ダーク・ファンタジー小説
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 群像の守り人
- 日時: 2019/02/19 17:37
- 名前: 天神琿斎 (ID: uKR9UL7u)
うみのそこ・・・・・・・・・・
ぼくはそこにすんでいる。
「おかあさん、おなかがへったよ」
すると、おかあさんはこたえる。
「ちょっと、まっててね」
おかあさんは、なつになるとたくさんごはんをくれる。
とてもおいしい。とてもとてもおいしい。
でも、おかしいとおもった。
まるでかなしそうなかおにみえたり、
まるでくるしそうなかおにみえたり、
まるでもがくようなかおにみえたり、
ぼくはみたくないから、そこからたべる。
ばり、がり、ごり、
おかあさん。ありがとう。とってもおいしいよ。
ぜんぶたべると、おかあさんはやさしくわらってくれる。
でも、めはわらってないみたい。
どこをみてるんだろう。
だれかがくるのかな。
よく、うえをみつめてかなしそうなかおをする。
- Re: 群像の守り人 ( No.1 )
- 日時: 2019/02/19 17:46
- 名前: 天神琿斎 (ID: uKR9UL7u)
愛しい私の息子。
愛しい、愛しい。愛しい私の息子。
私がここにいること
あなたがここにいること
その理由は分かっているのか。
あなたは何も知らなくて良い。
純粋で、優しくて、そのままで良い。
あなたのお腹に入っていくごはんが
みんな、むかしの私達のようなものだったなんて
知ってはいけない。
だけどいつか、気づくのでしょうね。
ああ、神を呪います。
何故、二度も私達に災難を与えるのか。
もうすぐ夏が来る。
夏は沢山、獲れる。
私達だけ不幸なんて許されない。
ねぇ、神様はいると思う?
私はいると思うの。
だって、そうでなければおかしいもの。
そうでなければ狂ってしまいそうだもの。
神様はいる。
だから私は神様から全て奪う。
神様幸せにしようとした奴らを死の海に沈めて、
私達の幸せの糧にする。
もう少しの辛抱だからね、夏が来るまで…。
- Re: 群像の守り人 ( No.2 )
- 日時: 2019/02/19 21:02
- 名前: 天神琿斎 (ID: uKR9UL7u)
おかあさんはなみだぐんでいるのかな。
うみのなかだからわからない。
でも、かなしそうなかおだった。
どうしてだろう?
ぼくにはなにもおしえてくれない。
おかあさん、ぼくはおかあさんのこどもだよ。
おかあさんのためなら、なんでもするよ。
ばり、がり、ごり、
おいしい。
かじったら、あかい えのぐみたいなものがふきでてくる。
これはしんせんな にんげん のにくだね。
おかあさんがいってた。
にんげん をかじると、あかいえきたいがでてくる。
そのうちがいちばんのたべごろだって。
おかあさん。おかあさん。
でも、ぼくはきになってる。
おかあさんは
にんげん にそっくりだよ。
でも、おかあさんをたべちゃったら
おかあさんは かなしむかな。
おかあさんは ぼくがおなかをすかせていると
にんげん をたべさせてくれる。
それで、ぼくがよろこぶと、わらってくれる。
おかあさん。
おかあさん。
お母さん。
お母さんは、息子を守るものだから。
あなたを悲しませたくはない。
苦しませたくはない。
だから、あなたがお腹を空かせていれば、人間を食べさせてあげる。
ごめんね、jAmみiiQシェsルStae
あなたに本当のことは言えない。
当分、言えないんじゃない。
多分、永劫に。
ずっと、心配なままだと思う。
けれど、あなたは知ってはならない。
だから、ごめんね。
Page:1