ダーク・ファンタジー小説

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

ハロースマイリー
日時: 2018/12/22 16:23
名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)


 どうも、マシュ&マロです。


 この物語は、不思議な世界に閉じ込められた人々とその世界に住んでいるスマイリー“たち”との戦いを描いた作品となっております。


※能力あり(戦闘モノ)、グロい系(?)
 (上にあるような要素が含まれている作品が苦手又は嫌いな方は何も言わずに立ち去ることをオススメします。)

Re: ハロースマイリー ( No.1 )
日時: 2018/12/22 22:57
名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)



 硬い地面を背中に感じて目が覚めた。俺は硬い床から背中を離すと痛みを感じつつ辺りを見回してみた。


 「え...と....。ここは学校....か...?」


 今の時間帯は真夜中なのか教室全体が真っ暗だ、それに埃が宙に舞っている事から随分と長い間使われていない廃校か何かだろうか。


 「俺は確か・・・・・・。」


 俺は自分の履いている制服を見て思い出した。学校で急な眠気に襲われて眠ってしまったのだと......。


 「おいしょ、・・・・・・っていうか硬い床とかに寝るのは痛ぇな」


 どうして床に寝ていたかは知らんが早く家に帰るとしよう。そう思い俺が歩き出そうとすると床に一枚の手紙が置いてあった。


 「んっ、何だよコレ?」


 ーーピラ......。


 拾って見てみた俺は額に疑問の眉を寄せると思わず呆けた声が出てしまった。


 「なんじゃコリャ?」


 その内容はこうだった_____。


 『ハロー、人間の君へ♪ これから君にはスマイリーと戦ってもらうよ。だけど不安に思ったそこの君にプレゼントを挙げよう!、それから自分のことを大切にする事がこの世界で生き残るためのコツだよ。』


 「なんだよプレゼントって?、それにスマイリーって誰だよ?、ってか何だよ?」


 そう呟いていた俺だったのだが、手紙の一番下に裏面へと続くという文字を見つけたのでそれに従い手紙を裏返してみた。


 『君の能力は【デコピンが強くなる能力】だよ!、やったね♪』


 「な、何なんだよこりゃ?」


 最早、呆れに似た感情がわいてきた。俺は何となくその手紙を自分のポケットへと捻り込ませると教室の扉を開けて廊下へと出てみた。


 「しかし今が真夜中だとすると俺はかなりの時間を寝ちまってた事になるなぁ」


 不思議に思ったのは腹が空いてない所だ、今日の俺は朝飯を食い損なっているにも関わらず腹は全くもって空いていないのだ。


 すると_____。


 「きゃああああぁああぁぁああッ!!!」


 「うおっ!、こんな時に何だよ?」


 廊下の奥から耳をつんざく様な悲鳴が聞こえてきた。俺は少し硬直してしまったが気を取り戻すと迷うことなく悲鳴とは逆方向へと走り出していた。


 「ったく!、廃校に悲鳴のコラボで肝試し感が満載じゃねぇかよッ!」


 今の俺はかなりビビっていた、というか肝試しとかホラー系は大の苦手とも言っていいだろう。


 ーーぐちゃ....ッ!..。


 背後から何か潰れたような音がしたが振り返って堂々と凝視する気は塵の一片足りともありはしないぞ、というか今の状態でも俺への精神ダメージは瀕死レベルだ。


 ーードタ! ドタ! ドタ! ドタ!


 「ハァ! ハァ ハァ! ハァ ハァ! 何か来てるんですけど〜!?」


 背後から何かが迫ってきていた。そして俺は神仏への懇願とお世話になった人達への感謝の言葉を一人一人に同時進行で行っていた。


 「おー神よッ! それか女神か仏様〜!!、お助け〜!」


 「ちょっと黙って!」


 「へっ?、誰っすか?」


 疾走していた俺の眼下に突然として謎の女の子が現れた。そして二人は後ろから迫る何かを残してその場から消えたのだった。

Re: ハロースマイリー ( No.2 )
日時: 2018/12/24 09:23
名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)



 ここは誰もいない廊下、すると突如として二人の人物が現れて廊下の上を一緒に歩き始めた。


 「でっ、お前って誰だよ?」


 「あら、恩人に対して失礼な物言いね? あのままじゃ殺されてたわよ?」


 「ちょっと待って、まず俺が何に殺されるってんだよ?」


 暗い廊下をひたすらに歩いている中そう俺が聞くと彼女からは溜め息にも似た声が聞こえてきた後、こんな事を言われた。


 「あのね?、スマイリーを見なかったの? 見たでしょ!、あの化け物を?」


 「い、いや俺、ずっと後ろを見ないようにしてたからさ」


 俺がそう言っていると彼女はまた溜め息にも似た声を漏らすと何の説明もなしに俺の手を掴んだ。


 「え?、なんすか?」


 「まだ安全とは言い切れないから更に飛ぶわよ」


 「飛ぶってどういう意・・・・・・。」


 またしても消えてしまった二人、今度は何処へ行ってしまったのだろうか?



 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 次に二人が現れたのは学校の備品が置かれた倉庫のような場所だった、そして二人は薄暗い中を備品を避けながら進んでいった。


 「おいお前、なんか疲れてないか?」


 「大、丈夫......まだまだ平気よ......。」


 「いや何か息が上がってるし俺的に心配だぜ?」


 「あら、名前も分からない人に心配されたのは初めてね」


 彼女はそう皮肉を言うと誰かを見つけたように手を振っていた。そして俺が見たのはのび太くんのような少年とギャルみたい少女だった。


 「遅いじゃん茜ー! うちマジで心配してたんですどー!」


 「お、お帰りなさい茜さん。ご、ご無事で良かったです......。」


 「ごめんね二人とも。それと新しいメンバーを見つけてきたの」


 その場にいる三人の視線が一斉に俺
へと注がれたのが分かったから少しどころか結構な程に心臓がバクバクしてきた。


 「でっ、こいつが茜の言う新メンって奴?」


 「よ、宜しくお願いします。」


 「まあ新しく人員が増えたわけだし、ここで自己紹介でもしましょ」


 茜と呼ばれている彼女はそう言って自己紹介コーナーとやらを設けてくれた。まあ確かに名前の分からねぇ奴と行動なんて早々できるもんでもねぇしな......。


 「それじゃ私から! 私は鳥岡 茜(とりおか あかね)。テスト対策の勉強をしてて気づいたらここに来てたわ」


 「うちは〜桃崎 歩香(ももざき あゆか)。ダチと一緒に遊んでたらここに来てたんだよね〜」


 「ぼ、僕は炭川 友三(すみかわ ともみつ)。いじめられてたら気づくここへ・・・・・・。」


 「まっ、そんじゃ俺は立久 薫(たちひさ かおる)だ。俺は学校行ってたら知らぬ間にこんな場所に来てたな。」


 「それじゃあ自己紹介も終わったわけだし、一人一人の能力とスマイリーをどう倒すか考えましょ?」


 「おいおい待て!、能力って何だ? ってかスマイリーって何なんだ?」


 「そうね、能力はそのまま異能力という意味でスマイリーの方はこの世界で住民兼番人かしら?」


 「の・う・りょ・く? まず聞くが能力ってあの能力か?」


 「ええ、そうよ? 何か問題でも?」


 「なら証拠を見せてくれ、そういう能力が使えるって証拠を?」


 「はー、面倒な人ね。なら、これでどうかしら?」


 すると茜はいつもの間にか俺の後ろにいて肩を叩かれていた。で、でも俺はまだ信じる気には・・・・・・。


 「眼鏡くん、あなたも見せてあげて」


 「は、はい・・・・・・ふんっ!」


 何という事でしょうひょろひょろだったのび田くんは、眩しすぎる程のムキムキへとビフォーアフターしてたではありませんか。


 「こ、これで僕たちの言っている事を、りり理解してくれましたか?」


 「OK分かったよ、しかし本当に能力があるのだとしたら『デコピンが強くなる能力』っていう俺の能力は雑魚じゃねぇかよ!」


 「あら、私の『何処へでも行けるようになる能力』も移動した距離だけ疲れるわよ?」


 「そ、それに僕の『ムキムキになる能力』も一時的に怪力にはなれますが5分という制限時間がありますし後から筋肉痛になっちゃうんですよね」


 「えーとうちは『ビンタすると痛くなくなる能力』で〜、ビンタすると怪我が一瞬で治っちゃう系らしいよー」


 「そんじゃ俺のデコピンが強くなるのって強いのか弱いのか?」


 「さあ、今は分からないわ。でも私たちが言えるのはスマイリーには勝てないって事かしら?」


 「どうしてだよ?、ムキムキくんに倒してもらえば良いじゃねぇか?」


 「と、友三です。それに僕じゃスマイリーには勝てませんでしたし・・・・・・。」


 「へっ?、マッチョくん? 君が負けたら誰が勝てるわけよ?」


 「だから言ってるでしょ勝てないって、それと貴方と出会う前にこんな物を見つけたの」


 茜が取り出してきたのは一枚の紙切れだった。そしてそれに書かれていたのはこうだった。


 『この世界にいるスマイリーは【力持ちなスマイリー】だよ。くれぐれも真っ向勝負なんて挑まない方が良いよ。』


 「ち、力持ちなスマイリー? つまりマッスルくんよりも力が上って事か」


 「そうなるわね、あの時はとても大変だったわ。歩香の能力が無かったら間違いなく死んでもの」


 「それじゃあ俺らに勝ち目はないって事か......全く持って理不尽な世界だな」


 「いえ、まだよ。真っ向勝負がダメなら別の手を使えば良いのよ!」


Page:1



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。