ダーク・ファンタジー小説

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【閲覧注意】みんなと仲良くなれる方法
日時: 2017/08/10 00:37
名前: 屋久島 (ID: eN4PzAxv)

⚠二話一からの閲覧は自己責任です。






—————みんなと仲良くしたい。

たったそれだけのことを望んでも、“神様“は決して叶えてくれない。

祈るだけ無駄で、願うことに何の意味もなくて。

辛くて、悲しくて、一人でいるのが嫌で。

だからね、私、考えたんだ。

みんなが一緒に仲良くなれる方法を。

みんなが私を、『無能』な私を見直してくれる方法を。

これは、一生懸命考えた手段。

これが終わればみんなと仲良くなれる。




………ごめんね、咲ちゃん。
どうして咲ちゃんは、そんなに私を拒むのかな。

痛いのは一瞬で、後は平和な天国が待ってるのに。

そこに行ったら、みんなで遊ぼうね。
沢山練習したから、ドッジボール、上手くなったんだよ?

Re: 【閲覧注意】みんなと仲良くなれる方法 ( No.1 )
日時: 2017/08/10 00:41
名前: 屋久島 (ID: eN4PzAxv)

⚠いじめの描写はこれ以降ありませんので、ここに投稿します。




夏の色が見えてきた、ある暖かい春の、午後3時を過ぎた頃。
私は、体育館でみんなとドッジボールをしていました。

たまに送られる味方チームからのパスはあまりにも勢いが強くて、私にはとれません。
相手のチームにボールが移ってしまった時はみんなが嫌そうな顔をしていたけれど、笑いながら頑張れと応援してくれるクラス委員の「早川」さんのようなのでお陰で鬱々とした気分ではありません。




「これ、片付けといて」

無造作に置かれた掃除用具。
トイレと授業中以外では“いないもの“にされてしまう私に話しかけるなんてのは珍しくて、それがとっても嬉しくて。
大きな声ではい!と返事をしてから、急いで片付けに向かいます。

全部を持つのはどうにも重くて、ゆったりとした動作になってしまいましたが……ホームルームまではまだ時間があります。大丈夫でしょう。

えーっと、これはここ。
こっちのミットは、確か————


———————ガチャッ


その時、背中の方から、外鍵がかかる音がしました。


これはたぶん、動きが遅い私に、先生が気づいていなかったのでしょう。物陰に隠れるような場所にいた私の責任です…。


仕方がないので、少しの間職員室から借りていた用具室の鍵から、少ないお小遣いで作ったスペアキーで鍵を開けます。
こういうことは前にも起きたので、作っておいて良かったです。
先生に怒られてしまうところでしたから。


その後は直ぐに片付けを終えて教室に戻って、何も言わずチラチラと私を睨む先生の視線に晒されながらホームルームを終えました。
結局、今日一日まともに話せたのは誰もいません。


だから今日は帰ったら、お母さんに繋いでもらった『ネット』で悩みを相談してみようと思います。

「どうしたらみんなと仲良くなれるのか」って。







「いじめられているんですね、可哀想に。助けたい」

「いじめっこなんて殺しちゃえばいいのに」

「質問者が○ねば解決!w」



返されたのは、承認欲求に溢れた同情と嘲笑。
真面目に答えてくれた人もいたけれど、多くは私に対する下品な罵声でした。

私はその時、わかってしまったのです。
知りたくなくてわざと払い除けていた事実。
疑いようもない、下された結論。

私は、学校のみんなから苛められています。
殴られたり蹴られたり、無視されたり落書きされたり。
あれは、冗談なんかじゃなくて。悪ふざけにしては度が過ぎた、

単なるいじめなのだと。







私はそれが許せませんでした。
返答してくれた人たちはよくとも、その地位に甘んじてきた自分が。私の願いを裏切ってきたクラスメイトが。私を助けてくれない先生が。
皆が憎くて、それと同時に、見返しされすれば私と仲良くしてくれるのではないかという理想が涌き出てきます。

みんなはきっと、何もできない私が嫌いなのです。
そうでなければなんだというのですか。何どこに皆が私を苛める理由があるのです。

だから私は、私は。


みんなが私を見直してくれる『方法』で、みんなと仲良くなります。
少し痛いかもですけど、許してください。
私はみんなと仲良くなりたいだけなんです。


私が気持ちを吐露して、欲しいものを話せば、おじいちゃんは優しい顔をして頷いてくれました。
おじいちゃんは味方です。私の頑張りを認めてくれる、優しい人です。

少しだけ悲しいか顔をしていましたが、きっと気のせいですよね。

Re: 【閲覧注意】みんなと仲良くなれる方法 ( No.2 )
日時: 2017/08/10 00:42
名前: 屋久島 (ID: eN4PzAxv)


びちゃっ、と。
生温い液体が、絶えず冷たいコンクリートの上に溢れました。



薄くスライスして貰った早川さんの二の腕のお肉。
機械の手で骨が分厚い画用紙ぐらいの大きさになっていく姿は爽快と言うより作業的。
ですが、私がやると筋組織を何度も潰してから切ることになるので、さっきの早川さんみたいに失神した状態から再起できなくなってしまうのです。
結構な量の『気絶しにくくなるお薬』を投与してはみましたが、中々上手くいきません。
失神したところでまた次の痛みが襲ってくるので、どうやら直ぐに起きてしまうみたいでしたが。


薄くスライスしたお肉は、数回に別けて焼いてから早川さんの口に放り込みました。
飲み込まなければまた新しい罰が来ることを早々に理解した早川さんは素直に食事を持ってくれています。
おじいちゃんに使えている人たちから貰った真っ白な液体を混ぜてあげると、早川さんはより苦しそうに喘ぐのです。


今日剥いだ爪はきちんと取っておいて、早川さんのお墓に使ってあげるつもりです。
それを聞いた早川さんが生きる希望を失い、殺してくれと叫ぶのに至るのにそれほど時間はかかりませんでしたが。
勿論、こんなに早く殺すつもりはないので丁寧にお断りしておきました。
おじいちゃんによると、少しは生きる希望を持たせた方がいいらしいのですが、最終的に絶対殺すことになる早川さんにそんなことを言ってはしまっては、天国に行ったとき怒られてしまいますから!


早川さんの元気がなくなったところで、いろんなお薬を注射してあげます。
副作用が強く、一度与えられると二度とまともに生活を送れないものらしいのですが、明日があるかはわからない早川さんには遠慮なくやらせてもらいます。

私がやるだけやったら、おじいちゃんが、
早川さんの初めてを貰ってから殺すらしいので、今日の夜までは生かすつもりですが……


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛「うるさいです!騙されておいてください!」

スキンヘッドの人にそう命じれば、早川さんの口には汚れが染み付いた布が詰め込まれました。
まだ若干煩いし、これじゃあお肉を食べされることはできないのですが仕方がありません。
少し考え事をする時間が欲しかったので。


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