ダーク・ファンタジー小説

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アルカナ
日時: 2017/12/02 21:15
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

私は三神 ミクロ、事情があってここへやって来た。
「なんで私が・・・まだ13なのに・・・
 ——ッ!なんだろう、あの森から嫌なものを感じる」
歩いていた道の先は木々があり森になっていた。
光を木々が遮っていて不気味な雰囲気があった。
ミクロは勇気を出して進んでいくことにした。
その先の出会いに彼女はどう思うだろうか。

第1章 絵本解放 >>1-4

Re: アルカナ ( No.1 )
日時: 2017/12/02 19:43
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

Part1 

思った通り真っ暗で不気味な場所だった。
聞こえるのは木々が揺れる音とそよ風の音。
見えるのは生い茂る木々と微かに見える空だけ。

歩いているうちにたどり着いたのは古い屋敷だった。
「古い屋敷、でももしかすると誰かいるかもしれないし
 ちょっと入ってみようかな・・・?」
扉を開き中に入る、もちろん挨拶はした。
「誰?」
出てきたのはミクロと同じくらいの少女だった。
「あ、ごめんなさい。その森を歩いていたらいつの間にか・・・
 私は三神ミクロ、よろしく貴方は?」
「えっとリップル、です・・・」
ミクロはリップルの背中にある小さな純白の羽が見えた。
「わぁ、綺麗だね」
「ッ!こ、これ・・・これのせいで私・・・お、お願い嫌いに
 ならないで!」
両手を握り嫌わないでほしいと口にするリップル。
「うん、嫌わない。そもそも仕方ないでしょ私はまぁここに
 人がいただけで嬉しいからさ。ねぇリップルはここのこと詳しい?
 いろいろ教えてほしいんだけど・・・」
「私もあまり詳しくないの・・・一緒に回ってみない?」
「そうだねそうしよっか」

Re: アルカナ ( No.2 )
日時: 2017/12/02 20:27
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

Part2

「とりあえず他に誰かいないか探してみない?
 私もリップルもここのこと詳しくないし・・・」
リップルを連れて階段を下る。
外見が古い割には内装は華やかでどこか神々しいものを感じる。
「あ、ミクロ。誰か、いるよ?」
こっそりと壁側に張り付いて横目で見る。
黒い髪に黒いフード付きのマントを付けた青年がいた。
窓から空を見ているようだった。
もう少し近づこうと一歩踏み出したがそこだけ地味に床が
盛り上がっていたらしい。
「うおっ!?」
「あ、ミクロ!」
やらかした、そう悔やんでいた。
「誰だ?」
「あ、あーいやそのえっと〜・・・///」
「あ、私は三神ミクロって言います。彼女はついさっき出会った
 リップル、私もリップルもここについては詳しくなくて・・・
 いつの間にか出られなくなっていて誰かいないかなーって
 あ、名前を聞いても良いですか?」
「ハクア、それが俺の名だ・・・俺もよく、知らない」
彼の両腕も人間とは言い難い形をしていた。
全体的に真っ黒で爪は長く鋭い怪物のような腕だった。
「ねぇハクアも一緒にここから出ようよ!もしかすると出たら
 何か起こるかもしれないよ?」
「・・・うん」
「よしじゃあ三人で一緒に出ようね、リップル、ハクア」

Re: アルカナ ( No.3 )
日時: 2017/12/02 20:50
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

Part3

廊下を進んでいく。
そこでハクアが足を止めた。
「“天使の少女、怪物の腕を持つ男”」
「その先も書いてあるね
“図書館に絵本があったはずです。”」
図書館、天使の少女を例えるならリップル。
怪物の腕を持つ男を例えるならハクア。
図書館に絵本があったはず、その本にも何かあるのかもしれない。
まっすぐ進むと青い扉があった。
扉を開くと本棚がたくさん並んでいた。どうやら図書館らしい。
「えっと、どれかなー」
絵本が数十冊おいてあり表紙をチェックする。
「これ、かな?」
リップルの手に白い絵本があった。
ページをめくりミクロが声に出して読む。
「“昔、とあるお城に天使のお姫様がいました。
 お姫様は奴隷として連れてこられた男に恋をしました。
 でもそれを伝えることはできません、なぜなら母親に怒られて
 しまうからです。
 その男はいつも通り殴られたり蹴られたりしていました。
 もう我慢できません。
 「お母様、もうやめてください」
 「あぁ穢れてしまったのね愛しの“リップル”」
 そう言って彼女を叩きました。
 「こうなったのもハクア、奴隷の貴方のせいかしら」
 またお姫様を叩きました、お姫様は泣いています。
 そして男は怒って自我をなくし怪物の腕を持つようになりました。
 男はその腕でお姫様の母を殺してしまいました。
 男は見下ろしていました。
 「ごめんなさい、ごめんなさい・・・」
 その時です白い光が二人の中から抜けて行って二人は
 お城の別々の場所で今も生きていました。”」

Re: アルカナ ( No.4 )
日時: 2017/12/02 21:13
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

Part4

物語に出てきたのはお姫様リップル。
お姫様の母親。
奴隷で怪物の腕を持ったハクア。
「・・・っ!」
白い光が振ってきてキラキラ輝く光がリップルとハクアの中に
入っていった。
「・・・やっぱりこれが私とハクアの記憶だったんだ
 ねぇ二人とも私と一緒に上に来て」
リップルと共に屋上へ続く階段へやって来た。
「ここに、何かあるのか?」
「うん、私を呼んでる気がする。あのね二人ともお願いがあるの。
 私とギュッとして」
三人は互いに抱き着いた。
「・・・ごめんね我が儘言って、じゃあ私行ってくるよ」



リップルは中に入った。
そこには小さな青い輝く玉があった。
『なぜ、リップル。なぜ私は間違っていたのかしら?』
「間違ってない、でも彼もお母様も私も誰も悪くないから
 お母様、私を産んでくれてありがとう」
『あぁ愛しのリップル、穢れていなくて良かった。
 私が貴方達を戻してあげますからね』

数週間経った、リップルの家とミクロの手元には一通の手紙があった。
『リップルへ

 あれから少ししか経っていないけど平和になって良かったです。
 手紙を書くのは初めてだから緊張してます。
 今は病院で療養生活を送ってます、たまたま病院の先生が
 住所を知っていたので手紙を出しました。
 退院には時間がかかりそうだけど退院したらいつか会いに行きます。
 
 ハクア』

ミクロはあれからリップルの家の近くにある家を譲りもらって
住んでいる。


END 手紙どうもありがとう


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