ダーク・ファンタジー小説

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天空城。
日時: 2019/08/17 09:39
名前: ろここぽろす (ID: QpQO3hjP)

「おい、人だ!人間だぞ!」
誰だ。
視界がぼやける。
「珍しいな...人間界から来たのだろう」
はっ?なに言ってんだ?
頭をぶつけたから、可笑しくなったか?
ん、そもそも、俺頭なんでぶつけたか?
「う"ぅーう"ぅ"。」
「おい、此奴しゃべっている!生きているぞ!」
上手く喋れない。
伝えてられない。ココはどこだ?
たった一言が伝えられない。
「と、取り敢えず。コイツを、宿に運べ。」
「了解です。」



「ん、」
暖かい。
布団の中にいるのか?
辺りを見回す。
「お、目覚めましたか。」
「あっ、はい。」
「あのぅ、ココはどこですか?」
俺は、目の前の猪顔に話しかける。
「ここの正式な名はありません。ただ、おおくの方々が天空城
と言っております。」
「てんくうじょう。か、」
「私からも、一つよろしいですか?」
「あっ、はい。かまいませんが?」
俺は猪顔を見つめる。
「私を見て怖く無いのですか?」
「いや、別に少し気になるぐらいです。何故?そんな物被っているの
ですか?」
「私たちは、いやこの天空城では、周りに顔を見せてはいけないのです」
「なんでです?」
「天空城では、人間界でいらなくなった自分の一部が送られます。」
「そして、自分が何故捨てられたのか?を思い出し、人間界の自分も
其れに気づき、やっと、人間界に帰れます。」
「しかし、我々は人間界の自分がその無くなった自分に気付くまで
何故捨てられたのかと思い出せません。思い出せるまでお面は脱げません。」
「えっ、何だか分かりにくいですか、俺は、何もお面付けてないんですけど。」
「やはり、感覚が無いのですね。どのお面も付けている感覚が無いみたい
ですね。」
「えっ、じゃあ俺はもう付けているんですか。」
「はい。狼ですね。」
「狼なんだ...」
「貴方は、名を失っています。」
「貴方は今からラウルです。」
「らうる。ですか...。」
「気に入りませんかな?」
「いえ、全然。」



言い忘れてたけど、これは俺、ラウルが
元の世界に戻るまでの物語だ。


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