ダーク・ファンタジー小説

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余命4ヶ月の天使
日時: 2020/01/26 10:01
名前: Dios (ID: twRCymy/)

所詮、私の人生なんてこんなものなのだろう。
幼少期から、病気がちな私、一条うららは人生という物語を諦めていた。
むしろ、いつ死ぬかそれだけが私の頭を埋めていった。
真っ白な無機質な部屋に閉じ込められ、窓越しに見える同い年くらいの子達に黒い感情を抱いてしまう毎日。
いっそ、早く死んでしまえばいいのに。
そうすれば、アイツと会える……。
だから…お願いっ、誰か私を殺して……。


Re: 余命4ヶ月の天使 ( No.1 )
日時: 2020/01/26 10:36
名前: Dios (ID: twRCymy/)

初めまして、Diosと申します。
小説を書き始めてまだ日も浅いので色々誤字や謎の文章があると思いますが
その際は、アドバイスや訂正文などお書きいただければ幸いです。
感想も待っております。
❁✿✾ ✾✿❁
余命4ヶ月の天使 キャラクター紹介

一条 うらら
高校1年生。幼少期から、病気がちで入退院を繰り返す生活を送っている。
腰までの金髪をふたつに結ってツイテールにしている。
透き通った朱色の瞳がトレードマーク。
明るく、前向きな性格。
幼馴染である、燐と夏向が大好き。
読書好き。



真宮 燐
高校1年生。幼少期から病気がちなうららをとても気にかけている。
短い藍色の髪。黒真珠のような瞳。
早死してしまった幼馴染の夏向の事について自分のせいだと責め続けている。
責め続けている理由はうららにも言っていない。
大人しく冷静な性格。
うららと同じく読書好き。



氷浦 夏向
燐とうららの幼馴染。12歳という幼さで亡くなった。
短い黄土色の髪。若葉色の瞳。
勇敢で明るい性格。スポーツ全部得意なスポーツ少年。

 

Re: 余命4ヶ月の天使 ( No.2 )
日時: 2020/01/30 20:19
名前: Dios (ID: twRCymy/)

白い朝日が病室に差し込む。
殺風景なこの部屋にやっと朝が訪れたことを確認すると、徐に身体を起こす。
「はぁ……。」
深すぎるため息をつき、先程起こしたはずの身体を無理矢理ベットに投げ出す。
壁にぶつけた手の痛みなど今の私にとってどうでもよかった。
痛いなんてもう感じないのだ。
ガラガラ
誰だろうと、入院当初は身構えたりワクワクしたりするものなのだろうが今の私にはそんなものは無い。
(この足音は、看護師さんかな…)

「おはようございます、一条さん。お身体の方はどうですか?」
テンプレートみたいなセリフを吐く看護師さんに苛立ちを覚えてしまう。
「はぁ…大丈夫です……。」
にこっと優しい微笑みを残して帰ってく看護師さんに少しばかりの罪悪感を覚える。

Re: 余命4ヶ月の天使 ( No.3 )
日時: 2020/01/30 20:49
名前: Dios (ID: twRCymy/)

それからの私は、大好きな本を読み進めていた。
1ページ1ページ大切に読み進めていく。
すると、お腹がぐるぐるーっと言う音を病室に響かせる。
本を読む手を休めて、時計へと目をやると針は12時を指す。
「そろそろかな……。」
空腹の音を響かせていたお腹を優しく撫でる。
それから数分もしない内に扉の向こうから聞き慣れた声が聞こえ始める。



「よォ、元気か?うらら。」
藍色の髪をかきあげ、八重歯を覗かせて笑う少年。
「燐!!」
今日一番の大声を出して燐の制服の袖口をぎゅっと掴む。
「静かにしろ!バカ!」
頭をポカリとやられた私は瞳をうるうるさせて燐を見上げる。
大抵の男子はこれでやられると読んだのだが、どうやら燐には無効みたいだった。
「はぁ~そんな目をしたって無駄だってば…。」
なんと、逆に呆れられてしまった。
「う~!燐のバカ!!私は病人なんだよ!もうちょっと大切に扱ってよ!」
燐は優しい微笑みを浮かべて言った。
「…お前にはな、こんなんで十分だよ!!」
この後、私の頭に2度目のポカリが落ちた。



Re: 余命4ヶ月の天使 ( No.4 )
日時: 2020/01/31 08:11
名前: Dios (ID: 96KXzMoT)

「ふふっ…。」
彼に似合わない笑みを浮かべていたので少し心配になり聞いてみる。
「…ねぇ?大丈夫?気持ち悪いよ?」
その問いに燐はすぐに元の顔に戻り、否、人よりも色素の薄い白い肌を赤く染め咳払いをした。
「うるさいよ……。」
恥ずかしそうに目を逸らした燐に少しばかり懐かしさを憶えたのは今は言わないでおこう。
「あ!そうだ!燐、本!本!」
私は、燐にいつもお願いしていることがある。
2人とも読書好きなので、あまり自由じゃない私のために新作のおすすめの本を持ってきてもらうという約束をとりつけたのだ。
「あぁ、はい。」
いつもの様に、茶色い紙包みに包まれている本を受け取り丁寧に後ろのテープを
剥がす。
「おぉぉぉ!!流石だね!!燐!!」
渡された本の表紙には両手を組み天に祈る金髪の美しすぎる天使のイラストが書かれていた。
表紙の天使に見とれていた私に燐は呟いた。
「変わらないね、うららは。」




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