ダーク・ファンタジー小説

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三原色の勇者
日時: 2018/08/18 13:32
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

赤の勇者は熱く昼間を照らす太陽のような存在だった。

緑の勇者は冷静沈着で揺れる植物のような存在だった。

青の勇者は海よりも心が広く全てを包み込む空のような存在だった。

この三人が揃うときは災厄が訪れるときである。
きっと三人が災厄を退けるであろう。その三人が今、揃う。

青の勇者、登場! ( No.1 )
日時: 2018/08/18 13:56
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

目を覚ますとそこは木造の家の中だった。鏡を見ると
髪の短さは変わらないものの髪色は少し青っぽくなっていた。
よくある異世界転生なのか?もしかして名前も変わっているのか?
名前は変わらず蒼咲空海アオサキソラミである。

家を出て町を歩く。中々発展している町だ。
町名は『シアンタウン』と書かれていた。
「ソラミ、図書館はここですよ?」
眼鏡を掛けたロングヘアの女性が声をかけた。すぐ頭の中に
『フヨウ』という名前が浮かんだ。彼女についていき、図書館の
奥へと進んでいく。
「さて話をさせてもらいますね。ソラミ貴方はきっと異世界人です。
違和感を感じませんでしたか?私を見たことがないはずなのに
名前がパッと浮かんだとか」
「あ、ありました」
ソラミはそう答えた。フヨウは手元の本のページをめくる。
そのページの絵を彼女に見せた。
「この世界には3人の勇者がいました。災厄が訪れるとき
3人の勇者が揃うとき、と。中でも青の勇者は特殊なんですよ」
フヨウの話しにはよると青の勇者だけは女で異世界人であることが
多いという。理由は分からないが…そして全員に共通するのは—
「名前に蒼や空といった漢字を使っていることです。漢字で
貴方はどう書きますか、名前を」
そう言われ渡されたペンで自分の名前を書く。その字を見てフヨウは
驚く。そりゃそうだろう、蒼という漢字も空という漢字も使っているのだから。
「本当に貴方は勇者かもしれませんね。確実に。この街は青の勇者が
何度も現れた街です。偶然ではなく運命を感じます」
「フ、フヨウさん!!青の勇者が現れたって本当か!?」
二人の会話に割って入ったのはおじさんだった。
「えぇ、彼女ソラミが青の勇者です。どうしましたか?」
「いや、何。城からの御命令でね、三人の勇者を集めると…
もう迎えも来とる!ソラミ、君は早く行ってきなさい!」
そう言われてソラミは二人に揃って行って来いと言われて
外で待っている馬車に乗り込んだ。

三人が揃う ( No.2 )
日時: 2018/08/18 15:03
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

馬車に揺られること約1時間。目の前には大きな城が立っていた。
「ここが城…」
その大きさにソラミは驚いた。
「もしかして青の勇者ってお前か?」
赤い短髪の青年はソラミにそう聞いた。剣を背負っていて
如何にも勇者、といった感じだった。
「まぁそう、ですけど…貴方は?」
「俺?俺はコウ(紅)、よろしく」
「ソラミです、よろしくお願いします。そういえばコウは
もう一人の人の事は知ってるの?」
コウも首を横に振った。二人揃ってまだ知らなかった。
「あのお二方はコウ様とソラミ様でよろしいですか?お嬢様の
いる部屋へ案内します」
メイドは二人を中へと案内した。中は大理石が使われた高級な
雰囲気が漂っていた。
「どうぞ二人とも席に座ってください」
長い桃色の髪の女性がそう言った。
「コウはこのお姫様の名前、知ってるの?」
「お前、知らないのか?」
コウにそう言われソラミは困惑する。と、いうことは自分以外は
全員彼女の名前を知っているのか?
「そうでしたね青の勇者様は異世界人でしたね。私はこの国、
アルコイーリスの現女王アリア・クロアードと申します」
「あはは、そのなんかすみません…」
ソラミはそう言って謝った。

ドアが開き緑色の瞳をした青年がソラミの隣に座った。今ソラミは
コウとその青年に挟まれている。
「コウさんとソラミさん、イツハさんの三人が揃いましたね。では
話をさせていただきます。最近、この国とその周辺で怪しい気配を
感じたと報告されています。皆さん知ってますよね災厄のこと」
コウとイツハは頷くもソラミには何が何だか分からなかった。
「あ、あのぉ…全然分からないんですけど…」
「す、すみません私ったら…災厄は100年に1度の確率で起こるのです。
今の100年前、あちこちから黒い魔力が噴出しました。その主犯を
貴方たちよりも前の勇者様が倒しました。それと違うかは分からない。
けどまた大きな事件が起きます。だからその時のために構えておいて
くださいね。それと人身売買している輩から奴隷を開放して
欲しいのですがよろしいですか?勿論、人手が欲しい場合は連れてって
構いません。残りはこの城で預かります。人身売買が行われているのは
ソラミさんの住む町シアンタウンの少し西にいったスラムです」


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