ダーク・ファンタジー小説

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風船
日時: 2017/11/25 17:50
名前: 滑舌良い (ID: x84wZqnr)



パアン!という破裂音が、部屋中に響き渡った。



「風船一つ大事にできない奴か。ほらこりゃどうだ?」



パン!パン!パン!



次々と風船が割られていく。



「風船に八つ当たりとは、笑えるなあ。6秒動画流すか」



その部屋では、男の笑い声と、風船の破裂音しか聞こえない。



絶望の空気が、いつまでも風船を膨らまし続ける。



Re: 風船 ( No.1 )
日時: 2017/11/25 18:02
名前: 滑舌良い (ID: x84wZqnr)





その子供は、とても恵まれており、とても健康に育った。

金持ちの両親の間に生まれた子供。

誰にでも優しく、成績もすごく良い。
その子は、きっと悔いのない人生を送るであろうと、誰もが思った。

だが、世の中は、いつ誰が行方不明になってもおかしくない。
何もしていない子供の生命いのちを、人間は次々と奪っていく。
殺人、監禁、人身売買、臓器売買、性的奴隷、過去に誘拐された子供達は、世の中がどれほど残酷なのか、誰よりも知っているであろう。


午後4時半
「弓華、遅くなっちゃったから一緒に帰ろ。」
「いいよ、今日は明るい道から帰ろうか。」
冬は、この時間でも真っ暗。誘拐犯達にとっては絶好の機会であると言ってもいい。

騙し、脅し、奪う。

彼女の名は弓華。当然女の子だ。
とても人気者で、誰にでも優しく接する。
逆方向の明るい道を行けば、家につくまで30分以上かかる。
それなのにそう決めたのは、彼女が優しすぎたから。

きっと後悔するだろうね。
こんな些細ささいなことが、人生を揺らすなんて思ってもいなかったんだから。


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