ダーク・ファンタジー小説
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- 青の眼で何を見るか
- 日時: 2020/01/09 19:45
- 名前: ルカ (ID: 6hC8ApqV)
☆。.:*:・'°☆.:*:・'°☆
プロローグ
どこにいるのよ、お母さん。
なぜ私の眼は真っ黒なの?
お母さんみたいな真っ青な瞳がよかったわ──
☆。.:*:・'°☆。.:*:・'°☆
はい、初めてお邪魔させていただきますルカです。
いつもは二次創作の方にいます。低浮上です。
満足できる小説を書けないかもしれませんが、ご了承ください。
応援よろしくお願いします。
- Re: 青の眼で何を見るか ( No.1 )
- 日時: 2020/01/09 19:52
- 名前: ルカ (ID: 6hC8ApqV)
Ⅰ
──私お母さんの子供じゃないのかも。
そう思ったのは、まだ九つの頃だった。
お母さんはふわふわのドレスを着ていた。
シルクとフリルがとっても似合った。
「アクアとルビーちゃんはそっくりだね」ってよく言われたけど、私はそうは思わなかった。
お母さんの目、とってもきれい。アクアマリンみたいな青。
でも私は───真っ黒だった。
聞いたこともある。「なんで私の瞳は真っ黒なの?」って──
そしたら…哀しそうな顔をした。
だから、もう聞かない。もう聞かない。
あんな顔見たくない──
- Re: 青の眼で何を見るか ( No.2 )
- 日時: 2020/01/09 20:38
- 名前: ルカ (ID: 6hC8ApqV)
お母さんの青色の眼が、藍色にでもなったのかと思った。
深く何かの哀しみを隠しているのかのように──
お母さんの瞳の色は、私の見たことのある【青】ではなかった。
すごく綺麗で──でも何かを隠している─?まるで引き込まれるような、色だった。
それから一週間ほどだったか──お母さんはいつも忙しく私が寝る時間には寝れない。
だがその日は珍しく、お母さんは私の広いベッドに入ってきた。
「お母さん──?お仕事は?」
「今日は─いいのよ。…もう」
また藍色に変わった。あの哀しそうな眼に。
また、【言ってはいけないコト】を言ってしまったのだろうか。
私は。私は。
「ルビー、ごめんね。いつもお仕事で。」
「……お母さん大好き」
母に小さな腕で抱きついた。
「…ルビー…お母さんもよ」
「…でもね、ルビー。よく聞いて。お母さん──
…なんでもないわ。ごめんね。
お母さんは、いつもの眼に戻っていた。
私の金色の髪をくしゃっと撫でた。
「ルビー、ずっと大好きよ」
私は初めてのおやすみのキスをした。
次の日、お母さんはいなかった。
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