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ダーク・ファンタジー小説
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- IY
- 日時: 2018/02/15 17:36
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
長い春休みだ。長いというわけではないが短いわけでもない。
咲美 瑠璃は最初の一人に過ぎずその町の夜の謎に迫る。
- Re: IY ( No.1 )
- 日時: 2018/02/15 18:17
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
夜空町、都会ではない特別な町でもない場所だ。
同い年の子が多いわけでもない町に瑠璃は住んでいた。
「…もう暗くなってきちゃった。あ!」
瑠璃はふと思い出した。
そうだこの本を今すぐ返しにいかないと!瑠璃は手元にあった本をバッグに入れて
外に出た。
彼女はそこに足を踏み入れた。
図書館までは結構な距離はあるがすごい遠いわけではない。
その図書館は不思議なことに夜11時まで開いている。
「ッ!?瑠璃、なぜこの時間に出歩いている!!」
「え?封魔、なの?」
瑠璃は声の主を探す。
暗いせいで視界が悪く辺りは真っ暗だ。
「あ…」
そういえばここには妖の街という異名も持っていた。
だから町の人間はあまり夜八時に家を出ることはない。
「じゃあもしかして封魔も…」
上を向くと上から黒い羽が舞っていた。
「烏天狗…封魔、いるんだよね?いるなら降り——きゃあっ!!」
瑠璃は目を閉じた。
赤と青の人魂のようなものは瑠璃を飲み込もうとする。
「手を出すな!」
キンッ!という金属の音がし何かの断末魔が聞こえた。
刀を持った烏天狗が瑠璃の方を向いた。
「やっぱり封魔だったんだね」
「…あぁ、それよりここは危険だ。移動するぞ」
封魔は背中の翼をはためかせ瑠璃を抱き空を飛んだ。
瑠璃にとっては非現実的なもので夢のような感じだった。
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