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ダーク・ファンタジー小説
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- ニジイロ!ハーモニィ♪(1)(続き)
- 日時: 2019/06/02 18:23
- 名前: 3104 (ID: Au8SXDcE)
春の桜がヒラヒラと舞い、私の長い髪が揺れる。私はマユミ。幼いころに両親を亡くして、今は〈虹の光学校〉で、年齢の違う仲間たちと過ごしている。
「マユミ!あーそぼーぜ!」
「あ、ヒイロ。ごめん!今はダメ」
ヒイロは、私の幼なじみで、本当は私より年上。でも、小柄だからよく同い年って言われる。そんなこんなで、私はいつものように歩いて部屋に戻り、私は手のこうのキズを触る。痛くはないが、何か、いつもと違う違和感があった。
その日の夜、私はふと目が覚めた。妙に手のこうのキズがうずうずする。すると、
(こっちに来て!)
と、聞いたことのない声が聞こえた。私にしか聞こえていないのか、他のみんなはぐっすりと眠っている。
「誰っ!?」
私は呼びかけた。すると、また声が聞こえた。
(こっちに来て!早く!)
焦ったような、高いキレイな声。私は恐怖を押し込んで、声がする方へ急いだ。たどり着いたそこは、ヒイロの部屋。そこにはヒイロしかいない。ヒイロは男だから、声は高くない。じゃあ、この声は誰?
(クローゼットの中に入って!早く助けて!)
「クローゼットの中って、何もないよ!?」
そう思って、私はクローゼットの扉を開いた。その中にあったのは、ペンダント。滴型のクリスタルがついた、ゴールドチェーン。
「これは?」
神秘的なオーラを放つそれは、オパールのように虹色に輝き、私を包んだ。また、声がした。
(私はシズク。詳しいことは後で話すから、ペンダントを持ってこっちに来て!)
「こっちって、どっち!?」
(来たら分かる!)
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