ダーク・ファンタジー小説
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入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 現代能力社会
- 日時: 2018/08/24 17:22
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
真宮レイヤという少女が軸となっていく現代を舞台にした
異能力の物語。勿論、異能力とは便利だけどそれは時に人を
殺すこともできてしまう。能力を犯罪に扱う者の集団、
それをこの世界では【ネームレス】と呼ばれている。
彼らを取り締まる集団を【光環】という。
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お借りしている物…診断メーカー 愚者の還元(@TRPG_kadu8さん)
- 自覚した能力 ( No.1 )
- 日時: 2018/08/23 19:22
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
1年前、真宮レイヤは能力を持っていることを自覚した。
「これは…」
掠り傷が消えた否、巻き戻ったのだ。傷がつく前の肌に。
そして彼女の能力には名前が付いた。
起こる前の状態に戻す【回帰】と——。
「僕は如月夜、光環のまとめ役をしているんだ、よろしく頼むよ」
レイヤは18歳、彼女よりも年下そうに見えるがそれは彼の
能力が関係しているという。【停止】、動いている物を
止める能力。それがあるため成長が少し遅いのだという。
因みに彼は19歳とレイヤより1つ上だ。
「そしてこれから君にもここで働いてもらうことにした。
なので君の先輩になってもらう人物を紹介しておくよ」
扉が開き真っ白の短髪に青と緑のオッドアイの青年が
静かにレイヤの隣に立った。
「ヘキル、君って人はノックぐらいしたらどうだ?」
ヨルがそう注意するとヘキルと呼ばれた青年は少し目線を下に
下げた。
「悪いねレイヤ、彼はちょっと無口でね。だがまぁ結構彼を
慕っている人は多いんだ。だから安心してくれ。それに」
ヨルはレイヤの耳元で囁く。
「きっと君なら彼を変えることが、幸せだった頃の彼が戻ってくるかも
知れないと思ってね」
幸せだった頃、とはどういうことなのか。彼の過去をレイヤは
まだ知らなかった。
「私は真宮レイヤって言います。これからよろしくお願いしますね
ヘキルさん」
右手を差し出すと彼はそれを少し見つめて手を軽く握った。
だがその手は微かに震えていた。
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