ダーク・ファンタジー小説

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ノイジーモンスターズ
日時: 2017/12/01 15:54
名前: 青龍 (ID: KE0ZVzN7)

騒がしい日々に、感謝と敬意を込めて。

$¢$¢$¢$¢$¢$¢$¢$

作者の青龍です。今回初作品です。
この作品がどこへ向かって行くのか、僕にもまだ分かっていません。
分かっているのはただ一つ。この作品に主人公なんていないということです。
何でもアリな街で、個性豊かなメンバー達が送る騒がしい日々を描いていきたいと思います。それでは、よろしくお願いします。





#目次#

#執筆開始#
2017/12/1

#執筆終了#
未定

#お知らせ#


プロローグ ( No.1 )
日時: 2017/12/02 19:28
名前: 青龍 (ID: KE0ZVzN7)

「日曜日の朝から鬼ごっことか、意味分かんねーから!」

路地裏を駆け抜ける青年は叫んだ。
青い髪に青い瞳、青い上着に青い靴。全身を青で覆っている青年はひたすら走っていた。
今の状況を青年は『鬼ごっこ』と表現した。
間違いではない。彼を追いかけているのは本物の『鬼』だからだ。

「ナンデニゲル?オレハオマエヲタベタイダケナノニ」
「だから逃げるんだよこの片言人食い野郎が!」
「ニンゲン、タベラレルノスキダッテオカアサンガイッテタ」
「どこの世界に食われて喜ぶ人間がいてたまるか!大体『お母さんが言ってたから〜』のノリで食われるとかマジ勘弁!」

路地裏を抜けた青年は大道路へと出た。
と同時に大爆発に巻き込まれた。

「アレ?アイツドコイッタ?」

爆発が起きた事をスルーして大道路へ出た鬼は、姿を消した青年を探し出した。
その一方で青年は、絶賛空中旅行中だった。

「あーーーーーー!!死ぬーーーーーー!!地面と衝撃的な再会を果たして死ぬーーーーーー!!」

そのまま地面へ落下し見事なミンチになって死亡、とはならず。
空中で身動きを取れない青年を巨大な鳥がくちばしで捕まえた。

「助かった……。お前、ありがとな」
「良い餌ゲット〜。今日はご馳走だな」
「全然助かってねぇぇぇぇ!!」

きっと一時間後には自分の十倍以上はある鳥達の胃袋へダイビングするんだなぁ。
きっと胃液に溶かされて全身骨になるんだなぁ。
あははははぁ。

「って笑えねーよ!おい、デカブツ!俺を今すぐおろせ!」
「人間おろしはあんまし好きじゃねーんだよ、すまねーな」
「そういう意味じゃねーよ!俺を放せって言ってんの!」
「んー、ミンチもあんまし好きじゃねーな」
「あーダメだー!話が通じねえこのクソデカ鳥!」

空から見渡す綺麗な街の風景は本来ならば感動出来たであろう。
だがしかし、命の危険に晒されている今、素直に空中旅行を楽しめずにいた。
とその時。目の前に巨大な飛行機が迫っていた。

「お、おい!デカブツ!前!前見ろ!」
「チョコレート漬けにしようかなー?」
「前を見ろぉぉぉぉ!ぶつかる、ぶつかるぅぅぅぅ!」

流石にこれは死んだ。
そっと目を閉じて青年は十七年という短い人生を思い出しながらお母さんお父さんの姿を思い出して先に死ぬ親不孝者の僕をお許しくださいと心の中で呟き今まで会ってきた人々の姿を思い出しながら君達はもっと長生きするんだよと教訓がましく言ってあれ何でこんなに頭が回転してるんだろうあれかな死ぬ前はスローモーションになるっていう謎のあれかなねえねえあれなのかなもしそうだとし

「ドッカーン」

誰かの声と共に大砲が発射された。
球が鳥に直撃し、飛行機が当たる直前で鳥は落下していった。
当然掴まれている青年も。

「ちょ、ちょっとリーダム様!航空機搭乗の際に大砲を発射するなとあれほど言ったじゃないですか!」
「えー?だって邪魔だったんだもん。はいそれよりももっと速度あげてー」
「これ以上あげたら音速になりますのでご勘弁を──」
「速度全開ー!」
「あーーーーーーーー!!リーダム様ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

一瞬でどこかへ消えてしまった飛行機を眺めながら、青年は再び死を覚悟していた。
どこの誰か分からないけどこの馬鹿鳥撃ってくれてありがとうございますでも誰かは存じませんがあなたのせいで僕は今から死ぬと思いますというか死にます飛行機から大砲発射とかなかなかワイルドな事しましたね本当尊敬します死ぬ前に珍しいものが見れて本当に良かっ

「空から人間がッ!女の子かな?」

何者かが青年を受け止めた。
その隣で丸焦げになった鳥も落ちた。
なおその光景はお見せできないような悲惨なものになっておりますので修正を加えさせていただきます。

「助かった……。あの、ありがと──」
「男じゃねぇか!男に興味はねぇ!」
「グヘェ!!!!」

青年を受け止めた赤髪の男は思い切り青年を蹴り飛ばした。
本日二度目の空中旅行、絶賛体験中!

「そんなわけで今日はサタンの右腕が手に入ったわけなんですぅ。帰って丸焼きにして食べましょうぅ」
「七つの大罪のやつらはすぐに復活するから食材に向いてるからね。お手柄だよ。さぞかしみんなも喜ぶだろう」
「本当はサタンじゃなくてマンモンの方が美味しいんですけどねぇ。なかなか現れないし倒せないんですよぉ」
「そりゃあ地球を破壊できる力持ってるやつらだから倒すのは難しいさ。いくら倒しても復活するしね。まあ美味しいけど」
「はいぃ!美味しいのでオールオッケーですぅ!」

身の丈の五倍ほどある燃えている腕を抱えながら歩く銀髪の少女と、その隣で歩くジャージ姿の男。
周りから向けられている目線を気にせず歩く二人の元に、空中旅行を終えた青年が落ちてきた。

「あー、なんか人が落ちてきましたよぉ。食べれますかねぇ?」
「いや、人は食べても美味しくないよ」
「えー、美味しくないのぉ?じゃあいらないやぁ。えいぃ!」

状況も把握できていない青年は再び蹴り飛ばされた。
空中旅行記録、継続中!

「よーし、急いで帰ろっかぁ。右腕腐るといけないしぃ」
「そうだね。早く帰ろう」

空を飛ぶ青年は、ふとある事に気が付いた。
あれ?俺、めっちゃ不幸じゃね?
まあ、気付いた時にはもうすでに遅いが。

「はあ……。ギャンブルで大負けしちまった……。この前稼いだ1000000000000000トル、全部失っちまったぜ……。ん?」

ため息をつきながら歩いていた長髪の男の前に、青年は落ちた。
もう青年は分かっていた。また理不尽な理由で蹴り飛ばされるなりなんなりされて空を飛ぶ事になるのだろうと。
それは必然、すなわち運命。受け入れるしかない。
と身構えていると……。

「ちょうど良い所に飛んで来た!ちょっと俺と一緒にギャンブルしに行こうぜ、お前!」
「は、はぁ!?」

不幸という不幸が立て続けに起こり、心身ともに衰弱しきっていた青年もといソラはこうして、黒髪の男と出会った。
この出会いは偶然で、そして必然で、すなわち運命で。
世界の命運を握るコンビが、誕生した瞬間だった。

「俺の名前は『黒い男』。よろしくな」
「ツッコんで良いかなその名前!?」



〜プロローグ ギャンブル依存の黒い男と不幸続きのソラ〜


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