ダーク・ファンタジー小説

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軽蔑の無能
日時: 2019/03/02 03:04
名前: cemnn (ID: 0llm6aBT)

第一話 コンビニにて

私はコンビニで働いている。コンビニには、いつも沢山のお客さんが来てくれる。お酒を買う時の年齢確認で、「なんで年齢確認しなきゃいけねえんだよ!見たらわかるだろ!俺はれっきとした大人だよ!」という人もいるが、時には商品を買ったとき、「いつもありがとね。お仕事頑張ってね。」という優しい方もたくさんいる。私はそんな優しい人の声を聴くのがうれしくてたまらなくて、コンビニで働くのが楽しくて仕方なかった。そう、この日までは…
「あー、もう朝かよ!」
ベッドに寝ている私の枕元にある目覚まし時計のベルの音が激しく部屋中を木霊した。
今日もコンビニで働く日だ。顔を洗い、ご飯を食べ、いつも通りにコンビニに出勤した。
今日も朝からいろいろな人が来る。会社員、主婦、たばこを買いに来た老人などが大半だ。
そしてちょうど時計の針が昼12時に差し掛かった時、一人の中年女性が来店した。
私は「いらっしゃいませー」というと、その中年女性はなぜそういったのかわからないが、
「うるさいわね!そんなこといちいち言わんでいいのよ!」
と怒り出した。私はその中年女性は何で怒っているのかわからず、その中年女性に殺意が沸いた。
そしてその中年女性はおにぎりを選んで手に取り、私が立っているレジに来た途端、急におにぎりを私に向かって投げつけた。そして中年女性は「ふざけんな!私の前で堂々と立ってんじゃねえ!私が一番偉いんだから跪きなさいよ!」と言った。なんだこの女は、五月蠅い。すると、「もういいわ!優しいから許してあげる。肉まん頂戴。」と言った。私は肉まんをこの女に対して売りたくなかったが、商品を買ってくれるお客様なので、売らないわけにはいかなかった。
そして私は「ありがとうございます。おにぎりあたためますか?」と聞いた。すると中年女性は、「温めるのは当たり前でしょ!?あんた頭おかしいの?」と言いやがった。うるさいうるさいうるさい。黙れ黙れ黙れ。私はおにぎりを電子レンジに入れて温めながら、肉まんを袋に入れて中年女性に手渡した。
「ありがとうございました」と私が言うと、その中年女性は千円を私に投げて起こった表情で店の外に出て行った。私は中年女性が外に出て行った10秒後、何かを忘れていることに気づいた。
        おにぎりを渡し忘れてしまった。
私が焦っていると、先ほどの中年女性が霧吹きと肉まんを持って私のほうに歩いてきた。
すると、その中年女性は霧吹きの中に肉まんのアツアツの肉汁を入れ始めた。
私が「何をしてらっしゃるんですか?」と聞いたら、中年女性に「うるさいわね!黙ってなさい!」と一蹴された。
私が、「すみません。先ほどはおにぎりを渡すのを忘れてしまいまして。」と言おうとしたとたん、その中年女性は私の顔に向かって熱々の肉汁が入った霧吹きを何回もかけた。私はあまりの熱さに悶絶した。なんだこれは。熱すぎる。すると中年女性が、「なんでおにぎりを入れなかったのよ!ふざけるな!3回ごめんなさいと言え!」と言った。私は、肉汁の熱さに悶絶しながら「ごめ、ごめんなさい」と吃りながらいった。3回言い終わったあと、中年女性は「もういいわ!」といい、レジの所まで入ってきて電子レンジを開け、おにぎりを取り出してまたもや怒ったような表情で店の外へ出ていった。
その日、私は家のベッドで泣き続けた。泣きながら「あいつを殺してやりたい、基地外に刃物だ」と言っていた。私が中年女性にされたことがトラウマになり、コンビニに行くことはおろか、外に出ることさえ嫌になった。おかげで職も失った。


     私は、あの中年女性を許さない。


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