ダーク・ファンタジー小説

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

百鬼絵巻物
日時: 2018/07/08 14:21
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

浪恵 真昼は故郷へ帰ってきた。
彼女の故郷にはある噂が流れていた。

【その町に人間はいない。妖で溢れかえっている】

その噂は事実だったのだ。
町の人たちは互いが妖怪だと分かるが他の町の人は
分からないという。

噂となった故郷 ( No.1 )
日時: 2018/07/08 15:28
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

真昼は故郷へ帰ってきて真っ先に自宅へ向かった。
否、自宅ではない。他の人外がいる旅館だ。

「あの〜…」

現在朝8時、旅館の開店時間前だ。
物音ひとつしない店内に真昼の声が少し木霊する。

真昼は中をただただ見つめた。

「——おい」
「うわ!ビックリした。陸斗さん…」

真昼よりも背丈が高く毛先が白い髪をした青年、朧三 陸斗は真昼の
後ろに立っていた。彼もこの旅館で働いているのだ。
彼は妖怪の血が三分の一程度しかないため孤独な過去を持っている。

「ちゃっちゃと中に入れ。荷物も置いて来い」
「う、うん」

真昼は裏口の靴箱に靴を入れ中に入っていく。
階段を上がり最上階の自身の部屋に荷物を置いた。

 ◆

一方その下の階ではせっせと開店の準備が始まっていた。

「陸斗様!全部の部屋の掃除完了しました!」

真昼よりも少し背の低い少女、雪町 氷菓(雪女)は箒を持って彼にそう報告した。

「そうか。じゃあゆっくり休んでいてくれ」
「分かりました!あ、そういえば真昼ちゃんが帰って来たんですよね?」
「あぁ、ついさっきな」

「そうなのか?陸斗様」

陸斗よりもさらに背が高く暗い赤髪をした青年、長江 良夜だ。
彼は手長足長という妖怪だ。

「良夜アンタ大丈夫なの?私が知ってる限りすでに3、4回頭ぶつけてるみたいだけど…」
「仕方ねえだろ。こればかりは…気を付けてはいるんだがな。あ、そういえば
 三階の掃除とかはどうなんだ?誰もやってないのか?」

良夜の質問に陸斗は首を振って否定した。

「いや、笑美と笑琉に頼んである」
「笑い女と笑い男か」

照乃 笑美と照乃 笑琉、二人は笑い女と笑い男だ。

「じゃあそろそろ開店の時間だ」



Page:1



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。