と、陽和の前で、深々と礼をした。

Re: 学園クイーン〜捕らえられた自由〜 ( No.3 )
日時: 2017/07/22 11:18
名前: リリーラ (ID: P5wxut4U)

池端ゆめ。
彼女もまた、陽和の排除制度を恐れている1人である。
そのため、親友─────中川翼から排除の話を聞いた時の驚きは、隠しきれなかった。
「まぁた、誰か排除されるっぽいよ〜」
気にしてないような感じで翼が言うので、ゆめは驚いた。
「え、またなの!?」
「うん。今年で、通算2人目だね〜」
「もう、ヤだよ………」
ゆめの言葉が聞こえたのか、翼が、
「反発する奴等がいなくなるまでの、辛抱だよ。まぁ、そんなの今年中はムリでしょ」
ゆめは、勇気を出して、聞いた。
「翼は、怖く、ないの?」
翼は、ニコッと笑って、言った。
「大丈夫だよ。陽和は、自分の立場をわきまえているからね。少なくとも、あたしたちは排除されないよ」
ゆめは、ホッとして、側にあった椅子に座った。

Re: 学園クイーン〜捕らえられた自由〜 ( No.4 )
日時: 2017/07/22 20:16
名前: リリーラ (ID: CmU3lREQ)

ゆめと翼のクラスは、3ーC。
担任は、坂下勇次。
生徒をよく叱りつけるので、あまり良い評判は聞かない。
そしてよく、生徒会に口を出すので、生徒会長である、陽和も快く思っていない。
それは、月畠芽依子も一緒で。
「ねえ、陽和。センコーも、排除できないの?出来れば、坂下を排除して欲しいんだけど」
陽和はおっとりと、
「坂下先生は、良い先生よ。排除とまではいかないわ」
芽依子は、眉間にしわを寄せて、
「アイツ邪魔すんのよ。だから、中嶋は排除出来なかったのよ!」
と、机を叩く。
陽和は黙って、それを聞く。
そして口を開いた。
「まぁ。これ以上、私の“革命”を邪魔するんだったら…」
続きの言葉を、芽依子が引き継ぐ。
「排除許可、出してもらおう」


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