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ダーク・ファンタジー小説
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入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- ナミキとアオイ
- 日時: 2018/03/20 11:37
- 名前: r (ID: nc3CTxta)
いつになく長い退屈から解き放たれた。午後2時5分、5時間目の授業が終了する鐘の音と同時に目覚めた。辺りは騒がしく、しかしそれはあまり不快には感じない。退屈から抜け出せた、それが何よりも勝っていたからだ。ゆっくり起き上がると、すぐに教室を出た。
数分間、何気なく外の空気を吸いながら、時に携帯に目をやりながら、ゆっくり歩き、自分のクラスがあるA棟から長い廊下を挟んだB棟まで移動した。そこから降り注ぐ太陽の光が眩しい。廊下の壁一面に張り巡らされた窓があるここは、多分学校で一番明るい場所だろう。そして男子トイレへ辿りついた。誰もいなそこで、四方の隅にあるホースを手に取ると、蛇口に付け、適当に放水した。鏡にも思い切り水をかける。2分ほどでトイレ掃除は完了した。ホースを綺麗に巻き上げると、再び元あった隅の用具入れに戻した。掃除開始の鐘が鳴って10分ほどだろうか。このトイレの掃除当番の者は他に2人いるが、その二人ともインフルエンザで休みだった。今日は月曜日。あと4日、一人でこの時間はここで掃除をすることになる。
まあ、別に構わないが。
掃除を終えると、そこからは時間はすぐに過ぎ去る。担任が教室で色々他愛もないことを話したあとはすぐに帰れる。礼、と担任が告げると、一斉にさようなら、と皆が発すると、ぞろぞろと教室から出ていく。俺もカバンを持つと、同じように教室を後にした。
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