ダーク・ファンタジー小説

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【TS】金と人命
日時: 2018/10/05 05:30
名前: カストロ (ID: vFm3nRxf)
参照: http://miiverse.XRIE

           
 幼い頃は人を金で買うなんてとんでもないことだと思っていたんだよ。それこそ奴隷売買なんて縁の無い国に産まれたからね。でも今は違う。ここに来てからは楽に金が稼げる用になった。酒場で引っ掛けた女を売ったり、そこら辺の老人や物乞いを売ったり、人でなし、と言われるかもしれないが、僕はこの仕事をやっていける。しかも今日は奴隷売買組織で重大な役を任されたんだ。ロシアに向かう馬車を護衛する仕事だ。一歩間違えればクビになり、たちまち刑務所へ送られるだろう。だが、成功すれば多額の金が貰える。
「どうしたの?」
「え?いや、なんでもない。」
今話しかけてきたのは幼馴染の花子だ。僕と一緒にここへ来た。え?ここはどこだって?
 

—ここは18世紀のロンドン。人身売買の本拠地さ。



「最近人身売買反対組織が力をつけてきたから何が起こるか分からないわよ。しっかりやってね。」
「分かってるよ。もう少しでロシアだろ、大丈夫だろ。」
その瞬間馬車のすぐ近くの草むらから物音がした!
「ちょっと!あそこに誰かいるよ!」
僕は草むらの物音に気づかなかった
「人でなし覚悟ーー!!」
「うわ!」
その瞬間腕に衝撃が走る。恐る恐る左腕を見ると、そこにはもう腕は無かった。それを見た瞬間僕は気絶した。


開始直後に腕を失くす主人公なんて聞いたことあるだろうか。自分を主人公と言うのはどうかと思うが自分の人生の主人公は自分自身と言うし、大丈夫だと思う。
僕は目を開いた。天井が見える。
「気がついた?」
「えっ?うん。ここはどこ?」
不思議そうに聞く僕に花子は淡々と答える。
「奴隷売買用の馬車だよ。」
「え!?」
驚く僕に花子は話を続ける。
「知らなかったの?任務に失敗するとほとんどの人は奴隷にされるんだよ?私達は奴隷にされるってわけ。嫌でしょうね。エリートコースを歩いてきた新人が急に奴隷にされるなんて。」
平気でそんな事を話す花子が一瞬怖くなった。



続く(かも)




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