ダーク・ファンタジー小説

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浅沼クローン施設
日時: 2019/10/14 11:45
名前: 天宮 (ID: wJnEuCOp)

「浅沼クローン施設」

そこは表向きには児童福祉施設を装っている、裏では身元の無い子どもを実験台にする研究所だ。

日々、あらゆる実験の被検体になり、普通の人間が多くて20%の力を出せるとしよう。それをいつ如何なる時も100%出せるようにする為の研究所だ。

幼い頃から、そんな教育を受けて超能力という類のものが使える子供たちは人間の容姿をしていても“怪物”と呼ばれる類になっていることをまだ知らない。

そんな中、ある少年は研究所からの脱出を考えた。

ーーー
超能力を使える子供たちが使えない大人たちに縛られたくなくて施設から脱走を試みる話の内容になってます。

Re: 浅沼クローン施設 ( No.1 )
日時: 2019/10/14 10:31
名前: 天宮 (ID: wJnEuCOp)


クラス分けは三つ。

自身の能力を80%引き出せるプラチナクラス、50%引き出せるゴールドクラス、未だ何も引き出すことは出来ていない一般人のブルークラスだ。

少年はゴールドクラスにいた。

彼の名前はクルマ、空気を固めて盾や矛になれる槍を使って自身の身を守る能力を持っている。勉学と運動を両立する彼はゴールドクラスではトップの成績だった。

今日も体力測定から始まって実験室に入る。

各方位から水を含んだ風船が自分に向かって遠慮なく投げつけられる、風船の中身である水に当たると実験終了というルールだ。
盾を作ってガードするも良し、槍や剣を作って遠方で風船を割ることで中の水分が当たらないようにするも良し、どれだけ能力を使える時間が増えたのか・コントロール出来ているのかを実験しているのだ。

攻撃と守備を自らで考えて使い分けることが重要になる。

ゴールドクラスでトップのクルマは自分以下の周りの子どもには目を向けていない。
彼が施設から脱出するには、プラチナクラスの子どもたちに会わなければならない。

だが、プラチナクラスは特別。建物自体が違うというのに、どうやって鉢合わせるのか・・・少年は考えてある一つの案が浮かんだ。

Re: 浅沼クローン施設 ( No.2 )
日時: 2019/10/14 12:03
名前: 天宮 (ID: wJnEuCOp)


この研究所では能力のことをポイントと呼ぶ。
一つの能力を持つ者は1ポイントとなる。
持っていない者は“ポイントなし”やら“無印者”と呼ばれている。

ゴールドクラスの少年は1ポイント生み出すだけでも1年半という時間がかかった。毎日訓練しても1年以内に1ポイントになる子供もあまり居ないらしい。

プラチナクラスはポイントの複数持ちをしていると聞いた。
一つの能力を極めることでコントロール出来るようになってくると1ポイントにつき、レベルと呼ばれるものがついてくる。

レベルは三段階で、レベル1は強弱のコントロールは出来るが、いつでも発動させることが出来ない。
レベル2はいつでも使えるが強弱のコントロールが出来ない。
レベル3は自由自在にそれを操ることが出来る。
の三段階だ。

因みに少年は1ポイント、レベル2の成績。

プラチナクラスの情報は少ない、けれど一つだけ分かっていることがある。

それは・・・深手を負えばプラチナクラスのある塔に足を踏み入れることが出来るということ。

Re: 浅沼クローン施設 ( No.3 )
日時: 2019/10/14 12:17
名前: 天宮 (ID: wJnEuCOp)


ポイントなしの無印者がポイントを得る為に実技試験を受けている途中、腕を切ってしまい大量に出血するという事故が起きた。

その際に研究者たちが慌ててプラチナクラスのある塔に運べと言っていたのは覚えている。

帰ってきた少年は傷口が塞がっていたというより、初めから傷など出来ていなかったかのように傷痕や青アザ、裂けた箇所にガーゼ一つしていないほどの無傷だった。
驚いたことに、大怪我を負わされてプラチナクラスのある塔に運ばれた子供たちは皆、無傷で完治して帰ってくる。しかも一日も経っていないのにだ。

どういう治療をしたのか、と問えば決まって口にする。

「あんまり覚えてないんだけど、あったかくて・・・夢の中にいるみたいだった。起きたら怪我なんてしてなくて、ホントに怪我なんてしてたのかな?って痛くも痒くもないんだもん、不思議だよね!」

確かに不思議で、同じような体験をする子が沢山いるということは、きっとプラチナクラスには・・・治癒の能力を持つ者がいると思った。

だから、少年は被検体になることでわざと大怪我を負ってプラチナクラスの子供に接触をしようと試みたのだ。


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