ダーク・ファンタジー小説
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- リバース
- 日時: 2018/08/19 18:25
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
ペンデュラムが揺れるとき天災が現れるという話が
広まっていた。それを止めるべく少女は動き出した。
大賢者と呼ばれる青年は彼女にあるモノを感じ応援することに
した。
- 大賢者との出会い ( No.1 )
- 日時: 2018/08/19 18:51
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
ペンデュラムが揺れるとき天災が起こる…。今まさにその天災が
もうすぐ起こるだろうと大賢者たちは言った。王も全体に向けて
天災に備えるように言った。
そんな中、この黒髪の少女ウル・ミリアはある決意をする。
「よし、どうせ戦うこともあるんだし頑張ってみなきゃ!」
無謀とも言える決意を彼女はしたのだ。
彼女が家を出るとすぐに誰かにぶつかって尻もちをついた。
額を手で少し摩る。
「あ、ご、ごめん!大丈夫か?君」
「こちらこそごめんなさい。私こそ…って貴方は!!大賢者の
ヴィリムさん!!?」
淡い金髪の青年ヴィリム、彼はこの街代表の大賢者だったのだ。
彼はウルをまじまじと見ていた。そして少し目を見開きすぐに
微笑む。
「君、名前は?」
「ウル、ウル・ミリアです」
「じゃあウル。君、英雄になる気はあるか?」
一瞬思考が停止する。
「え…えぇ!?私が英雄に!!?」
「あぁ、君ならきっとこれからの戦いにも行ける。君は
死なない、心強い人たちが仲間になってくれる、俺が保証しよう」
そう言ってヴィリムは水色の指輪を右手の人差し指にはめた。
彼は自身の右手の人差し指を見せた。
「これは俺の仲間の証拠さ。これで移動手段に困ることも
宿にも困ることはないだろう。思うがままに旅に行ってみろ。
きっと良い出会いがある」
「あ、ありがとうございます!大事にします。じゃあ行ってきます!!」
そう言ってウルは手を振った。
- 剣士との出会い ( No.2 )
- 日時: 2018/08/19 19:49
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
よし頑張るぞ!と意気込んだのはいいものの早速どうしようか
迷ってしまった。更に面倒なことに道にも迷ってしまった。
しまった、ここは結構木々が生い茂っていたんだった!
「どうしよう…なるべく戦いは避けたいし早くここから出ないと」
ぶつぶつと呟くウルの耳に何かの唸り声が聞こえた。
どんどん大きくなる唸り声そして三対の大きな狼の咆哮が
ウルの耳を劈いた。
「嘘だぁぁ!!!私、戦いなんてやったことないし初戦でこれは
ないでしょォォォォォ!!!」
そんな慌てるウルを余所に狼たちは大きな口を開きウルを
飲み込まんとする。ウルは目をギュッと閉じた。
少しして目を開く。目の前には倒れる狼と茶色の短髪をした
青年の剣士だった。
「お前、大丈夫か?」
彼はウルの前に屈み込む。
「あ、ありがとうございます。なんかすみませんでした戦いはまだ
初心者で…」
「別に礼なんかいらねえよ。お前、誰だ?どうしてここにいる?」
「私、実は旅をしていて。名前はウル、よろしくお願いします」
「俺はエリーゼ・デルティバ、よろしく」
エリーゼはウルの手を掴み安全な場所までやってきた。開けた場所で
湖が日光を浴びて輝いている。
「あのエリーゼさんは剣士なんですか?」
ウルの質問にエリーゼは少し考えてから頷く。
「まぁな。でも最近なったばかりでさ前までは剣闘士だったんだ」
剣士も剣闘士もあまり変わらない気がした。ウルにはその二つの
違いがイマイチ分からない。
「剣闘士、奴隷かそれに近い奴らがなるもんだ。俺たちは貴族や王族の所有物、娯楽の道具だったんだよ。まぁそれなりに頑張ったから
奴隷からは解放されたがな」
「な、なるほど…ってことは!エリーゼさんの腕は本物ってこと
ですよね!!?私、仲間を探していたんです!!」
ウルの変わりようにエリーゼは少し困惑した。腕は本物と
褒め言葉はとても嬉しかった。だが仲間を探していたとは?
「私、英雄になるために旅に出たんです!」
そう言うとエリーゼは笑った。
「オイオイ冗談も程々にしろよ?女が英雄になるなんて、なれる可能性が
あるのは大賢者に選ばれた奴だ…け…ッ!?」
エリーゼはウルの指輪を見て言葉を失った。
その指輪は——。
「大賢者ヴィリムの指輪…だと!?」
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