ダーク・ファンタジー小説
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- 歌物語「Flamingo 」(1)
- 日時: 2018/11/06 17:31
- 名前: 零香り (ID: q5rXtpcF)
「退屈だ。」
酒を口に含み言う。
実に怠惰な毎日
「この町で命があるだけましでしょ?」
そうこの店の店主、米白 酒乱はいった
「それはそうなんだが...刺激がない。」
「裏路地にでもいけば?」
「遠慮しとく。」
また酒を口に含み言う。
酒はなにも考えなくていいから好きだ。
すると、後ろの扉が開く
「いらっしゃい!」
酒乱が笑顔で言う。
そこに現れたのはスーツ姿の男達
その中の一人−玄核 誠が私の隣に座る
「よう、また酒のんでんのか...」
呆れたように言われる
「お前もだろ...?、仕事は終わったのか?」
「ボチボチな、ほら手前ら座れ!」
そういうとスーツ姿の男共が座る。
狭い店内がさらに狭くなる
「誠さん、何にしますか?」
「ウイスキーで酒ちゃん〜♪」
「俺お勘定、ツケで」
こんな場違いなところにはいられん。
「もう帰るのかい?少し飲まないかい?」
「悪いがこんな爪弾きみたいな場所にいられるか」
そういって外に出る、もう夕方で薄暗い。
それになんだか曇っている。雨が降りそうだ。早く帰ろう。そう思い歩を進める
ここは二区、通称「下界」。ここは一区、
通称「上界」から見放された地。
この国には、階級制度と言う文化が残っている
下から三区、通称「天国から見放された世界」
二区、一区そして最高の
特区、通称「天界」の4つに別れていて、
ここ二区では、ひったくり、喧嘩、そんなものは日常茶飯事である。
正直、三年前まではもっとひどかった。
この町を仕切る二つの勢力「紅鳥」と「白烏」の抗争により文字通りこの町は枯れていた。
しかし三年前、「紅鳥」の新リーダー...
玄核誠が来てからこの町はよくなった。
誠はまず「白烏」と停戦を結び、
最低限の法をこの街にもたらしてくれた。
そのため、二区の犯罪は激減した。
しかし、中には反発する者達がいた。
そういう奴等は、裏路地に逃げ込んだ
そのため、うっかり裏路地に足を踏み込むと、骨も残らない恐れがある。
そんなことを考えている間に雨は降りだし、裏路地の入り口にまでやって来た。
「...入ってみるか。」
興味本意に踏み込む、すると、奥の方で少女が泣いていた。周りには、男が二人。
あらかた、興味本意に一区の人間が入り込んでしまったのだろう。
助ければ何かしら持っているかも知れない。
そんな下心満載で男二人に近づき、
「オラッ!」
後ろからぶん殴る。不意討ち成功。
二人とも特に強くもなかったため、気絶させる。
そうして私は、その少女に声をかけるのだった−