ダーク・ファンタジー小説
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- 黄昏タナトス
- 日時: 2018/12/08 16:11
- 名前: おまさ (ID: jJ9F5GeG)
—————2030年、6月28日、午後7時30分。——黄昏刻。
これは、とある少年が出会ったある一つの噺。
彼をそこで待っていたのは、4人のクラスメートとある少女だった。
「君は、《彼女》に選ばれた」
****************
注意
・これは初投稿作品です。文章等拙いところがあると思いますが、温かい目でご覧頂けると幸いです。
・一部残酷な描写が見られます。
それでも良いという方は、どうぞ。
追伸
複雑・ファジーから再び投稿場所を戻しました。
内容は変えておりませんので、初めての方でもお楽しみ頂けると思います。
お知らせ
複雑・ファジーのスレッドは、本作品のコメント欄としてお使いください。皆様からの質問・感想など待ってまーす!
- 五話:プレステビータ ( No.6 )
- 日時: 2018/12/16 14:45
- 名前: おまさ (ID: jJ9F5GeG)
そこに、二つの人影があった。
「命中を確認。‥ふぅ、何だったんだろ」
溜息をつくのは、特殊な金具で身を覆った人物だ。背中にはジェットパックのようなものを背負い、両肩にはミサイルがついた、SFなんかに出てきそうなヤツだ。
「誰でもいいよ。それより一体ここが何処なのかを知りたい」
そんなSFじみた装備で身を包んだ少女に傍らの少年は呟く。
「…ユート、暇」
「そんなこと言われたって、何もできないよ。大体、学校帰りに召喚されたんだから、カバンの中にゲームが入ってる訳じゃあるまいし」
ユート、と呼ばれたその少年は、暇だと言ってくるその少女に少し呆れるようだった。そういった直後、彼女が急にカバンの中をゴソゴソし始めるものだから、少し驚いた。
「‥‥どやぁ」
「…何でそこにビータが入っているのか、僕には分かりかねるよ」
得意げな顔でプレステビータを見せてくる彼女に苦笑した。
————————しかし、そんな和やかな時間は長くは続かない。
「!高速接近反応!西からだ、ユート!」
自身の装備に付いているセンサーの性能を開放し、少年に警笛を。その様子に、少年も頷きを返し、辺りを警戒する。
「距離100!80、68、52・・・・」
アナウンスする。
「46、33、15!!————————あれ?」
少女は思わず首を傾げる。
「‥・反応が、消えた?何で」
試しに周りを見渡してみると、あることに気付いた。
「ユート…?ユート!!何処!?」
少年の姿が無いのだ。
「————————お探しの人は、この人?」
「!?」
そこに、今まで聞こえなかった第三者の声が混じる。自分の鼓動が速くなっていく。脳は警鐘を大音量で鳴らし、決して警戒態勢を解くのを許さない。
声が聞こえた方向から出てきたのは、少年だ。————————————————否、もう一人いる。そこには、少年の首に刃を突きつけている少女がいた。
「————織戸さん……?」
——そこには、黒髪の少女——織戸霖が立っていた。
- 作者から ( No.7 )
- 日時: 2019/01/05 14:44
- 名前: おまさ (ID: eU6pGfOj)
・・・・すみません、もうちょっとだけ待ってて下さい。。。。。。
- Re: 黄昏タナトス ( No.8 )
- 日時: 2019/03/21 17:23
- 名前: おまさ (ID: caCkurzS)
——————織戸、さん‥‥?」
予期せぬ来訪者に驚き、それから今の状況を相手に確認する。
———彼女が少年を拘束している状況だ。
「・・・・・・・・ねぇ、何のつもり」
突然の状況、緊迫していく空気の中何とか声を絞り出すと、目の前の彼女——織戸霖は「安心して」と前置きしてから、
「私は水科くんを殺すつもりはないよ。入江さん。私がやられないように一時的に身柄をとっただけ」
と、疑問を投げかけた入江淳(いりえ じゅん)に向かって言った。
まだ警戒しているらしい淳に霖は続ける。
「それに、私が二人のところまでやってきたのは別の目的があったから」
「・・・その、目的は?」
「ある事を二人に訊きにきた」
と、そこで霖は表情を引き締めた。
「単刀直入に訊くよ。————何故私達を攻撃したのか」
そう切り出すと、淳ははぁ、と安堵に吐息してから答える。
「ごめん。こっちもそれなりにテンパってたんだよ。ボクは部活帰りで、ユートは家にいたらしいんだけど・・目の前が暗くなって気付いたらここに」
つまり、異世界召喚されてすぐ自分たちを見つけて、テンパっていたために飛び道具を撃ってきたということか。と霖は予想する。
すると。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・僕の存在忘れてない!?」
「あっ、ごめん」
霖にしばらく拘束されていた少年————水科裕人(みずな ゆうと)が声を上げる。と、霖は慌てて少年を開放した。
その一連のやり取りを傍で見ていた淳は、改めて裕人の影が薄いと実感した。
解放された裕人は首をさすりながら「勘弁してくれ」とぼそりと呟いた。
—————首に刃物を突き付けられる怖さはともかく、クラスの女子と吐息がかかるくらい近い距離で放置されるのは勘弁してほしい、というのが裕人の本音であった。
*
「それはそうと、この後二人はどうするの」
今後の方針を霖が問う。それには裕人が答えた。
「とりあえずは・・・そうだな、この“世界”について何も知らないから、情報収集からかな。それでいいよね、入江さん」
「・・・淳でいいよ。・・・そうだね、ユートに任せるよ」
「・・・・・その他人事の姿勢、ほんとにブレないね」
答えながら再びゲームをし始める淳に苦笑いしてから、裕人は霖に向かって話しかけた。
「織戸さん」
「なに」
「さっき入江さ・・・淳が言うには四人の人影が見えたって言っていたんだけど」
すると霖はその先を察したように「うん」と首を縦に振った。
「いるよ。私以外に三人」
「なら良かった。・・・あのさ、僕達二人もそっちに加えてもらえないかな」
「・・・・・。」
裕人がそう言うと霖は目を細めた。それに居心地が悪くなったのか、
「も、もちろん協力するしさ。それに、情報が共有できればこの“世界”から抜け出す方法も見つかりやすくなるし」
早口になって必死に言う裕人。そんな彼を霖が見てきっかり五秒——————。
「分かった。移動の準備は大丈夫?」
ふぅ、と息を吐いて裕人が安堵。
「じゃ、これからよろしくね、織戸さん」
と、二人のやり取りを傍聴していた淳が軽く霖に向かって会釈。それに少し戸惑いながらも、
「よ、よろしく」
と答えた。
「・・あ、ボクの事は淳でいいよ」
「そう、じゃあ私も霖でいいけど・・」
——————そういうことになった。
****
すみません、投稿遅れました!!
前回の投稿から数えて・・・・三か月!?ひえぇぇ・・・
・・・今度から、遅れないように気を付けます・・・・・・・。
by作者
- Re: 黄昏タナトス ( No.9 )
- 日時: 2020/04/25 17:53
- 名前: おまさ (ID: r1bsVuJn)
そっか、もう一年前になるのか。随分と懐かしいスレですね...。
...このスレ、どうしようかなぁ...。
- Re: 黄昏タナトス ( No.10 )
- 日時: 2020/08/25 18:21
- 名前: おまさ (ID: Yo35knHD)
もしかすると、主の気まぐれでリメイク…というかリビルドするかもしれません、このスレ。
今、「もしかすると」って保険かけといたからね? やらない(できない)可能性の方が大きいよ? おk?
ともあれ、そんな風なことだけお伝えします。
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