ダーク・ファンタジー小説
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- 月下という島
- 日時: 2018/10/20 15:50
- 名前: マシュ&マロ (ID: 1l.7ltSh)
どうも、マシュ&マロと申します!
この小説のあらすじは、月下という人口島に住んでいる人々を中心とした物語となっているのですが、その人達には色々と不思議な力があるようです。
- Re: 月下という島 ( No.1 )
- 日時: 2018/10/27 10:31
- 名前: マシュ&マロ (ID: 1l.7ltSh)
この島は元は無かった、つまり人口島みたい...というかそうだ。
それと雑談だが、この島は普通ではない。まー普通ではないというのは島の周辺が田舎みたいな森などに囲まれているのに中心の方だけ近代都市のような感じなのもそうなのだが・・・・・・。
本気と書いてマジで島の一部の住民には特殊な能力、つまり超能力ってヤツがあるんだよね。あっ、これマジだからね?
あっ、そうそう。ちなみにこの物語の主人公である人物も超能力を使えるらしい・・・・・・。
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「ヘッションっ!、あー誰かに噂でもされてんのか?」
と、言いつつ目の前に畑が広がる田舎道を歩いている少年の名前は角松正次(かくまつ しょうじ)といった。
「はぁー、こんな田舎より家賃高くても良いから都市街に住んでれば良かったな」
今の彼の服装は制服、そしてこの島に唯一存在する月下高校(つきもと こうこう)に通っている学生だ。
この島の学校に通っている生徒は全員が超能力を使える、それはこの数年で発展した超能力の研究による実験体という事でもある。この学校に通える条件は能力付加手術によって何らかの能力が発現する事、大体がハズレではあるが....。
「まあ、俺の方もただ人生にスリル求めてこの島に来たけどよー、平和過ぎだろ〜」
超能力が使えるとはいえハズレの多いまだ不完全なものだ、だから一人で何かがどうこうするような影響すらもないから平和なのは当たり前だろう。
「はぁー、俺の青春はこうもサッパリしたものだとは・・・・・。」
この島へ来てから彼はまだ半年、あと三年間をどう楽しく過ごせるか自信が全くもって沸かない。
「俺も、そう大層な力じゃねぇからなー・・・・・・。」
ぶつぶつと呟きながら夕日の沈みかけた道を歩いている少年。住んでいる場所から学校までの往復を合わせると三時間、どうして彼はこの島へと来たのだろうか?
「おー神よ!、俺に一度でいいからヒーローみたいな事をさせてくれ〜」
トボトボと歩いていると彼の目に遠くから幾つかの光が見えてきた、これでようやく到着というわけだ。
「たくっ、ようやく村に到着かよ...。」
そう言って見える光に引き寄せられるに進んでいく。だが途中で足が止まり何処かの方向を見ていた。
“何だ、アレ?”
彼はそう思い、遠くの暗闇でうごめく何かを目を凝らして凝視する。すると何かが急に暗闇を縫うように動きはじめた。
「おっ、何か面白くなりそうな予感」
そう言って自分の心に従うように駆け出していく少年、これが良くも悪くも彼の人生を変える事となる。
- Re: 月下という島 ( No.2 )
- 日時: 2018/10/27 11:49
- 名前: マシュ&マロ (ID: 1l.7ltSh)
「ハァ! ハァ! ハァ! なんつう速さだよ、あの黒玉?」
彼、つまり正次は今走っていた。数mも先で動めいているバスケットボール程度の黒い玉らしき物体は凄いスピードで逃げ去ろうとしていた。しかし正次も諦めが悪いのか必死で目の前の物体に食らい付いていた。
ーーゴツンッ!!
「痛ッ!! やっぱ夜の森を走るのは自殺行為かもな」
ーーゴツンッ!!、パキッ!、ビリッ!!
「おいおい、こりゃあ明日が思いやられるなぁ」
ズボンの問題からは目を反らしつつ目の前の事へと意識を向ける正次、黒い玉は相変わらず予測の難しい動きで地面を這うように移動していた。
「たくっ、俺の能力がスピード系とかなら便利なのにな」
ーーバキッ!!
今度は木々の間を走っている途中に顔面のド真ん中に太い枝が当たる、しかし怪我をしてもおかしくない状況で正次は立ち上がった、それが彼の能力なのだろうか?
「いちちっ!、痛いは痛いが結構平気なもんだな?」
そう言ってるのも束の間、黒玉に視線が戻りしだいまた駆け出していく正次。何故こんなにも執念深いのだろうか?
「はぁ、はぁ、はぁ....もう...、さすがに辛いな....」
ーーバリィンッ!!
突然起こった出来事に目が点になった、目の前で動き回ってた黒玉が何の間違いか木にぶつかって止まったのだ。
ーーピキっ! ピキっ! ピキっ!
「へっ...? わ、割れ...てる?」
少し近寄ってみた、触ってみるとザラザラしてる気がする。興味本意で割れた殻の一部を捲ってみると何かが“いた”
「ウワッ!!・・・・・・、な...何だよコレ?」
まだ残っている殻を払ってみる。そこには人間がいたのだ、小さな子どもが寝ていたのだ。
「ま、待てよコレ.....。人間が....出てきた」
あまりの出来事に面食らってしまった正次、度肝を抜かれたように尻餅をついていると背後から何者かの話し声が聞こえてきた。
「えっ! 何だよ今度は!?」
何でかは分からないが黒玉から出てきた子どもを抱えて近くにあった木の背後に回ってピッタリ背を着けていた。
「な、何で隠れてるんだ俺?」
そう自問自答していると自分の隠れている木越しに数人の男の声が聞こえてきた。
「おい、ここに割れた殻がある。まだ遠くにいってないはずだ!、別れて探すぞッ!!」
「はいはい、分かりやしたよ。たくっ!、何で俺がやんねぇとなんだよッ!!」
ーードゴンッ!!
男の一人の誰かが正次の隠れている木を強く叩いたのだ。子どもを抱えている両手に緊張が走り、本能がただ一つを告げていた。
“今出たら危険だッ!!”
「まーそうカリカリすんなよ、近くにいるのは間違いねぇんだ。行くぞ!」
複数の気配が何個かに別れていく。安心してから気づいたが無意識の内に息が荒くなり油汗をかいていたのが分かった。
「すー、はー・・・・。色々と疲れたー」
一難去ってまた一難、今度はこの両手で眠っている子どもをどうすれば良いものなのか?
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