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ダーク・ファンタジー小説
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- 弥勒と妖怪
- 日時: 2019/09/28 18:21
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
人食い鬼の一族「羅刹族」の血を引く半妖、修羅丸。
人間の少女、久能弥勒。
食い食われる関係の二人が出会う。そこから戦いは始まる。
- Re: 弥勒と妖怪 ( No.1 )
- 日時: 2019/09/28 18:41
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
羅刹族、鬼族から派生した種族であり人間を喰らう食人鬼。
本来なら人間と仲良くするはずもない種族。
だが羅刹族の男と人間の女は恋に落ち、子どもを産んだ。
それが修羅丸。彼もまた人間の女に恋をした。
だが彼はその恋心を封じ込んだ。
- Re: 弥勒と妖怪 ( No.2 )
- 日時: 2019/09/28 19:00
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
山で迷子になり足を滑らせ気絶した人間の少女を修羅丸は見つけ抱える。
古ぼけた屋敷の中に入り彼女をそっと床に置いた。
息はしているが意識はない、なら死んでいるも当然だ。
修羅丸はゴクリと唾を呑み舌なめずりをする。
少女の腕を掴み噛み付こうとしたとき彼女のつけているネックレスが目に付いて
食欲を無理矢理抑える。少女が声を上げ目を開く。
「…貴方が、助けてくれたの?」
「何故お前がその首飾りをつけている」
「これ?私のお母さん双子の妹がいたんだよ。だけど死んじゃって形見なんだって、
といってもお母さんも死んじゃったの。だから私が持ってるの…」
「名前は何て言うんだ」
「久能弥勒、変わった名前でしょう?貴方は何て言うの?」
そう聞かれ少し躊躇った。
「…修羅丸。お前の母親の双子というのは美里、か…?」
弥勒が目を丸くした。だがすぐに笑顔に変わった。
「貴方、妖怪だったんだ。よろしくね修羅丸」
修羅丸が目を丸くした。
「俺の事も知っているのか。なら俺の種族を知っているだろ。怖くは無いのか。
俺はさっき、お前を喰おうとしたんだぞ」
「でも食べてない。良い鬼なんだね」
複雑な気持ちだ。
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